SNSドラマでプロモーションをした理由

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株式会社N.D.Promotion 戸高氏は、数ある広告手段の中でSNSドラマを選んだ理由として、ターゲットである若い世代に受け入れてもらいやすい広告であったと述べています。

「弊社のマーケットは若年層なんですが、若い子は広告を好きじゃないんですよね。なので、広告を強制で見させるのは、若い子からしたら嫌悪感を感じてしまうのではないかと思うんです。じゃあ、その中でティーンの子に受け入れてもらえる広告はなんだろうと考えたときに、コンテンツとして楽しめるものが大事なことなのではないかと思いました」(戸高氏)

さらに戸高氏はクライアントと視聴者にとってのメリットや、若い世代の情報への接し方についても述べています。

「ドラマという形式なら、商品を使ったシーンやクライアントが伝えたい世界観をストーリーに乗せて自然に訴求することができる。視聴者にはそれをコンテンツとして面白いと楽しんでもらえる。その両者にとってのメリットがありました。また、若い子はテレビを週一しか見ない子がめちゃめちゃ多いですけど、SNSの滞在時間は長いんです。そして1コンテンツにかけれる集中力は短いので、30分ぐらいの動画は見てくれないんですよね。Youtubeでも3~5分といった短い動画が多いですしね。なのでSNSで短時間で見れるものならいいのではないかと考えたんです。その中で、『とけないで、サマー』は140秒の短編でありながら各回で起承転結があるコンテンツを意識しました」(戸高氏)

SNSドラマの反響と効果

コンテンツは態度変容がないと価値がない

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LINE株式会社 谷口氏はSNSドラマの反響と効果について、コンテンツは態度変容を起こさないと意味がなく、そのコンテンツによってユーザーの行動がどう変わったのかが重要であると話します。

「未来のドラマといえば暗いディストピア系のイメージがある人も多いのではないでしょうか。ドラマ『ミライさん』では明るい未来というメッセージを込めました。未来が明るい方が、見た人が元気がでると思ったからです。実際にSNS上や態度変容調査ではポジティブな反応がでています。ネットのコンテンツの課題は、社会への影響力が弱いことです。例えば「そうだ、京都行こう。」というテレビCMがありましたが、あれはテレビだから強い影響を与えられた。LINE上でシリーズ動画を展開することで、そのような広範囲の態度変容をネットでもできないかというチャレンジでしたが、約800万回見てもらえました」(谷口氏)

SNSドラマが洋服の販売につながった

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株式会社アダストリア 坂田氏は、「SNSドラマは思っていた以上に服の販売に繋がった」と話します。

ターゲットとなる層はSNSで情報収集をしているため、この数年Instagramを中心に積極的に投稿しており、エンゲージメントも右肩上がりでした。一方で、プロダクトで他社との差別化が難しくなっている今、同じ投稿内容を継続し続けていてはマンネリ化してしまいエンゲージメントが下がってしまうと思ったそうです。

そこで、面白コンテンツとしてSNSドラマ「デートまで」を公開したところ、最終的にはWebストアでの販売にも繋がっていきました。

「反響は思っていた以上にあって洋服もすごく売れました。1話公開のタイミングで勝手に口コミがきたり、IGTVという新しいプラットフォームでの取り組みだったためWebメディアに取り上げられたりしてバズも起きました。その後、ドラマを見たい人がSNSをフォローしてくれることもありました。最終的には洋服の紹介を、ドラマだけではなくSNSのタイムライン上やオウンドメディアなどで行うことで洋服の販売に繋がりました」(坂田氏)