バージョン管理をすることで、過去の制作物と比較しながら作業を遂行することができるので、Gitをはじめとしたバージョン管理システムは、エンジニアの必須環境となっています。

一方、Webクリエイターの中には、黒い画面にUNIXコマンドを打ち込むのに苦手意識がある方もいるでしょう。バージョン管理をしたいけれど、従来のバージョン管理システムでは難しいと感じている方もいるはずです。そこでオススメなのが、*コラボレーションツール「universions」*です。

そこで今回は、*いろんな用途に使えるバージョン管理ツール「universions」*の概要や使い方をご紹介します。内製のHTMLサイトも、WordPressサイトも簡単に設定できるので、ぜひ使い方を学んでみましょう。

「universions」とは?

universionsは、*「Webクリエイターのためのファイル管理コラボレーションツール」*を標榜している、直感的に使えるバージョン管理ツールです。

これまでも、ferretではデザイナー向けにGitHub Desktopの使い方やデザインバージョン管理システムAbstractの概要をご紹介しました。しかし、構築が手間だと思って諦めてしまうひともいたのではないでしょうか。

参考:
いよいよ登場!初心者こそ知っておきたいGitHub Desktopの使い方
デザインデータを楽々管理!デザイン版バージョン管理システム「Abstract」の使い方

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イメージ画像 / Unsplash

universionsなら、複数人で協業するプロジェクトで、直感的にWeb制作におけるタスクを整理し、ステータスの管理で作業を可視化してくれます。操作も非常に簡単なので、すぐに使い方を覚えてしまうでしょう。もちろん、一人でサイト構築する際にも使えます。

また、無料でプレビュー用のサーバーが付いてきます。PHPとMySQLにも対応しているので、WordPressのバージョン管理までできてしまいます。

本番サーバーへのリリースも、リリース開始日時をあらかじめ設定するだけでデプロイできるので、非常に便利です。WordPressサイトを構築する際には、「WordPressインポート・エクスポート機能」によって、ボタン一つで本番サーバーに移行することができます。

「universions」を使う3つのメリット

1. クリエイター向け機能が揃っている

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universionsが国内のWebクリエイターたちの多大なる人気を集めている理由は、ファイル履歴の管理以外にも、様々な必要機能がすべて詰め込まれているからです。

プロジェクトごとにチャットやタスク管理、ノートと呼ばれるWikiといったさまざまなツールが揃っています。資料の保管も可能で、書式はマークダウンで書くことができます。

さらに、メニューバーのタブをドラッグ&ドロップで入れ替えたり、保存データをSSH接続しているので、セキュリティ対策も万全です。

2. デザインファイルも簡単プレビュー

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Adobe Photoshopのファイル拡張子「PSD」やIllustratorの拡張子「AI」のファイルを専用アプリで開く必要はありません。こうしたファイルも、universions内で簡単にプレビューすることができます。

また、素材専用のストレージがあるので、画像に部分的なコメントを付け加えたり、レビューも簡単に行うことができます。

3. 3つの環境で使える

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universionsはデスクトップアプリ版の「Mac」と「Windows」、そしてブラウザ版の「Google Chrome」に対応しています。

アプリ版では、ブラウザでは利用できない多くの機能を使うことができます。例えば、ブラウザではファイル操作に関して追加や上書きのみ対応していますが、アプリ版では追加や編集だけでなく、削除やリネーム、ファイルの同期も行うことができます。

ダウンロードはこちらから行えます。

「universions」の基本的な使い方

それでは、universionsの基本的な操作方法についてご紹介します。ここでは、WordPressサイトのプロジェクトを作ってみましょう。

1. サインアップしてアカウントを作成

まずは、universionsトップページにて、*「プロジェクトを開始する」*ボタンを押します。

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すると、新規登録画面に移動するので、ソーシャルアカウントかメールアドレスで登録を行います。

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ユーザー名やパスワードを入力し、*「保存」*ボタンを押します。

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移動すると、デモプロジェクトが表示されるので、操作してみましょう。

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2. プロジェクトを作成

続いて、右上にある*「プロジェクトを新規作成」*ボタンをクリックします。

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すると、プロジェクト名やプロジェクトIDなどを入力する欄があるので、任意の名前をつけます。

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プロジェクトタイプは「WordPress」を選択します。うまく入力できない場合は、プロジェクトが上限に達している可能性があるので、ダッシュボードで使用しないプロジェクトをアーカイブ化しましょう。「OK」を押したらプロジェクトが作成されます。

たったこれだけで、WordPressのファイルがローカルに同期されます。試しに、プレビュー用のサーバーを開いてみましょう。ダッシュボードに移動し、地球儀のアイコンをクリックしてみてください。

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サンプル用のサーバーのため、IDとパスワードを入力する必要があります。ID・パスワードはモーダルウィンドウに表示されるので、表示された通りに打ち込みます。

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すると、このようにWordPressサイトが表示されました。

サイトのURLに「/wp-admin」を加えることで、同じID・パスワードでログインできます。WordPressの管理画面から、記事を作成することも可能です。

3. プロジェクトを開く

ダッシュボードで扉マークのアイコンをクリックすると、ダッシュボードを開きます。

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「設定」では、プロジェクト名を設定しなおしたり、メンバーを追加することができます。また、プレビュータブではphpMyAdminなどのパスワードも確認することができます。

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「タスク」タブでは、具体的なタスクをマークダウン形式で作成できます。「ノート」も同じような機能ですが、「タスク」では期日や担当者を指定できるのに対して、「ノート」はWikiのような使い方を想定しています。

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また、「本番サーバー」タブでは、FTPやサーバー情報などを設定することで、プレビューサーバーの内容を本番サーバーに移行できます。データベースを移行するかの有無なども設定できるので、プレビューサーバーに書き込んだ記事を本番サーバーに移行することも可能です。

気になるプランと料金は?

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2018年6月1日現在

universionsは、*「スターター」「ライト」「スタンダード」「プロ」「エキスパート」*の5つのプランが用意されていますが、「スターター」は無料で利用できます。

ソースコードは1プロジェクトにつき1GB、メンバー数は無制限というのはどのプランも変わりません。まずはスターターで使ってみて、サービスがスケールアップしたらプランアップする、という使い方がオススメです。

まとめ

universionsを使えば、面倒なファイル管理、煩雑なやりとりが減るので、本来のクリエイティブな業務に集中することができます。Gitのようなツールは使い方を学ぶのに時間がかかりますが、universionsは学習コストがほぼゼロで、気軽にファイルを管理することができます。

universionsはユーザーの声を反映し、どんどん使いやすくなっています。バージョン管理が初めての方にもおすすめなので、この機会に使ってみてはいかがでしょうか。