メリットとデメリット

SSL化を行うにあたって、メリットばかりがあるわけではありません。デメリットも考慮した上で実施しましょう。ここでは、代表的なメリットとデメリットをピックアップしますのでご参考ください。

メリット

1. リスクを抑えられる

SSLを導入することで、データの盗聴や改ざんなどの被害を防止できます。フィッシングやなりすましといった犯罪からユーザーを守ることが可能です。セキュリティ問題は予防策をいかに講じるかが重要です。発生してしまってからでは遅いため、早々に取り組むべきです。

2. ユーザーからの信頼性が向上する

SSL対応済みのホームページはユーザーが安心して閲覧できます。特にオンラインショッピングなど個人情報を入力する必要がある場合、SSLによる信頼性は大変重要な要素です。Google ChomeにSSLを導入していない場合は警告が表示されるため、購買意欲にも影響する恐れがあります。マーケティングを成功させるためにも、設定しておくべきでしょう。

4. ホームページのSEOに貢献する

詳細は後述しますが、Googleではhttps化(SSL化)をしているかを検索順位の決定要素に含むと発表しています。キーワードの最適化など他部分でSEOに取り組んでいるなら、一度設定するだけで済むので、あわせて取り組んでおくべきでしょう。

デメリット

1. コストがかかる

SSLを導入するための作業費用とSSLサーバー証明書の取得費用が発生します。新規制作する場合より、既存のホームページをSSL化する方が制作会社の作業工数が多く、費用が高くなるかもしれません。SSLサーバー証明書を継続的に利用するためには定期的にコストがかかりますが、現在はレンタルサーバーの付属サービスとして無料で提供しているケースもあります。

2. 手間がかかる

SSLの利用契約はもちろん、作業としてもSearch Console(サーチコンソール)の新規プロパティ登録やGoogleアナリティクスの設定変更、リンクの確認やリダイレクト設定など実行しなければならないことがたくさんあります。作業だけではなく、確認にも時間がかかるので、ある程度の工数を見込まなければいけません。

ちなみに、最近はオンラインショップのカートシステムなどで、ボタン一つですぐにSSL化が可能な手間いらずのものも存在しています。このような場合のSSL化は極めて簡単です。

3. SNSのシェアボタンがリセットされてしまう

ブログページなどに設定している各種SNSのシェアやいいねボタンの数がリセットされてしまいます。これまで長く積み重ねてきた数値をゼロに戻し再スタートするのはつらいところです。

SEOへの影響

2014年8月にGoogleがhttpsであることを検索順位の決定に含むと発表しています。SSL化をしないことが、SEOに影響することは確かということですが、常にホームページの競合状況など検索順位は常に変動し続けるため、単純にSSL化のみが、検索順位に具体的にどのように影響しているのかはわかりません。

しかし、httpsとするか否かが検索順位を決定するための評価に関わることがわかっている以上、SSL化は行うべきでしょう。ユーザーにとっても安全にホームページを利用できることは、リスクヘッジはもちろん、マーケティングにおいても継続的なメリットを得られると考えます。