Webサイトを制作する際によく利用されるCMS。いざ利用しようと思っても、たくさん種類があるためどれを利用すべきか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。

この記事では、世界シェア上位5位までのCMSを、メリット・デメリットを挙げながら比較してみました。CMS選びの際に、ぜひ参考にしてみてください。

圧倒的に使いやすいCMS!見たまま編集のferret One

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直感的な操作で、Webサイト・LP・フォームも作成も自分で完了!さらに、問い合わせの管理や効果測定もできてPDCAが高速に回ります。

目次

  1. 世界で使われているCMSはどれ?
    1. WordPress(ワードプレス)
    2. Joomla!(ジュームラ)
    3. Drupal(ドルーパル)
    4. Squarespace(スクエアスペース)
    5. Shopify(ショッピファイ)
  2. まとめ

世界で使われているCMSはどれ?

2018年12月現在のCMSの世界シェアは、

1位:WordPress…32%
2位:Joomla!…3%
3位:Drupal…2%
4位:Squarespace…1.4%
5位:Shopify…1.4%

となっています。

参考:
W3Tech『ワールドワイドウェブテクノロジー調査』

1位のWordPressが飛びぬけて高いシェアを誇っており、2位以下では日本であまり馴染みのないCMSもランクインしているのがわかります。では、それぞれのCMSの特徴やメリット・デメリットを1位から順に紹介していきましょう。

1位:WordPress(ワードプレス)…32%

WordPress」は日本で有名なだけでなく、世界的にも圧倒的シェアを誇っています。特に、ブログWebサイトを制作する場合にはまず名前が上がる人気のシステムです。2003年に誕生したオープンソース型CMSで、無料で幅広い機能を利用できるのが特徴です。
 

WordPressのメリット

プラグインが豊富で様々なサイトに対応できる
WordPressはオープンソース型CMSであり、ソースコードの頒布・修正が広く許可されています。そのため、有志の個人や団体が日々改良を加えています。追加機能であるプラグインもまた、誰でも開発・公開することができるため、その豊富で便利な機能を利用してサイトをよりよくカスタマイズできます。高いシェアを誇り、それに付随してプラグインの開発も活発であるため、日々進化しているCMSといえるでしょう。

・知識がなくてもWebサイトの制作や管理ができる
HTMLCSSといったプログラミングに関する知識がなくても、簡単にWebサイトを立ち上げることができます。レンタルサーバーを借り、ドメインを取得してインストールするだけでWebサイトを作れるため、サイト制作初心者にもおすすめされることが多いCMSです。また、サイト制作後もわかりやすいデザインで直感的に操作ができ、基本的な運営・管理を習得するのに要する時間も少なくて済みます。そのシェアの高さから解説サイトや書籍も日本に広く流通しており、わからないことがあってもすぐ調べられます。

WordPressのデメリット

・脆弱性への攻撃が頻発している
シェアが高い分、脆弱性を狙った攻撃の対象にもなりやすいのが一番のデメリットです。脆弱性とはセキュリティの欠点(バグ)のことで、これを攻撃されることによって情報漏えいやのっとり、ウイルスへの感染といったことが起こる可能性があります。これに対応したアップデートが繰り返し行われてはいますが、完全に脆弱性がなくなっているわけではありません。今後も改善されることが予想されますが、個人情報を扱う企業や組織のWebサイトに導入する場合は、脆弱性対策が必要です。

プラグインの対応が完全ではない
WordPressには多くのプラグインがありますが、プラグインによって対応しているWordPressのバージョンが異なるため、なかには最新のバージョンに対応していないものもあります。頻繁に更新を行うプラグインであれば問題ありませんが、作った当時のバージョンのままで更新されていないプラグインも多く見受けられます。このように、最新バージョンに対応していないプラグインを使っていると、WordPressをバージョンアップした際、不具合を引き起こす原因となります。また、プラグインを入れすぎるとプラグイン同士が干渉し合って、不具合の原因になることもあります。プラグインを入れる際は、優先順位の高いものから少しずつ追加するとよいでしょう。

▼もっと詳しく▼
WordPressとは?特徴・機能・導入方法・プラグインをまとめて解説

2位:Joomla!(ジュームラ)…3%

Joomla!(ジュームラ)」は、WordPress同様オープンソースのCMSですが、初期機能やテンプレートも豊富でカスタマイズ性が高いのが特徴です。デザイン性に特化したWebサイトを制作したい方・専門知識はないがWordPressより難しいCMSを使いこなせる方におすすめです。 

Joomla!のメリット

・カスタマイズ性の高さ
Joomla!の一番のメリットは、カスタマイズ性の高さです。プラグインを利用しない初期状態でもwebサイトに十分なカスタマイズが可能なほど、豊富な機能が初めから備わっています。HTMLCSS等の知識は必要なく、さまざまな装飾やデザイン変更が可能です。

WordPressの場合はプラグインの追加でカスタマイズをしていきますが、プラグインの追加には「不具合の原因になる」などのデメリットも多く、初期状態で様々なカスタマイズを利用できる点ではJoomla!の方が使いやすいでしょう。

Joomla!のデメリット

・多機能である分、管理画面に慣れが必要
Joomla!は多機能である分、管理画面などの操作に慣れるまでに少し時間がかかります。CMSに慣れている方や時間をかけてデザインにこだわりたい方であれば問題ありませんが、CMS初心者の方がすぐ運用を始めたい場合にはあまり向いていないかもしれません。

3位:Drupal(ドルーパル)…2%

Drupal(ドルーパル)」は、会員制サイトを制作する際におすすめなCMSです。権限の管理や変更を簡単にでき、SEO対策がしやすい点で企業・組織向けともいえます。 

Drupalのメリット

SEO対策がしやすく、会員制サイトの管理も楽
Drupalのメリットとしては、Webサイトを作成すると自動的にSEO対策されたサイト構造になる、ということが挙げられます。URLの最適化やMetaタグの管理、XML Sitemap生成が可能となり、他にも様々な拡張モジュール(プラグイン)が用意されています。また、他のCMSに比べてユーザーの権限管理が簡単なので、多くのユーザーが登録する会員制サイトなどを作る際にもおすすめです。

・拡張モジュールやディストリビューションで、簡単にカスタマイズ可能
Drupalは、拡張モジュールを追加することでのカスタマイズします。コアモジュールと拡張モジュールで構成されており、この拡張モジュールだけを変更することで、機能を追加し、カスタマイズ性を高めていきます。

ベースとなるコアモジュールには意図しない変更が加わりにくくなっており、拡張モジュールの追加による不具合の発生も少なくなっています。個別に拡張モジュールを追加することも可能ですが、サイトの業種や作業内容によって必要な拡張モジュールをセットにした「ディストリビューション」というものも用意されており、まずはおすすめモジュールをいくつか追加して試したいという初心者の方に向いています。

Drupalのデメリット

・カスタマイズが有料であることも
Drupalの拡張モジュールは、全てが無料というわけではありません。有料のものも多いため、使う際には注意が必要です。便利な有料拡張モジュールもありますが、中には上手く動作しないものもあり、そうした場合の問い合わせは英語で行うことになります。

・日本でのシェアが低いため、問題を検索しても解決できない
Drupalをはじめ、日本でのシェアが低いCMSは、問題が発生した際にWebで検索しても解決方法が見つかりにくいというデメリットがあります。一方で、WordPressは世界的なシェアだけでなく国内シェアも高いため、問題への対策だけでなく最新の情報まで活発な情報共有が行われています。

日本シェアの低いCMSを使う場合は、海外の掲示板や解説サイトを読解できるスキルが必要かもしれません。

4位:Squarespace(スクエアスペース)…1.4%

操作が簡単なことで評判の高い「Squarespace(スクエアスペース)」。WordPressの管理画面と比べてもわかりやすい編集画面であることに加え、テンプレートやプラグインも全てSquarespace社が作成しており、他のオープンソースCMSにはない安定感が人気となっています。 

Squarespaceのメリット

・直感的な操作でサイトが作れる
Squarespaceの特徴は、直感的に使いやすいインターフェースにあります。どこでどのような設定をするかが見ただけでもわかりやすく、特にスマートフォン・タブレット世代の方にはなじみやすい画面であるといえます。目的の操作をどこで行なうのか調べる必要がなく、編集画面を触りながら徐々に慣れていくことも可能です。サイト制作初心者の方や、操作に慣れる工程が面倒な方にも向いています。

・拡張を行っても、安定感のある動作
Squarespaceで利用できるプラグインやテンプレートは全て開発元のSquarespace社が制作したものであり、動作検証済みです。導入時の安全性が高いだけでなく、その後の動作メンテナンスも定期的に行われているため、他のプラグインとの相性を気にすることなく利用することができます。一方、WordPressなど他のオープンソースのCMSで使われているプラグインは、あくまで個人や他の企業が作ったもので、安全性の保証はありません。他のCMSプラグインのトラブルを経験した方や、メンテナンスに時間を取られたくない方には安心できるポイントです。
 

Squarespaceのデメリット

・日本語版がなく、プラグインやテンプレートが少ない
Squarespaceには、日本語版がありません。今後日本語版ができる可能性もありますが、今すぐ導入したい場合はある程度の英語力がないと、問題が発生した際にうまく対処できない可能性があります。また、Squarespace社が提供しているプラグインやテンプレートは安全性が高いものの、他のCMSに比べて種類が少なめです。

WordPressなどのオープンソースで世界中に開発者がいるようなCMSと比較すると、カスタマイズ性は低めになってしまいます。今使っているCMSで特殊なプラグインを使用している場合には、Squarespaceで同じようなプラグインが見つからないかもしれません。

・有料プランでしか運用できない
Squarespaceを利用するには、有料プランへの加入が必須です。無料期間もありますが、2週間という短い期間であるため、試しにWebサイトを作ってみたいという方にはコストパフォーマンスがあまりよくありません。すでにある程度運用しており、採算がとれているWebサイトをリニューアルしたい場合などに適しているといえます。

5位:Shopify(ショッピファイ)…1.4%

Shopify(ショッピファイ)」は、ECサイトや通販サイトを作る際に便利なCMSです。他のCMSには初期設定でついていないショッピング機能なども実装されており、導入後すぐECサイト制作にとりかかれます。 

Shopifyのメリット

・ECサイト制作に特化したCMS
Shopifyは名前の通り、ECサイトや通販サイト制作に特化したCMSです。商品の探しやすさや写真の見え方、購買意欲を高めるレイアウトなどを設定できます。アパレル関係やインテリア、アクセサリーなど写真映えするような商品を扱うECサイトを作りたいと考えている方おすすめです。ECサイトは他のブログ型サイトなどに比べて、仕組みや管理方法が変わってくるため、通常のCMSで制作するのは手間がかかります。Shopifyではそうしたカスタマイズや導入作業が必要なく、初期の画面からすぐに商品登録やユーザー管理などができるようになっています。

・SNSとの連携が簡単
ECサイトの運営において、サイト自体の見栄えや商品の見せ方は重要ですが、それらを活用したSNSによる拡散やPR活動も重要です。CMやポスターなど、従来の広告によるPRには高いコストがかかるため、中小規模のブランドは現在、低コストで運用できるSNSでの広報活動に力を入れています。ShopifyではこうしたSNSとの連携機能が初期段階で搭載されており、うまく活用すれば効果的な広告効果を狙えます。SNS上でブランディングができればwebサイトへの流入数も増え、新たなファンや話題性を獲得することができるでしょう。

Shopifyのデメリット

・有料プランしかない
Shopifyには3種類のプランが用意されていますが、どれも有料となっています。14日間の無料トライアルも設けられていますが、その後はコストがかかります。この点を考えると、個人でECサイトを持ちたいと思っている方にはあまり向いていないかもしれません。ECサイト対応ができていない企業のサイトがCMSを乗り換える場合や、ECサイトを他のページから独立して運営しようと考えた場合に利用するのがよいでしょう。

・ローカライズやサポートが不十分
Shopifyは日本向けのローカライズ(翻訳対応など)は不十分です。公式サイトから利用できるヘルプセンターも日本語版は2019年1月現在はベータ版です。日本語でのスムーズな対応はあまり期待できないかもしれません。英語でのやりとりが苦手な方にとって、こういった点はデメリットになる可能性が高いでしょう。

まとめ

この記事では、世界シェア上位5位までのCMSの特徴を、メリット・デメリットを挙げながら比較してみました。

中でも1位のWordPressは飛びぬけて人気があり、日本でもよく使われているため、どのCMSよりもプラグインの開発やローカライズが進んでいます。その反面、ハッカーからの脆弱性攻撃の対象になりやすい点や、プラグインの対応が完全ではない点、大企業で向けでない点などの問題があります。

一方2位~4位のCMSWordPressと比べてシェアが低く、国内ではまだまだマイナーです。しかし、ビジュアル重視のサイト構成ができる・ECサイトに特化した機能があるなど、それぞれに特色があります。

長期的な使用にはコストがかかるものもありますが、基本的にどのCMSも無料期間があります。どのCMSを使うべきか迷っている方は、可能であれば一通り試してみるのもいいでしょう。

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