スマートフォンを持つのが当たり前の今、「コンシューマーゲームはやらないけどスマホゲームはプレイする」というユーザーも増えているでしょう。

ここ数年で、国内大手ゲーム企業や海外のゲーム企業もスマホゲーム市場に参入し競争が激化する中、自社のゲームで遊んでもらうために企業はどのような施策をしているのでしょうか。

2018年8月24日に株式会社フラー主催のカンファレンス「スマホファーストの次を探そう。」が開催されました。

スマホゲームに携わる4社が「スマホゲーム市場 ガラパゴスの終焉と不可欠な進化」をテーマに セッションした様子をレポートします。

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登壇者プロフィール

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(左より)
株式会社MOTTO 代表取締役 佐藤基
有限会社フナコシステム 代表取締役 舟越靖
グリー株式会社 Wright Flyer Studios事業本部 BizDev and Marketing グループ シニアマネージャー 大桑哲也
ネットマーブルジャパン株式会社 マーケティングCチーム/チーム長 藤原哲哉

モデレータ フラー株式会社 コンサルティング本部長 岡田雄伸

スマホゲームのプレイヤーが出揃った2017年

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岡田 氏:
今回のテーマはガラパゴスの終焉となっていますが、2017年はスマホゲーム業界にとってどのような年だったのでしょうか。

佐藤 氏:
大きな転換期だったと思います。今までのスマホゲームの転換期としては、2012年の「パズドラ」リリース、2014年の「モンスト」「白猫プロジェクト」の躍進、2015年の「FGO」がありましたが、2017年はそれよりも大きなポイントだったと思っています。

2017年は、任天堂やソニーなどが参入してきて、いよいよ国内のプレイヤーが出揃いました。良いゲームがますますたくさん出るようになって競争が激化しています。もう1つは、「リネレボ」や「荒野行動」など、日本のゲームが海外でヒットの兆しが出てきています。それを感じたのが2017年。グローバルな視点になった年だと思っています。

大桑 氏:
僕らは自社タイトルを複数ヒットできたのは大きいけれども、それを維持する難しさというのを感じています。スマホゲーム市場に海外のプレイヤーも入ってくるし、コンソールのプレイヤーも入ってくるし……。ヒットの芽が出てきても、それを維持するのが難しいなと。レッドオーシャンの赤がより濃くなったと感じています。

岡田 氏:
App Apeによるゲームユーザーの市場データを見てみると、ユニークユーザーの減少は緩やかだけど、複数のゲームをプレイするユーザーは減っているんですよね。ただ、ファミ通さんのデータによると、ゲームの市場規模自体は上がっているんです。つまり1ユーザーあたりの価値が上がっているということになります。

佐藤 氏:
1人あたりが同時に遊ぶゲームの数は減っているのですが、1つのゲームを長く遊ぶ傾向にあります。そこにどうやって勝負を仕掛けていくのかが難しくなってきているとは思います。

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大桑 氏:
広告予算を投下したからといって、人を集められるわけではなくなっていますよね。ヒットしているタイトルはプロモーションにそんなにお金をかけていません。

レッドオーシャンになればなるほど、アイデア勝負になってきている気はします。お金を持っているのは前提条件としてあるけど、その中でどのような企画を作るのかってところにシフトしているように思えますね。