事例3・リブランディングへの挑戦をポップアップで表現する

ferette_lunasol.JPG出典:カネボウ化粧品
ルナソル:2019秋の新コレクション体験イベントはファッションとのコラボ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000233.000016220.html

カネボウ化粧品が展開するプレステージブランド「ルナソル(LUNASOL)」。同ブランドは「丁寧にメイクすることでこころまで洗われるような気分に導く『浄化メイク』」をコンセプトに掲げ、1999年に設立しました。

ブランド誕生の20周年を迎えたタイミングで秋コレクションからコンセプトを刷新し、リブランディングを実施。新たなブランドコンセプトは「エゴイスティックシック(EGOISTIC-CHIC)」。従来よりもモードなテイストを加え、よりファッション感度が高い消費者のニーズにも応えていくという、ブランドの新たな挑戦です。リブランディングに関しては、プレスリリースとして発表され、美容・ファッション系のメディアで数多く取りあげられたものの、リリース上で踊る文字だけでは、メディアにも消費者にもこの挑戦への想いはなかなか届きにくいでしょう。

これまでルナソルブランドとして実施してきたポップアップイベントは、主に新商品をいち早く体験できるという価値に重きを置いたものでしたが、今回の目玉コンテンツはなんとファッションショー。会場の中央には12メートルのランウェイが設置され、DJが空間の音楽をコーディネートします。その中で行われるショーでは、ダイバーシティを象徴するように、国籍の様々なモデルたちが、新コレクションを使ったメイクアップとともに、ハイファッションに身を包んで登場しました。来場者の多くが、このショーにカメラを向けInstagramの“ストーリーズ”を次々に更新する様子も見受けられ、会場のムードは最高潮に。美容やファッション感度の高いZ世代の女性たちの好奇心や興味をくすぐるヒントを垣間見たポップアップでした。

事例4・Where=どこで? が強いバリューになる

ferette_ajinomoto.jpg出典:味の素冷凍食品
味の素:両国駅に現れる、幻のギョーザステーション
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000027220.html

2016年7月に初めて開催されて大きな話題となった味の素冷凍食品が開催した「ギョーザステーション」。冷凍餃子である「ギョーザ」発売45周年を記念したイベントとしてスタートしました。

今回の餃子のような食品を扱うポップアップイベント自体は、それほど目新しいものでは無くなっていますが、このイベントの一番のキモはそのポップアップした「場所」にあったと言えるでしょう。イベント会場は、JR総武線・両国駅の3番ホーム上。このホームは普段は立ち入ることができない“幻”のホームなのです。イベント自体は、この空間の中で、来場者自身がギョーザを焼いて食べられる店舗を期間限定でオープンしたというシンプルなものなのですが、駅構内という珍しさや、普段は立ち入ることのできない“幻の”ホーム、そして夏場に屋外で餃子とビールを楽しめるという季節感も相まって、数多くのメディアから注目を集める結果となりました。今年は3年目の開催も決定し、はやくも両国駅の夏の風物詩となりつつあります。