ここ数年、スマートフォン、タブレットソーシャルメディアの急速な普及により、身近な交友関係のみならず、企業と消費者のコミュニケーションにおいてもリアルとネットの垣根が無くなり、購買行動にまで影響を与える流れとなりました。
お客様はいつでも、どこでも、好きなときに買い物ができようになったことで、小売を行なう事業者は価値ある購買体験を提供する必要性が高くなり、実店舗やネットショップに留まらない多様な販売チャネルを統合する必要性がでてきています。

チャネルを統合することにより、価値観や購買行動が多様化したお客様一人ひとりに対した適切なコミュニケーションを行って売上に繋げていくための考え方がオムニチャネルです。
マルチチャネルは、単純にチャネルを増やすだけの多角展開であることに対し、オムニチャネルは全てのチャネルを連携させて顧客にアプローチをするという違いがあります。

これはアメリカの百貨店、メイシーズが2011年にオムニチャネル宣言」を行った際から世界中で注目されるにいたった戦略です。
事実メイシーズは店舗と通販の在庫を一元管理し、在庫の無駄を減らすと同時にリアルとネット、どちらにおいても顧客の要望に答えることを可能にしてネットからの売上を40%向上させたということで話題になりました。

リアルとネットの担当者が異なる多くの企業で、このオムニチャネルを実施し成果を出していくためにはどのようなアクションをとっていけばいいのか、そのポイントを以下にご紹介します。

参考:http://ec-cube.ec-orange.jp/blogs/?p=2968

1.社内の体制づくり

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オムニチャネルを成功させるには、各部門の担当者が目標となる成果に向かって一致団結することが不可欠です。
多くの企業では店舗販売、ネット運営、カスタマーサポート、仕入れ部門、商品開発部門と各部署ごとに縦割りとなっている体制がほとんどと言えるでしょう。

しかし、オムニチャネルにおけるアプローチで成果を出していくためには、この縦割りの体制では迅速な意思疎通が難しく、コミュニケーションロスが生まる可能性がとても高くなります。

よくある例として、店舗部門の担当者からすると、「ネットショップに目標となる売上を取られてしまう」という考え方が働くため、積極的な協力を得ることが難しいということです。
そうならないためにもオムニチャネルで成果を出すためには、組織でも上の立場にいる人間が全社としての売上・メリットを最優先に考えて率先して行動するよう社内に対して啓蒙を行なって統括していくことが大切です。

横断的に動けるチームであるオムニチャネル部門を立ち上げることも有効と言えるでしょう。

ポイント

  • 横断的な新組織の中でもリーダーを明らかにする

  • 計画した通りに進行しないリスクと対策についても考えておく

  • PDCAを早く回して、新しい施策を試し続ける

2.データ連携、システム統合

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必要な部署や人材の体制が整った後に行なうべき対応は、各チャネルの統合です。
最も肝となるのがオンラインとオフライン、つまりネットショップとリアル店舗の情報を連動させることが重要です。

ユニークな顧客情報、購入履歴、商品の在庫情報はもちろん、接客履歴やポイント履歴など可能な限り、取得できるデータを店舗担当もネット担当も共有できるようにすることで、お客様の体験価値を高める材料となります。

例えば、ネットショップから試着用に近くの店舗に取り置きを依頼することができたり、ネットショップで以前購入した商品のサポートを店舗で行なうことができたりといった活用が、お客様の感動体験に繋がります。

店舗は店舗、ネットショップはネットショップと、それぞれで独立した接客に留まらず両方の情報をあわせることで、コミュニケーションポイントを増やし、スムーズな購買活動に繋げることが可能です。

ポイント

  • ネットショップと店舗在庫の一元管理

  • あらゆる接点でのコミュニケーションが一貫した顧客体験を作り出す

  • 予想を超える顧客対応が可能になブランド体験を最大化させる

データと分析

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ネットショップや公式サイト、またSNSアカウントなどのオンラインはもちろん、実店舗でも顧客データを管理することにより数多くのデータが生み出されます。何を指標とすべきかをしっかり決めた上で、どのようなデータを収集し、分析したうえで改善に繋げていくか、チーム内で認識を合わせることが不可欠です。

さらにスマートフォンによる決済機能の多様化や、AR(拡張現実)、3Dプリンター等による擬似使用体験、AppleWatchなどのウェアラブル端末を含め、さまざまな「モノ」がネットワーク接続されるようになるIoT(Internet of Things)の時代が到来します。

それらテクノロジーの進化によって、購買プロセスのデジタル化や短縮が進む中で、生み出されるデータ量はこれまでの比ではないでしょう。本格的にオムニチャネルに取り組んでいくのであれば、それら膨大なデータを扱うために先行投資はどうしても必要になってきます。指標とすべき数字の結果から仮説立てを行い、改善していくための施策立てやチャネルを意識したマーケティング活動を行える人材が今度マーケティング部署内で中心となっていくでしょう。

ポイント

  • 様々なタッチポイントで生み出されるデータで何が重要かを見極める

  • 今後訪れるIoT時代にさらなるデータが生み出されるのでどう有効活用するかが大切

  • データから仮説立てを行える人材がより重要な存在になっていく

まとめ

オムニチャネルは、顧客とのあらゆるタッチポイントを通じて行なうマーケティング施策のため、取得できるデータが多岐にわたります。
つまり、施策を展開していくための判断材料が多い状態ともいえ、オムニチャネル戦略を行っていない企業よりも有利なポイントと言えるでしょう。

それらデータを元に顧客目線での販促、効果的なキャンペーンやポイントプログラムの実施、店舗で購入した商品をネットショップ側で管理している倉庫から送付する流通の多様化、店舗とECの相互総客など、オムニチャネル施策と呼べる改善は全てデータを元にして実施されます。

今後到来する時代を見ても実店舗とネットショップを持っている小売事業者にとって、もはや必須となる選択肢と言えるしょう。
社内の体制、教育、ツールの導入など大きなハードルはありますが、お客様の購入体験価値を最大化させていくためにも、できるところからオムニチャネル展開によるお客様への価値提供を行っていきましょう。

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