24のECショップを4人で回す!かばんの「ACE」に学ぶ、少人数での複数ECショップ運用術
エースの多数ECショップ展開は他社でも再現可能?
川部さん:
今エースさんが実施していらっしゃる多数のECショップ展開は、他の企業様、例えば中小企業の規模でも再現できる可能性はあると思いますか?
北山氏:
できると思います。必要なのは「やる気」です(笑)
本当に工夫次第でECショップは増やせます。物流の労力コストを集約化するため、できるだけ自社倉庫から出荷できるECショップにしぼって出店することがポイントです。そうすると在庫連携もできるようになります。あるECショップには在庫があるけど他のECショップで在庫が0(ゼロ)ですよという場合にも、自社倉庫で在庫管理が集約されていますから、すぐに他のECショップに商品在庫を回せます。自社倉庫型のECショップに特化して増やしていく方が、労力も経費があまりかからずに拡大することができます。
川部さん:
なるほど。では内部的な会社の動きで「こうした方がいいよ」というのはありますか。
北山氏:
やはりECに対する理解者を増やすというのが一番です。
メーカー系の企業だと卸売の事業からスタートしているので、卸事業者を通さないで、直接エンドユーザーに販売することに、社内外から反発されやすい風潮がまだまだあります。幸いにもうちの部署は、直営の実店舗とEC店舗が同じ事業部内にありますので、普段からコミュニケーションがとりやすいですし、情報も共有されています。EC事業そのものを、直営リテールの1店舗としてとらえてもらっています。なのでECに関してはやれるだけやれと、社内のお墨付きをもらえている状態です。とはいえそこは事業ですから、年間に使える経費はいくら、売上はいくら、粗利は何%で回せ、という目標はあります。その範囲内であれば、何をやってもいいですよという感じです。
川部さん:
なるほど。日頃から社内でのコミュニケーションを積極的に取り、ECに対する理解者を増やしていらっしゃるんですね。その地道な積み重ねが、ある程度自由に動ける社内の信頼を勝ち得られたということでしょうか。メーカー系EC/通販においては、とても大切なことですね。
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