スマホネイティブが中心となる令和世代、SNSマーケティングこそビジネスを加速させる手段。Facebook、Twitter、Instagram、LINE、YouTubeは若年層を中心に広く普及していますが、ユーザーが多い分「見られる努力」をしなければ情報が届きません。

今回は、情報拡散するために知っておくべき各SNSの特徴や機能、ユーザー特性、さらにはタイムライン表示のアルゴリズムまで解説します。SNSマーケティングの基礎として今すぐ学んでおきましょう。

Facebook(フェイスブック)

特徴

まず、ユーザーが実名で登録しているのが大きな特徴です。転職、退職、結婚、出産などの大きなライフイベントをシェアしたり、どこかに出かけたりイベントに参加したことをシェアしたりすることが多く、テキスト・画像・動画など表現方法が豊かです。企業もFacebookページを作ってファンにフォローしてもらうなどして活用していますが、最近はオーガニック投稿がユーザーに届きにくくなっている傾向があります。

機能とユーザー特性

Facebook(フェイスブック)は主にニュースフィード、グループ、ページ、メッセンジャーの4つの機能があります。月あたりのアクティブユーザー数は国内で約2,600万人、男女比は半々。30~50代がボリュームゾーンですが、60代も多いです。全体的に利用率は20~40%に留まっており、ほかのSNSと比べてやや下火でしょう。

タイムライン表示のアルゴリズム

Facebookページの投稿はページをフォローしているファン全員には届きません。ただ、投稿が多くシェアされたり「いいね!」やコメントで評価されると、ファンの友達に拡散されます。
タイムライン表示も、友達全員に表示されるわけではなく、友達との親密度や経過時間、話題の重要性に応じて表示されます。2018年から企業投稿よりユーザーのプライベートな投稿が優先的に表示されるようになり、ユーザーの個人情報が多く発信されるプラットフォームになりました。

2020年には、共有やコメント欄がない場合、コンテンツは表示されない傾向がり、テキストコンテンツよりライブ動画の投稿が推奨されています。また、他のソースから転用ではなく独自性がり、付加価値が十分にある動画を投稿する事が重要となっています。

Twitter(ツイッター)

特徴

140字までの文章と写真・動画を投稿できます。ハンドルネームが主流で匿名性が高いのが特徴で、複数のアカウントを作って友人用、仕事用、趣味用などでアカウントを使い分けるユーザーも多く、投稿の公開範囲を制限するなどして気兼ねなく投稿しやすいSNSです。
特に「ゆるい」投稿が人気を集めやすく、企業アカウントも親しみやすいキャラクターにしたり、運営している「中の人」を匂わせたりすると反響が良いです。ポジティブな発信よりもネガティブな発信(自虐ネタ)のほうが好まれる傾向があります。

機能とユーザー特性

Twitter(ツイッター)の主な機能はタイムラインとダイレクトメール。即時性が高く、各つぶやきがリアルタイムで追えるのでチャット感覚で投稿できます。月あたりのアクティブユーザー数は国内で約4,500万人、男女比は半々。20~40代がボリュームゾーンですが、利用率は10代が7割と一番高く、20代が6割、30代が5割、40~50代が4割、60代が2割と下がっていきます。

タイムライン表示のアルゴリズム

フォローしているアカウント間で話題を集めている投稿が優先表示されるパターンと、フォローしているアカウントの投稿が時系列で流れるパータンの2つから好きな方をユーザー自身が選べます。
フォロワーが多いほどタイムラインの流れるスピードが速くなり、情報のキャッチアップが困難になる傾向があります。リスト機能を使えばユーザーを分類でき、別々に情報収集可能です。

2020年の更新からは、攻略のためには、投稿ボリュームと頻度を重要視しています。また、ユーザーとの交流も重要視しており、フォロワーとのコミュニケーションを増やすことでエンゲージメントが上がり、優先表示されやすくなります。

Instagram(インスタグラム)

特徴

写真を加工して投稿するSNSで、通常のフィード投稿と24時間限定で公開するストーリーズ投稿があります。動画も公開でき、テキストは最大2,200文字まで投稿可能。シェア機能はなく、親密な間柄で楽しむSNSとして人気を集めています。ハッシュタグ検索して情報収集するユーザーも多いです。

機能とユーザー特性

主な機能はプロフィール、ストーリーズ、フィード、ダイレクトメール、発見タブ。月あたりのアクティブユーザー数は国内で約3,300万人、男女比は10~30代は女性が6割、40~60代は半々。ボリュームゾーンは20~40代ですが、50代も多いです。ただ、利用率は圧倒的に若年層が高く、10代が6割、20代が5割、30代が4割、40~50代が3割、60代が2割と、年齢層が上がるにつれ利用率が下がっています。

タイムライン表示のアルゴリズム

フォロワーが投稿したコンテンツやフォローしているハッシュタグに関連するコンテンツが表示されるフィードと、「いいね!」やフォロワーの関連性に応じて自分が興味関心を持ちやすい投稿がリコメンド表示される発見タブがあります。ストーリーズはフォロワーの投稿だけが時系列に表示されます。

2020年には、上記の特徴に加えて以下のようなアルゴリズムに更新されています。

  • いいね!よりも「コメント」が重視される
  • 「定期的な投稿」を行うことでタイムラインの上位にコンテンツが配置される
  • 「動画の優先」は行われない

単純にいいね!の数を集めるよりも、共感性を高めてコメントを増やしたほうが攻略しやすいことは、マーケティング戦略において大きな影響を与えそうです。単発ではなく、定期的な更新・フォロワーとコミュニケーションを取るという事が重要なポイントになります。

LINE(ライン)

特徴

国内最大のメッセンジャーアプリで、メッセージ配信とタイムライン投稿ができます。テキストは最大1万字まで投稿できますが、動画は最大1分まで。ニュース機能もあり、さまざまな話題をピックアップすることも可能です。企業は「友だち登録」してもらうことで情報発信できるため、「友だち登録でLINEスタンプを無料配布」などでプロモーションに活用しています。

機能とユーザー特性

主な機能はメッセージとタイムライン。月あたりのアクティブユーザー数は国内で約8,300万人、男女比は半々です。ボリュームゾーンは30~50代ですが、利用率は10代が8割と多く、20~50代が7割、60代も6割が使用しています。

タイムライン表示のアルゴリズム

メッセージ配信はユーザーと「友だち」になりフォローされれば、設定した時間に情報を届けられます。ただ、一方的な発信になるためニーズに合わないと「多すぎる」「いらない」などと判断されブロックされてしまいます。
タイムライン投稿は友だち中心に届けられ、反響があれば友だち以外にもレコメンド表示されます。ただ、タイムラインを見ないユーザーも多く、メッセージ配信のように確実に届けられるとは限りません。

YouTube(ユーチューブ)

特徴

世界最大の動画共有サービス。スマホで気軽に動画を視聴できるため、移動中やスキマ時間などに暇つぶしで視聴するユーザーが多いです。近年、YouTubeに動画を投稿し、動画内で配信される広告から収益を得て生計を立てるYouTuberが増え、若年層に影響力を持つインフルエンサーも多数生まれています。
動画はコストと手間がかかるため企業チャンネルはあまり普及しておらず、企業が影響力を持つYouTuberにプロモーションを依頼するPR動画が増えています。

機能とユーザー特性

主な機能はチャンネルと動画コンテンツです。月あたりのアクティブユーザー数は国内で約6,200万人、男女比は半々。ボリュームゾーンは30~50代ですが、利用率は10代が約8割、20~50代が約7~8割、60代も約6割とLINEに近いユーザー特性です。

タイムライン表示のアルゴリズム

タイムラインは存在せず、チャンネルに投稿した動画が検索に引っ掛かれば視聴されます。また、関連動画として他の動画の再生ページにリコメンドされるケースもあり、類似動画から新規ユーザーが流入することも。興味関心を持たれやすいよう、サムネイルタイトルをキャッチ―にするのが有用です。
ユーザーにチャンネル登録してもらえば定期的に視聴するリピートユーザーになり、ファン創出につながります。また、反響が良ければYouTubeのホーム画面や急上昇ページに動画が掲載され、露出度が一気に上がり拡散するでしょう。

タイトル、説明、タグを最適化し、SEO最適化を実行し、定期的に動画を投稿することは特に優先すべきマーケティング戦略です。優先順位が上がり、再生時間やコメント数が増えるとさらに優先されるという好循環に期待できます。YouTubeはGoogleの一部である事を念頭に置きましょう。

Linkedln

特徴

BtoBマーケティング戦略においては、担当者の89%がLinkedInを利用しているというデータもあります。フィードランキングの最適化条件については、公式のブログ内でも公表されており、アルゴリズムに関する透明性の高いSNSと言えるのです。

機能とユーザー特性

「世界中のプロフェッショナルの生産性を高め より成功するよう、つないでいく」というミッションを掲げる世界最大級のビジネス特化型SNSです。
2003年5月にシリコンバレーでサービスを開始し現在登録者数:6億7500万人、世界200カ国以上で利用されています。
日本ではユーザー数230万人ほどと言われており、普段の生活ではあまり耳にしないかもしれませんが世界では新しいビジネスや人材の発掘、情報収集が可能なプラットフォームとして確立されています。
プライベートな情報はFacebookで、ビジネスに関する情報はLinkedInでという様に使い分けをされている方が多いです。

タイムライン表示のアルゴリズム

LinkedInが会話を重視したアルゴリズムを採用しているということです。特徴的なのは、ニッチな話題や議論を活発化させる投稿が優先されやすいという点になります。活発かつユニークな発信を行うアカウントほど表示されやすくなります。
2019年のアルゴリズム更新において、メガインフルエンサーのプライオリティを下げるという改良を加えました。この流れは2020年においても引き継がれており、ネット上で有名ではないアカウントにも投稿を発信するチャンスを与えています。

買い手主導の時代が到来。ユーザー主体のSNSで情報発信せよ

SNSはプライベートで利用されるイメージがありますが、今や多くの企業が広告・宣伝ツールとして活用しています。
売り手主導の時代は終わり、買い手主導の時代へと移り変わった今、「商品力」より「信頼性」が重視されるようになりました。SNSはユーザー主体のツールなので、ユーザー経由で情報を発信すれば信頼を勝ち取ることができ、ファン獲得につながります。特徴やアルゴリズムを踏まえ、情報をしっかり届けましょう。

参考:
SNSマーケティングにおける 適切な媒体選び、使い分け資料 【2020年3月更新】
|株式会社ガイアックス

この一冊で驚くほど稼げるようになる SNSマーケティング(塚越翔太)

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