動画を活用したマーケティングの重要性が、次第に高まってきています。

サイバーエージェントが行った市場調査によれば、2017年度の動画広告市場は、前年対比163%の1374億円になる見通しで、2023年にはスマートフォン比率は9割にのぼる予測です。広告主企業による動画広告を活用したプロモーションは、実験段階を経て本格稼働する段階まできており、動画マーケティング無視できないプロモーション方法となっています。

しかし、動画配信プラットフォームの代表格であるYouTubeにはすでにコンテンツが溢れかえっており、いかに検索されやすくするかを考えることが重要になっています。

そこで今回は、今すぐにでも始められる、YouTubeの視聴回数をあげるための6つのポイントをご紹介します。できるだけたくさんの人に観てもらえるよう、ちょっとした工夫をしてみましょう。

今すぐできる!YouTubeの視聴回数をあげるための6つのポイント

1. 検索されやすいタイトルとディスクリプションに変える

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YouTubeで再生回数をアップさせるために最も重要と言っても過言ではないのが、*「タイトル」*です。

*「タイトルで9割は決まる」と言われるほど、動画をたくさんのひとに観てもらうのに重要な要素です。ユーザーは動画を再生する前に「この動画は今の自分に必要か?」*を判断する要素はタイトルサムネイルくらいしかないので、適切なタイトルをつけることが大切です。

実は、適切なタイトルの付け方は、YouTube側が公式にクリエイターアカデミーで紹介しており、具体的には以下のようなポイントが紹介されています。

・タイトルは簡潔(60 文字以内)にし、最も重要な情報を先頭に置きましょう。
・エピソード番号やブランド名は最後のほうに入れましょう。
・関連動画、検索結果、モバイルに表示されるときにタイトルが途中で切れてしまわないか確認しましょう。

おそらくこれだけでも格段によいタイトルが出来上がります。また、YouTubeキーワードツールのようなサードパーティー製のキーワードツールもあるので、より検索されやすいキーワードを探すときに利用してみましょう。

さらに無視できないのは、ディスクリプションの設定です。もちろん、タイトルが最重要であることは変わりませんが、タイトルで補えない部分をディスクリプションでいかにカバーするかも考えておかなければなりません。

それでは、実際にディスクリプションをどれくらい、どのように書けばよいのでしょうか?YouTubeのディスクリプションボックスに記入できる文字数は5000字にまで及びますが、検索画面に表示される*「もっと見る」ボタンの上に表示されるのは157字*だと言われています。したがって、ディスクリプションは以下のように書くと効果的です。

(1) 検索ユーザーに分かりやすく紹介する書き出し (150字程度)
(2) ユーザーにアピールする詳細ポイント (1000字程度)
(3) 検索用に関連キーワードを並べる (3000字程度)

最高のコンテンツを用意してもなかなか視聴回数が増えないのであれば、もっとディスクリプションに時間をかけてもよいかもしれません。Google検索だけではなく、YouTube内での検索でもSEOはなお効果的であることを覚えておきましょう。

2. カスタムサムネイルを作る

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YouTubeでは、動画をアップロードしたあとに、通常は自動的に抽出された3枚の画像の中から選択することになります。しかし、アカウントの確認が終了していれば、任意の画像をカスタムサムネイルとして設定することが可能です。

実際、動画のワンショットだけを切り取ってもそれが何の動画なのかが分からないこともよくあるでしょう。ブログ記事・ニュース記事などでもそうですが、適切なサムネイル画像が設定されたほうが、内容を読む前にどのようなものかをイメージしやすくなるのです。

YouTubeのヘルプページによれば、カスタムサムネイルのベストプラクティスとして以下の画像サイズ・解像度が推奨されています。

・1280x720(最小幅が 640 ピクセル)の解像度がある
・アップロードする画像ファイル形式: JPG、GIF、BMP、PNG
・上限の 2 MB 以内である
・YouTube プレーヤーやプレビューで最もよく使われる 16:9 のアスペクト比を試してみる

ただし、暴力的内容や性的内容が含まれている場合など、YouTube側から不適切だと見なされたものは設定することができません。

タイトルサムネイルが調和していて、YouTubeをブラウジングしているユーザーの目を引くものであれば、動画広告などにしなくとも視聴回数を増やすことができるでしょう。一方で、サムネイルタイトルと内容が大きく離れているものに関しては、ユーザーはすぐに視聴をやめてしまう傾向にあるので、注意深くサムネイルを決めるようにしましょう。

3. 高画質の動画を用意する

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インターネットの接続環境は、年を追うごとに確実によくなっています。ひと昔前では数分の動画を観るのにも、固定回線でなければひびが入るような映像にならざるを得ませんでしたが、最近ではWiFiやLTE・4G回線でも綺麗な画質で楽しめるようになりました。

そうした中ユーザーに選ばれるのは、低画質でしか再生できないような動画コンテンツよりも、高画質でも再生できる滑らかな動画です。もちろん、高画質でも再生できる動画は通信状況によって低画質での再生を行うことも可能ですが、そもそも画質の粗いビデオはそれ以上画質を良くすることはできません。そのため、YouTubeで視聴回数を増やしたいのであれば、あらかじめ高画質の動画を用意する必要があります。

高画質にするためには、*「ビットレート」「画面サイズ(解像度)」*の2点が重要です。

*「ビットレート」*とは、1秒間にどれだけ情報を詰め込んでいるかを表す動画における情報の尺度のことです。ビットレートが高いほど、画質や音質は高くなります。2018年2月現在、ビットレートは最大で2160p(4K)まで設定可能ですが、少なくとも720pまではビットレートを高めておくとよいでしょう。ビットレートの設定は多くの場合動画編集ソフト側で設定可能です。

また、「画面サイズ(解像度)」も極めて重要です。ビットレートが高く映像が滑らかでも、小さなサイズであれば、大きな画面で観たときに画面が潰れて見えてしまいます。最近ではYouTube動画はテレビなどの大画面デバイスでも閲覧するのが普通のことになってきたので、HD(ハイビジョン)サイズである1280×720ピクセルは欲しいところです。

なお、YouTubeは2009年11月に*フルHD(1920×1080ピクセル)*に対応しているので、現在では多くの動画がフルHD再生に対応しています。

4. 収録時間を思い切って削る

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YouTubeは自宅でテレビを観るのとは違った環境で楽しむことが多いので、収録時間をどれくらいにするのかもしっかりと考えたほうがいいでしょう。

メタップスによる分析によれば、100万再生された動画数の分布では、7割強(73.3%)がいわゆるYouTuberによる配信動画で、その中でも人気なのは、4分前後であることが明らかになっています。通勤時間のように、移動時間にYouTubeを楽しんでいるユーザーも多いため、長い動画よりも短い動画のほうが好まれているようです。

しかし、広告収入の観点で言えば、短すぎることが一概に良いことだとは言えません。YouTubeでは10分以上の動画にはミッドロール広告エンドロール広告を挿入することができます。実際にある有名YouTuberの動画には、平均して24分の動画に一定間隔で広告が入っており、8つの広告が挿入されています。10分以下だと、動画のはじめと終わりにだけしか広告を入れることができません。

参考:
長い動画のミッドロール挿入点を管理する - YouTube ヘルプ

広告収入よりもリーチを広げる目的であれば、収録時間を思い切って削り、シリーズものにするのも一つの方法です。数回に区切って観やすくしたほうが、結果的に視聴回数が伸びることもよくあることです。

5. 毎日配信する

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先ほどもご紹介させていただいたメタップスの分析では、100万再生されているチャンネルのうち、1週間あたり6本の動画を配信しているチャンネルが最も多く、最低でも2本は配信していることが明らかになっています。定期的に配信を行うことで、ユーザーはチャンネルを定期的にチェックするようになるため、結果的に再生回数を増やすことになります。

もちろん、更新回数は少ないよりも多いほうがよいのですが、一つだけ注意点があります。それは、できるだけ決まった時間に配信するということです。

人間の心理として、不定期に更新されるものよりも、定期的に更新されるものを好む傾向にあります。視聴者が何時に新しいコンテンツがアップされるか分かっている状況のほうが、当然ながら再生回数は増えます。毎日●時に更新、といったルールが決まっていると、ファンでなかったユーザーもチェックするようになり、自然とファンが増えるようにもなります。

もちろん、決まった時間に動画を投稿するのは思っている以上にハードルが高いかもしれません。そのため、ある程度ストックを用意して、計画的に動画をアップロードするのがよいでしょう。

6. 律儀にコメントを返信する

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YouTubeには、各動画にコメントを残す機能もあります。大半の人は動画を観て終わってしまいますが、中には時間を割いてコメントを残してくれる人もいます。

こうしたコメントに対して触れないでおくこともできますが、ファンを広げたい場合には、それらのコメントに丁寧に返信を行いましょう。コメントへの返信は、コメント者だけでなく、新たに動画を観る新規視聴者の目にも触れるので、ファンを増やす意味でも効果的です。

コメントをしっかり読んでくれて、ファンを大切にしているという誠意が伝わってくるものです。すべてが望んでいるようなコメントではないかもしれませんが、一つひとつ律儀に返信をしていくことが、長い目で見れば視聴回数を増やすきっかけになるでしょう。

まとめ

YouTubeでの動画広告は、ニッチな分野であれば1再生あたり5円程度と言われていますが、広告を出す企業が多いレッドオーシャンでは20円にまでのぼると言われています。しかし、広告を出さず、予算ゼロであっても、まだまだ工夫できることはたくさんあるということです。

Webサイトが適切なSEOを行うように、YouTubeでも視聴回数を増やすためにはさまざまな工夫を凝らす余地が残されています。どのような設定であれば視聴回数が一番増えるのか、試行錯誤しながら設定していくとよいでしょう。