自社で管理していないホームページのアクセス状況がわかってしまうツール「Similar Web」をご存知でしょうか。
非常に高機能でデータの正確性も信頼に値するため、ferretでも競合調査ツールとしてたびたびご紹介してきました。
一方、Similar Webは競合調査に有効なだけでなく、業界分析も行うことができます。(有料版であるSimilar Web PRO限定機能)

今回は、ferretで過去に上げたネットショップ・美容・飲食業界の分析記事をまとめました。

1.ネットショップ業界編

ネットショップ業界編
ネットショップ業界のアクセス状況を分析!Amazonの強さが浮き彫りに

ネットショップ業界では、Amazonが圧倒的な強さを見せていました。
Amazonは赤字経営を続けていますが、赤字でも顧客重視の姿勢を変えず、より満足度を高めるためのイノベーションを繰り返し、なおかつSEO、SNS、メルマガ等、ネットショップ運営におけるあらゆる施策を徹底的に突き詰め、最適化させてきたてきたからこその結果でしょう。
ただ、ここ数年の間で、手数料無料のネットショップ作成サービスや手数料無料の決済サービスが誕生するなど、ネットショップ業界を取り囲む環境は激変しています。
それらの新興勢力が業界に対してどれほどのインパクトを与えるか、注目が集まっています。

2.美容業界編

美容業界編
美容業界のWeb数値を徹底分析!資生堂とリクルートの2強が支配していることが明らかに

美容業界は、美容室などのサロン関連はリクルートが運営するHot Pepper beautyが、化粧品関連では資生堂が圧倒的なシェアを持っていることが明らかとなりました。
Hot Pepper beautyはリファラル(流入元)としても大きなシェアを占めており、サロン業界のプラットフォームと化しているようです。
化粧品関連では、国内有力ブランドである花王やKanebo関連のキーワードがほとんど出てこないことから、資生堂がいかにネット戦略を重視しているかがわかります。
化粧品業界内でいち早くWeb戦略を徹底した資生堂が圧勝し、先行者メリットを享受している状態と考えられます。

3.飲食業界編

飲食業界編
飲食業界のWebマーケティング状況を分析!食べログとCOOKPADが圧倒する結果に

飲食業界においては、食べログとCOOKPADが大きなシェアを占める結果となりました。
ただ、両者とも有料キーワードランキング、ディスプレイ広告ランキングの上位にはいません。
広告にほとんど投資していないにも関わらず、あれだけ圧倒的なアクセスを稼いでいるのはSEOを徹底しているからでしょう。
また、SEOの徹底ぶりでいえば、比較的新しいサービスであるRettyも目を見張るものがあります。Rettyも、広告にはほとんど予算をかけずにサービスを成長させており、そのSEOのノウハウはあらゆるメディアで紹介されるほどです。

使用した分析ツール

気になるサイトがまるわかり!最強の競合サイト分析ツール「SimilarWeb PRO

まとめ

ネットショップではAmazon、美容ではリクルートと資生堂、飲食では食べログとCOOKPAD、どの業界でも圧倒的な勝者が存在することが浮き彫りとなりました。
やはり資金が潤沢な巨大企業がSEO広告に本格的に取り組めば、他の追随を許さないほどの差を付けることができてしまうようです。
一方で、飲食業界では実名制のグルメクチコミサービス「Retty」が急成長を見せていたように、新興企業でもアイデアや工夫次第では業界トップに迫ることも不可能ではありません。
ただ、すべての業者が1位を狙う必要もなく、ユーザーに認知され、業界内で一定のポジションを得ることができれば一定の売上を維持することができるでしょう。
業界内でどのポジションを狙っていけばいいのか、というところは、コトラーの業界地位戦略でも語られています。

マーケティングの基本である市場分析とポジション

サービスを継続するために、自社は業界内でどのようなポジションを狙えるのかを把握しましょう。