スマートフォン1台で生活ができるように

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高橋 氏:
これからはスマートフォンにすべてが一元化されるかもしれませんよね。今、ほとんどの車には、キーを持って近づくと扉が自動で開いてエンジンもかけられるスマートキーが導入されています。でもこのスマートキーも、MDプレイヤーとiPodと携帯電話を別々に持っていた時代に、Appleが1つでいいとiPhoneをリリースしたのと同じように、スマートフォン1つでいいって話もあります。実際に、スマートフォンがキーになるという仕組みが採用されつつもあるんです。

もしかしたら今後は、新車からスマートキーすらなくなるかもしれませんよね。スマートフォン経由で人を認証して、扉を開けられるしエンジンもかけられる。個人間のカーシェアリングでもキーの受け渡しがいらなくなるかもしれません。

それでもまだ、パソコンも必要?

飯髙:
スマートフォンが普及したことで、Googleの検索回数が爆発的に増えています。インターネットの使用時間がテレビの視聴時間を抜きそうだし、広告費だってインターネットがテレビを上回るのも、もうすぐそこまできています。これらは、スマートフォンが誕生したことが大きな影響を与えています。

でもBtoB向けのマーケティングメディアの「ferret」は、スマートフォンよりもパソコンユーザーが多いんですよ。割合でいうと7割がパソコンなんですよ。今回はスマホのイベントだけど、実はferretは、パソコンファーストなんです(笑)

高橋 氏:
BtoBSaaSはパソコン多いですよね。我々もパソコンがメインですが……。

飯髙:
メディアを見ている時に仕事をしているのか、プライベートなのかによってデバイスは変わりますよね。スマホファーストとは言われますが、そこは正しく認識していくべきだとは思います。

高橋 氏:
デバイスシフトが起きているからといって、元デバイスに固執することがダメってことではないですよね。最適なデバイスはどれなんだろうって視点で考えていくといいですね。

飯髙:
マーケティングのツールだと、まだまだすべてスマートフォンで利用するには限界があります。利用目的に合わせてどちらも使っていくようなイメージですね。

Webとアプリの垣根がなくなりつつある

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飯髙:
最近だと、Webとアプリの差ってほとんどなくなってきていますよね。例えば、Amazonのレコメンドってめちゃめちゃ優秀じゃないですか。Webで定期購入を促すのがもっと当たり前になっていくと思います。そうなって来ると、Webビューとスマホアプリがほとんど同じ役割を果たすようになって、アプリがダウントレンドになっているという可能性もあると思う。

高橋 氏:
アプリって開発料金とプラットフォーム料金が高すぎる問題があると思います。

漫画が読めるWebサービスで考えるとわかりやすいです。漫画サービスの構造上5割~6割の売り上げが著作料になります。そこからアプリだと、残りの30%ほどをプラットフォームに取られてしまう。結果として利益は少なくなってしまいますよね。Webだったら、この30%は必要ありません。

日影 氏:
アプリだと操作性の最適化や、プッシュ通知を発信できるなどのメリットもありますよね。その辺りはどうでしょうか。

高橋 氏:
それもありますが、PWAが出てきていますよね。

飯髙:
PWAに対応すれば、Webブラウザがアプリのように見られますからね。

日影 氏:
そうやって考えると、Webとアプリの垣根がどんどんなくなってきているとも言えるかもしれません。