ferret編集部:2015年9月24日に公開された記事を再編集しています。

商品やサービスの情報を正しく、魅力的に伝える上で重要になってくるのがコピーライテイングです。

近年、情報が溢れる中、商品や伝えたいことを適切に伝えるスキルの重要度は日に日に高まっています。

コピーライティングのスキルは文章を書くスキルではなく、情報を伝えるスキルと言われます。例えば、ブログの記事(タイトルや本文)、ランディングページ、セールスページなどの文章を活用して伝える分野だけでなく、プレゼンテーションやパブリック・スピーキング、そして、少人数での会議まで応用が利きます。

今回は、コピーライティングのスキルを上げる方法を解説します。

コピーライティングには、イメージコピーとセールスコピーがある

コピーライティングといっても、実は1つではなく複数の種類が存在します。

コピーライティングと聞いて、皆さんがイメージするのは

「目のつけどころがシャープでしょ」 SHARP
「日本の女性は、美しい」 資生堂 TSUBAKI
「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」 魔女の宅急便

のようなブランディングに用いられるようなものではないでしょうか。これは*「イメージコピー」*と呼ばれます。

しかし、キャッチコピーにはブランディング以外の場に適したものもあります。例えば、

「1日平均15人の方が成婚退会されています。次はあなたの番です」 ツヴァイ

のような、見ている人が具体的にその商品を使うことをイメージ出来るようなものもコピーライティングです。Webにおけるリスティング広告などで中小企業のWeb担当者の方が必要とするのは、この後者のコピーライティングです。これを*「セールスコピー」*と言います。

ではどうすれば、後者のコピーライティングのスキルは上達するのでしょうか?

セールスコピーのコピーライティングスキルを上達させる方法

セールスコピーのコピーライティングスキルを上達させるための方法はたくさんあります。

たくさん文章を書くことや読むこと、様々な方と会ってコミュニケーションをとることや映画やテレビを見ることなど、身の回りの生活からコピーライティングの技術を上達させる方法は工夫次第では多く、意識のレベルや見方を変えることで変化します。

すべてにおいて共通する部分は、インプットとアウトプットです。

コピーライティングは、アウトプットする技術と考えられます。そのためにも、より多くのインプットをしていく必要があります。

STEP1 情報をたくさん集め、整理しよう

情報を整理していく必要があります。
コピーライティングの技術は、氾濫している情報をまとめあげ、必要としている誰かに伝えていくということです。

商品やサービスに関してブレインストーミングを行うことや、情報をたくさん集めていくことからはじめ、キーとなるポイントを印などつけておくといいでしょう。
ここで情報を上げておく内容は、商品の特徴だけでなくベネフィット(価値)も出せるだけ出しておくといいでしょう。

STEP2 伝えるべき相手は誰なのか?

次に誰に伝えるかをしっかり考えます。
ペルソナ設定が重要になるので、年齢や性別だけでなくその人の像をしっかり決めましょう。

その人のことをしっかり理解することが大切です。
そうすると、その人が必要としているもの、悩んでいるものが見えてきたりします。

願望や夢、イライラしていることや不安、心配、悩みなども見つけられればいいでしょう。
細かければ細かいほど、いいコピーが作成できます。

STEP3 真に伝えるべきことを決める

伝えるべき相手が決まったら、STEP1で出した情報をピックアップしていきます。

STEP2で決めた人は、いったいどういったことを望んでいるのでしょうか?
商品やサービスがその人の悩みを解決させるポイントが見つかればそれを簡潔にまとめます。

文字に落としこむ際に、興味性、具体性、反社会性、ベネフィットの4つを考えます。

1.興味性

STEP2で設定した人はどんなことに興味を持っているのか、より深堀りしていきます。
その時に相手の心理や感情を知ることが大切です。
例えば、ダイエットが上手くいってない人に対して、ダイエットのジャンルで「そのやり方で大丈夫?」というような言葉を見てしまったら、否が応でも興味を持ってしまいます。

2.具体性

その商品が具体的にどういったものなのか。特徴をしっかり記していきます。
また数字を使用するとより明確になっていきます。

ダイエットを行うためには、どういったことを行う必要があるのか。
「お腹をへこませるためには、腹筋をする」など、自明であることが大切です。

3.反社会性(前提を覆す)

これは一般的にはどのように考えられているか。
例えば、痩せるためには食事量を減らさなければならないと当たり前のように思われている場合、
*「実は食べる回数を増やして、小まめに栄養を摂ったほうが結果的に痩せやすい身体になるんです」*と情報を伝えることがこれにあたります。

反社会性だからといって、ウソや犯罪的行為は論外ですので変な誇張表現はしないで下さい。

4.ベネフィット

ベネフィットは価値のことを指し、与えられる価値について考える必要があります。

前提として、人によってモノの価値は違いますが、共通して言い表すとすれば「どういった結果をもたらしてくれるか」というところでしょう。
例としてダイエットというジャンルでは、以下の様なベネフィットがあります。

・プロポーションがよくなる
・健康的な身体になる
・自信がつくようになる
・モテるようになる
・ポジティブになる

5つほど上げてみましたけれど、人によってはどれが一番の願望かわかりません。
この中から最も適したベネフィットを知るためにも、伝えるべき相手が明確にすることが必要になります。

STEP4 言葉をピックアップして短くまとめる

STEP3で情報がまとまったら、それらを組み合わせたりして短くしていきます。
なぜなら、情報の媒体によっては、文字数やスペースが決められているためです。

ブログや記事のタイトルであれば、28文字程度がベターといわれていますし、バナーや新聞・雑誌の広告の見だし、ランディングページのヘッドコピーなどたくさん伝えたいことはありますが、要点をコンパクトにまとめる必要があります。

詳細は別の形で伝えるはずなので、STEP3の4項目、すべてが盛り込めるようになるといいでしょう。

STEP5 単語を入れ替える

コピーを見直すため、単語を入れ替えます。
伝える相手によっては、そのコピーが弱かったり、逆に強かったりします。

人は単語によって感じる印象は違います。

これは、以前、ターゲットと近い願望を抱く人と話していて改めて気づいたことなのですが、

最速で腹筋を割る方法」
「最短で腹筋を割る方法」

どっちのほうが反応するか聞いた時に、「最短」という言葉のほうが短くて楽に感じるというような意見をいただき、「最短で腹筋を割る方法」に決定しました。
このように時にはターゲットとなる人の意見を聞きつつ、単語一つ一つを精査することでより良いコピーが出来上がるでしょう。