バーチャルYouTuberにより6,000万円以上の広告効果が

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ferret:
茨ひよりさんが発表されてから、どのような反響がありましたか?

谷越 氏:
6月にキャラクターのイメージを動画で公開してTwitterで名前を公募、2週間で2,002件も応募をいただきまして……。正直びっくりしました。

8月に名前の公表や3D動画の公開をした時も新聞やインターネットにたくさん取り上げていただき、広告換算額で言いますと、6,000万円以上の効果が得られています(2018年8月10日時点)。自己紹介動画の再生回数も2万2,000回、Twitterフォロワーも5,000人を超え(2018年8月末現在)、多くの皆様に届いているなという実感があります。

ferret:
制作をしている小林さんからみて、いばキラTVのほかの動画と茨ひよりの動画との反響の違いは感じていますか?

小林 氏:
茨ひよりの方が、他の動画よりも圧倒的にコメントが多いというのはありますね。単純な「応援します」だけではなく、「県のここに住んでいるから、こういうところを紹介してほしい」といった具体的なコメントを多くいただきます。このコメントがユーザーと会話するきっかけになるので、コミュニケーションが他の動画よりも活発に行われるのは茨ひより動画の特徴だと感じています。

それと、茨ひより動画は再生回数の落ち方が緩やかなのも大きな特徴です。他の動画はアップロードした直後にたくさん再生されて、そのあとのペースはすぐに落ち込んでしまいます。しかし、茨ひよりの場合、再生ペースがあまり落ちずに伸びていく傾向にありますね。

ユーザーと一緒に作り上げるのはバーチャルYouTuberならでは

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ferret:
茨城県にはすでに「ハッスル黄門」や「みとちゃん」のような有名なご当地キャラクターがいますよね。県のPRキャラクターという枠で、これらのキャラクターと茨 ひよりさんの役割はどう違うのでしょうか。

谷越 氏:
ご当地キャラクターは小さなお子さんやファミリー層を中心に人気があります。その地域を象徴した見た目のインパクトや親しみやすさがあって、そこに居るだけで華やいだり盛り上がったりできるので、リアルイベントとの相性が良いと考えています。一方で、バーチャルYouTuberは、10代〜20代の、ご当地キャラクターのファンとは別の層に人気のあるコンテンツです。そこで住み分けはできるのかなと考えています。

また茨ひよりには、「いばキラTVのアナウンサー」ということで、茨城県の魅力を自らの言葉で発信していく役割もあります。これもバーチャルならではですが、動画やTwitterで発信をすると、視聴者やフォロワーのみなさんから色々なご意見をリアルタイムでいただけるんですね。いただいたご意見を反映していくことで、茨ひよりがまた成長していきます。

小林 氏:
ねば〜る君は別ですが、基本的にはご当地キャラクターは言葉を発さないことが多いですよね。その場にいて和む・盛り上がるという効果があったり、キャラクターグッズを作ったりはできますが、情報を発信したりコミュニケーションをとったりするのは難しい場合が多いです。谷越さんも話していますが、ユーザーとコミュニケーションを取りながらキャラクターを作り上げていくというのは、バーチャルYouTuberならではです

「(キャラクターを)一緒に作り上げていくと、今後のことも気になる」というが人間の心理としてありますよね。「一緒に作って、一緒に育てて、一緒に応援していきましょう」というのをバーチャルYouTuber制作の中でやっていければと思っています。