マウンティングする企業は優秀なフリーランスに逃げられる

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飯髙:
たしかに、契約に基づいて適切に支払いが行われる環境は大切ですね。企業側としてフリーランスの優秀な人材に対して取り組めることで、何か方法はありますか?

西村 氏:
ありますよ。企業がフリーランスをマウンティングしないことですね。

特にトラディショナルな会社でありがちなのが、発注した瞬間に上下関係を醸し出してくる会社ってあるんですよ。「誰が金払ってると思ってるんだ」みたいな空気を醸し出してくる会社。これは全然駄目ですよね。

フリーランスの良いところって、会社員と違って断れるんですよ。この会社と2度と仕事したくないと思った瞬間に、この契約が切れたらもう次に行くわけです。

企業はフリーランスから逃げられて、逃げられて……どんどんクオリティが低いフリーランスしかアサインできなくなってきます。フリーランスもその契約関係であれば、良いパフォーマンス出せるわけないですよね。

では、フリーランスと良好な関係を保つにはどうすれば良いのか。例えば、株式会社ガイアックスの管大輔さん(@suga_neo)と一緒に仕事をしているのですが、フリーランスマネジメントがとても上手いと思っています。

彼ら(株式会社ガイアックス)はマネジメントするというより、フリーランスとエンゲージするんですよね。

フリーランサーも正社員と同じようにWill Canで考えています。このメンバーのやりたいことは何か、仕事をどういうふうに渡してあげたら成長してくれるかとか。やりがいを持って働いてくれるかということ、めちゃくちゃ考えて仕事任せるんですよね。

そうすると本来契約書に書かれている期待値って(この範囲内で依頼されたタスクを達成する)100%なのに、150%とか200%ぐらいのパフォーマンス出してくれるんですよ。一緒に仕事したいっていう方が来るようになる。優秀なフリーランサーのリファラルが起きているんですよね。

なので、マネジメントという縦の関係でなくてエンゲージするという横の関係で、きちんとその人が持っている才能であったりとか、Willを引き出して仕事をアサインできるマネジメントに長けた会社は成長するし、それができない会社は残念ながらフリーランスから見放されていきます。

飯髙:
「言ってること違う」みたいな状況になったら見放されますよね。

西村 氏:
そうですね。契約書を見れば、その会社がマウンティング企業なのかエンゲージ企業なのか、なんとなくわかるんですけど。マウンティングしないことですね。

参考:
【後編】複業は百利あって一害なし!いま複業を考える人に伝えたいこと 〜複業研究家・西村創一朗さん〜

飯髙:
ちなみにマウンティングをしている企業の特徴というか、こういう契約は注意したほうがいいってあるんですか。

西村 氏:
まず業務委託内容がふわっとして曖昧なケースですよね。

当初出していた見積もりよりも、どんどん作業が増えていくみたいなケースです。最終的に金額は変わらないと。

そういうことを平気でやっちゃう企業とかに注意したほうが良いですね。実は、フリーランスとの関わり方を知らないだけで悪気無くやってしまう企業もあるのですが。

飯髙:
たしかに会社の契約書の内容や締結の仕方によって起こり得る話ですね。これはフリーランスに限らず発生するな……。