2020年1月28日・29日に東京ビッグサイト青海展示棟にて、国内最大級のマーケティング担当者向けイベント「マーケティング・テクノロジーフェア 東京 2020」が開催されました。

セッションでは、SATORI株式会社が運営するMA(マーケティングオートメーション)「SATORI」を実際に運用している2社を招いて、MA導入時によくある質問や注意点について経験談を交えてセッションが行われました。これから導入を検討する方やすでに運用されていて壁にぶつかっている方に向けて、参考になる内容盛り沢山のセッションを<前編><後編>に分けてレポートします。

<前編>をご覧になりたい方はこちら。

Q4.コンテンツの必要数と制作のコツは?

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左:中曽根 有樹 氏、右:吉田 将輝 氏

まずは網羅できるだけの数が必要

吉田氏:弊社は立ち上げ当時3カ月で10本ほど作りました。ここでいうコンテンツBtoB向けのDLコンテンツで、所謂ホワイトペーパーと言われるWeb上でDLできるコンテンツを指します。

持論で言いますと、MAだけでは効果は上がらないと思っていて、このあともお話するコンテンツやリード獲得は絶対にセットでついてくるものと思っています。中でもコンテンツはかなり重要です。

10本のコンテンツを作った理由は、弊社コンテンツに興味がある顕在層、興味はないけど可能性のある潜在層、その中間層と、見込み顧客をざっくり3段階で分けて興味によるファネルを作り、それぞれに自分たちのリードが当てはまるかを見るために、それぞれの層が見そうなコンテンツを各ファネルで3本ずつくらい作りました。ファネル全体を網羅するために、網羅性を重視して作ろうという理由から、それくらいのコンテンツ数を作ったのが最初です。

中曽根氏:例えば0から今皆さんがコンテンツを作る時は、営業資料をコンテンツとして載せるのもありなんでしょうか?

吉田氏:ありだと思います。弊社では当時一個あたりのクオリティを上げるための時間がなかったので、とにかく数を増やすために、営業の企画書の中の時代背景や事例を書いたペライチの資料を少しピックアップしてきて、組み合わせを変えながら資料を作ったりしていました。一番枚数が少ないものだと、PowerPoint2、3ページのものもありました。

中曽根氏:それでもとにかく掲載をすることが大事、ということですね。

吉田氏:結果的にDLをするという明確なコンバージョンになるので、次のアクションを取りやすくするため、とにかく最初は数を増やして、コンバージョンをさせて、ファネルによって対応を変えるということを当時行っていました。

中曽根氏:DL資料がないとお客様の実名もなかなか獲得できないので、しっかりコンテンツを増やしていくという体制も必要です。

コンテンツ数は多数あるほど良い。最初だけでなく継続的に作り続けることが大事

中曽根氏:コンテンツの数はとにかく沢山作ってほしいです。そこでしっかりと実名獲得できる体制を作っていき、そこにMAを充てていくというやり方が必要で、このコンテンツ作りも継続的にしていかないといけないものという意識でいた方がいいですね。もし今コンテンツがない場合は、営業資料を参考にコンテンツ化し、Web上に載せられるように修正し掲載するだけでも、効果が変わってくるかと思います。

吉田氏:それでいうと、弊社では営業の皆にも作って貰いました。

中曽根氏:マーケティング部門の方だけではなく、営業さんにも作ってくれと。それいいですね。

吉田氏:作成するコンテンツのテーマはこちらで指定しましたが、手を動かすのは一緒にやってもらいました。

中曽根氏:それもいいですね。営業さんに協力を仰いでみるのも一つの手ですね。業界のことや提案書について、営業さんは詳しいですからね。是非皆さんも声をかけて頂いて、資料作成やって頂きたいなと思います。

Q5.MA導入から効果が出るまでの期間は?

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左:吉田 将輝 氏、右:野村 林太郎 氏

一般ユーザーの購入に到るまでは約1カ月

野村氏:弊社は、お客様が一般ユーザー様で企業様じゃないので、特に資格を取得するための講座を購入というのが結構ハードルが高かったです。資料請求などの検討期間から購入までに、長くて1カ月くらいですね。

ただ思ってたよりかは早いなという感覚です。導入して1カ月くらいから、SATORIさんの(MAの)ステップメールから、有料ユーザーさんが出始めました。SATORIさんのサービス利用料に対して、どれだけ売上がついてきたかという観点で言えば、プラスに転じたのが、1カ月半くらいです。そこからどんどん積み上がってきて、直近では利用料に対して1,000%ほどです。

マーケティング活動開始から、約2〜3カ月

吉田氏:弊社の場合、効果は受注で売上が立つということになりますが、MAだけの効果なのかは断言できないですが、マーケティングを立ち上げたところから、(ナーチャリングなどの期間も含めて)2、3カ月くらいで売上は取れました。

MA導入の理由によって期間は変わる

中曽根氏:「何のために導入するのか」が一番重要だと思います。先ほど野村さんが仰ったように、まずはシナリオで、「既存の顧客へのメール送信を自動化する」という目的で導入したならば、1〜2カ月程で成果が出たと言えるだろうし、吉田さんの仰るように、「リードを獲得する、そこから創出する」という目的で導入したならば、ある程度ナーチャリングも必要になるので、2〜3カ月のスパンで見るのがよろしいかと思います。

これも稟議に関わってくるので、数字だけで稟議を通すよりは、全体のマーケティング活動の一部でMAを使っていくという形で稟議を通していくのが良いですね。

Q6.どういった新規リード獲得をしているのか?

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左:吉田 将輝 氏、右:野村 林太郎 氏

オフラインのイベントを積極的に行う

吉田氏:初期は、オフライン施策じゃないとボリュームがとれないので、圧倒的にオンラインよりオフラインでした。ボリュームがとれないと、いくらナーチャリングしても結果的に効果がないので、とにかく量が欲しかったので、そこを集中的にやりました。

オンラインでやろうとしても、初期の頃はデータが少なくターゲティングがはまらず上手くいかないので、そこを考えてもオフラインだと振り返って思います。

弊社のツールだと、テーマがエンジニア×HRなんです。HRというテーマだけでみてもEXPOって年1回ほどしか行わないし、対エンジニアだとはまる場所がなかったんです。

(実際に)やった事としては、自社でイベントを立ち上げました。50~100人規模で自分たちで集客から運用まで全部やるのですが、これは3年経った今でも続けていて、一番パフォーマンスがいいチャネルです。出ていただくのは導入して貰った企業様が中心ですね。そこから受注を上げてくっという感じです。とにかくイベントに出て名刺を獲得していくのが、効率的な方法だと思っています。

FacebookやWeb広告を中心にとにかく回す

野村氏:弊社は、今吉田さんが仰ってたフェーズの一番初期段階にいると思っていて、まさにFacebookや、Web広告中心に回していました。最初はリードも少ないんで、結構(CPAは)安く取れます。でも1〜2カ月経つと、次第にCPAはどんどん上がっていき、取れなくなってくるので、今後はオフラインや、オフラインとオンラインをかけ合わせていきたいです。例えばオフラインデータをオンラインに突っ込んで、そういうものに対してセグメントをかけて、コンパクトだけど効果があるところを探しにいくっていう事をしていかないと立ち行かなくなるかなと思います。

オフラインでのリード獲得を

中曽根氏:リード獲得でいうと、私たちも(今日のような)展示会でリード獲得をしてます。ブースの予算もかかるので、一社で出すのが難しい場合は、他社さんと共催でブースを出して、そこで一緒にリード獲得をしてリードをシェアするというやり方もあります。一番最初は、新規リードを溜めていくことがとても重要だと思いますので、皆さんもぜひ、こういったオフラインのイベントに出展いただきたいと思います。

MA導入時の3つのアドバイス

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左:中曽根 有樹 氏、右:吉田 将輝 氏

中曽根氏:MAの運用とコンテンツ作成は、両輪と考えて頂いた方がいいと思います。MAを導入したからといって、コンテンツを作成しなくてよくなると言うことではなく、コンテンツ作成をしながら、MAによって自動化できるところはしていく、というイメージを持っていただくと良いかと思います。

また、導入目的を明確にすることも大事です。マーケティングのこの部分をMAで回し、それにより想定される成果は…と具体的な目的を掲げると、社内稟議も通しやすくなり、その後の成果も上長に報告しやすくなると思います。

MAツール選定の際には、サポートが充実しているかも重要です。特にMAを初めて触る方やマーケティングをこれから勉強すると言う方は設定だけではなく、マーケティング施策のアドバイスもしてくれるツールを選んでいただきたいです。

<MA導入のアドバイス>
・MAとコンテンツは両輪
・導入目的を明確に
・サポート体制が充実しているか

フェーズに合った運用方法を

失敗せずMA導入したい方や、現在運用の課題を抱えている方には、今回セッションで伺った経験談は、具体的ですぐにでも取り入れられるアドバイスだったのではないでしょうか。他社事例も上手く活用しながら、改めて導入目的を見直し、それぞれのフェーズに合わせた運用を進めていきたいですね。