Instagramをはじめとした企業のSNS活用を支援するテテマーチ株式会社で、プランナーをつとめる山田です。

テテマーチのInstagramマーケティングについての連載第4回。前回は、「Instagramアカウントをグロースさせるための広告の活用方法」についてお話ししました。今回は、「Instagramのキャンペーンの組み立て方」について深堀してお話しします。

現在、Instagramでは多くの様々なアカウントキャンペーンが行われています。
テテマーチは企業のSNS活用支援をしている会社ですので、キャンペーンについても日々多くのご相談をいただきます。

キャンペーンは、多くの場合の目的としては、Instagramアカウント、ないしはInstagram内での自社イメージの拡散に用いられるケースが非常に多いかと思われます。しかしながら、「キャンペーンをやって終わり」の会社が多いのが現状です。キャンペーンを「ユーザーとのコミュニケーション」を活性化させるためのツールとして運用していくにはどうすればよいのでしょうか。

Instagramキャンペーンのいくつかフレーム(≒座組)を紹介しながら、どのタイミングでどのようなキャンペーンを行うべきか、ブランディングの観点から紹介します。

目次

  1. 主要キャンペーンフレーム:投稿キャンペーン(≒フォトコンテスト)
  2. 主要キャンペーンフレーム:フォロー&いいねキャンペーン
  3. 主要キャンペーンフレーム:フォロー&コメントキャンペーン
  4. その他キャンペーンフレーム
  5. キャンペーンの認知度を高めるには?
  6. まとめ

主要キャンペーン:投稿キャンペーン(≒フォトコンテスト)

ユーザーに特定の“#ハッシュタグ”を付けて関連の写真を投稿してもらうことを参加条件とするキャンペーンです。一般的に「フォトコンテスト」とも呼ばれます。投稿された中で、良かった写真に対してインセンティブをあげる仕組みになっています。

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メリットとしては、Twitterと比べて拡散性が低いInstagramで、不特定数のユーザーに情報発信することが可能という点です。デメリットとしては、ユーザーが撮影をして投稿するというアクションまでのハードルが高く、テーマによっては参加者数が伸びにくいという点です。気軽に参加できるキャンペーンとは言い切れません。

よって、特に投稿キャンペーンの場合は、写真を撮って投稿するという少し高いハードルを越えられるようなインセンティブにしなければなりませんが、インセンティブが何だったらユーザーは参加したくなるのか、事前にアンケートで聴取するのも一つの手です。

どのキャンペーンも同様ですが、実施していくうえで「インセンティブ」の設定は非常に大切です。「このキャンペーンを実施したら、どういった情報をユーザーに届けられるか、その情報をどのような人に見てほしいか」を考え、そこにインセンティブを紐づけていく必要があります。

主要キャンペーン:フォロー&いいねキャンペーン

ユーザーが自社アカウントのフォロー+キャンペーン投稿に対していいね”することを参加条件とするキャンペーンです。最近では、フォロワー数をKPIにしているアカウントを中心にこのパターンのキャンペーンが増えてきたように思われます。

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メリットとしては、前述した投稿キャンペーンと比較してユーザーの参加ハードルが低く、参加者が伸びやすいという点があります。デメリットとしては、懸賞ユーザーも参加しやすい点があります。インセンティブ目的の人が参加するので、キャンペーンが終了した後にフォローを外す人も非常に多くいます。

では、キャンペーンが終了した後も継続してフォローしてもらうにはどうすればいいのでしょうか。

対策としては大きく2つあります。

① 懸賞目的だけのユーザーが参加しにくいインセンティブ設計にする
②参加ユーザーからコンテンツ最適化の情報を収集し、コンテンツを参加ユーザーに合わせていく

①に関して説明すると、要は投稿しているコンテンツに興味を持ちそうなユーザーだけが参加したくなるようにインセンティブを設計するということです。

例えば、若年層向けコスメ商品を紹介するアカウントを運用している場合、紹介したコスメ商品をそのままインセンティブに設定すれば、ある程度日頃発信しているコンテンツと親和性の高いユーザーに絞って参加を促すことが出来ます。

そもそも投稿しているコンテンツと親和性の高いであろうユーザーを募集しているので、キャンペーン実施後もフォローを継続してもらいやすくなります。

また、②に関しては、発信しているコンテンツがInstagram上のユーザーマッチが出来ていない場合にユーザーから最適なコンテンツのヒントを集めるために行います。
こちらも例としてコスメのアカウントキャンペーンを紹介します。キャンペーン参加の条件を、「このアカウントの中で、好きな投稿写真に〇個いいねしてください。」としたとします。

写真だけのコンテンツ、イラスト、文字がたくさん入ったコンテンツなど様々なジャンルを投稿しているのなら、いいねの数を計算することで、ユーザーコンテンツの好みを判断することができるのです。ユーザーの好みを把握出来たら、アカウントの傾向をユーザーの好みに最適化していくことができ、フォローを継続してもらいやすくなります。

このように、“コンテンツとの親和性が高いユーザーを集めるキャンペーン”にするか、“フォローしてくれたユーザーに対して、コンテンツの親和性を高めていくためのキャンペーン”にするかを考えて、実施したりします。

SNSでは、「ユーザーから意見をもらうコミュニケーションであること」が大切です。キャンペーンでも「ユーザーファースト」という姿勢を忘れてはいけません。自社商品の領域でユーザーのために最適化したアカウントになることが、継続してフォローしてもらえるカギになるといえます。

主要キャンペーン:フォロー&コメントキャンペーン

ユーザーが自社アカウントのフォロー+キャンペーン投稿に対して指定された条件に該当するコメントすることを参加条件とします。

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メリットは、フォロー&いいねキャンペーンと同じく、ユーザーの参加ハードルが低いので参加者が伸びやすい傾向があります。コメント(≒UGC)を残せることで、副次的な口コミ情報も獲得することができます。デメリットとしては、こちらもフォロー&いいねキャンペーンと一緒で、ハードルが低いため、懸賞ユーザーが参加しやすい点が挙げられます。フォロー&コメントのキャンペーンには、実はあまり知られていないメリットがあるので、詳しく3つ紹介します。

メリット1 フォロワーが獲得しやすい

1つ目のメリットは、先述した通り、キャンペーンへの参加ハードルの低さもあり、フォロワーが獲得しやすい点です。

メリット2 UGC(User Generated Content)を生み出すことができる

フォトコンテスト型のキャンペーンですと、投稿をInstagramにアップしなければいけないというハードルの高さがあります。
例えば、コメントの条件を「この商品のいいところをコメントで残してください」にすると、「安かった」「使いやすかった」などInstagram上で食べログのように口コミが生まれることになるのです。商品のおすすめポイントを書いた口コミユーザー自身が残してくれるので、それを見た他のユーザーが実際に商品を買いに行ってくれるという流れをつくることができます。

実際に、とある化粧品のアカウントでも商品をインセンティブにし、「今まで使った商品の中で、また使いたいものとその理由をコメントしてください」というキャンペーンを実施したところ、なんとECの売上が2倍になったんです。化粧品の情報をInstagramで探している人が多いこともあり、『一般ユーザー口コミなら信頼できる』と思って購入した方が多かったと考えられます。

メリット3 ユーザーのコメントからコンテンツのネタを創出できる

ある公共交通機関のInstagramアカウントのフォロー&コメントキャンペーンでは、「おすすめのデートスポットをコメントしてください。良さそうな場所はアカウントで紹介します!」というような企画を実施しました。

この事例では、実際にユーザーから集まったコメントをコンテンツに転用することができました。コメント欄を、「ユーザーの悩み」や、「コンテンツ」のネタをコメントで収集する場としてとらえることもできます。

コメントを活用するキャンペーンは、実施の仕方によっては、「テストマーケ」にもなり得ます。世に出す前に、ターゲットは合っているのか、売れる見通しはあるのか、生産はどれくらいするべきか、など、ある程度予測を立てることもできるのです。

その他キャンペーンフレーム 

そのほかにも、キャンペーンの枠組みも紹介します。ここで挙げるものはまだあまり数多く実施されているものではないので、ユーザーキャンペーンの仕組みに慣れていない可能性はありますが、今後増加していくかもしれません。

  • フォロー&タップキャンペーン(ストーリーズのアンケートにタップして回答する、など)
  • フォロー&シェアキャンペーン
  • フォロー&DMキャンペーン

キャンペーンの認知度を高めるには?

キャンペーンを設計していくときにインセンティブキャンペーン参加条件などのほかに考えなければならないことがもう1つ。そもそもキャンペーンを実施していることをユーザーに発見してもらう必要があります。残念ながら、オーガニックで発見してもらえるのはレアなケースです。基本は、フィードやストーリーズでの広告、インフルエンサーによるキャンペーンの宣伝で、新規のユーザーに見つけてもらうことが多いです。
次回のテテマーチの連載では、「インフルエンサーの選び方」について特集します。ぜひご覧ください!

まとめ

キャンペーンで目的通りの結果に近づけるためには、だれに向けて、どういうキャンペーンをやって、何をインセンティブにするのか、まで考えることが非常に重要です。また、キャンペーンを実施した後に得た情報を何に生かすのか、までを設計することも欠かせません。

たとえキャンペーンへの参加が少ないとしても、コンテンツに生かせるのであれば、1回のキャンペーンが成功か失敗か、と判断できるものではなくなります。1回のキャンペーンで一喜一憂するのではなく、PDCAを回しながら、キャンペーンを実施し、改善していくことが大事なのではないでしょうか。

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