11月10日、渋谷ヒカリエにて、「次世代エース」にフォーカスしたカンファレンス「CODE CONFERENCE TOKYO 2015」が開催されました。

今回は、国内の新進気鋭マーケターを集め、「CMO(最高マーケティング責任者)のキャリア形成」をテーマに行われたトークセッションの様子をお届けします。

登壇者紹介

西井敏恭氏 オイシックス株式会社 CMO/株式会社warmth 代表取締役

1975年生まれ。福井県出身。金沢大大学院を卒業後バックパッカーとなり、2年半をかけて世界を1周。自らのウェブサイトにてアジア、南米、アフリカ各地で旅行記を更新。それが口コミで広がり話題となる。帰国後は2003年にEコマース企業に入社してウェブマーケティングに取り組み、モバイルコンテンツ会社を経て’07年にドクターシーラボ入社。Eコマースグループグループ長などを務め、’13年末に退職。再び世界1周の旅を経て昨年春、自ら株式会社warmthを立ち上げるとともに、オイシックス株式会社のCMOに就任した。

川上智子氏 株式会社JIMOS 執行役員 Coyori事業部事業部長/メディアクリエイティブ部部長

1981年生まれ。札幌出身。静岡大学農学部卒業後、2004年にJIMOS(ジモス)に入社。ダイレクトマーケティングに携わって12年目。コミュニケーターとして化粧品販売を行った後、広告部門へ異動し11年連続売上No1の美容液ファンデーション「クリアエステヴェール」の広告開発を10年間にわたり担当。2010年自然派エイジングケアブランドCoyori(こより)を立上げ、2015年執行役員に就任。製品開発、広告開発、CRM開発、コールセンター運営、ECサイト運営などを執行。

安部泰洋氏 株式会社フロムスクラッチ 代表取締役社長

1983年福岡生まれ。大学在学時よりインターンを開始し、15社で営業TOPの成績を樹立。新卒で人材系ベンチャー企業に入社し、営業本部長、新規事業・ターンアラウンドの責任者を歴任。その後、リンクアンドモチベーションへ入社。全コンサルタントの中でTOP営業成績を収め全社MVPを受賞。2010年に株式会社フロムスクラッチを設立。BtoCBtoB
業種・業態にかかわらず、延べ1,000社以上の営業・マーケティング相談を受け、150社以上のコンサルティングを実施。数々の営業組織・マーケティング組織を変革してきた。近年は営業とマーケティング、そしてテクノロジーの知見を有する稀有な存在として、数多くのセミナー・イベントにて登壇している。

小野進一氏 株式会社ホールハート 代表取締役CEO【モデレーター】

コミュニケーション業界の学びと交流を活性化させるイベント情報サイト「buddyz」を運営し、今回の「CODE CONFERENCE TOKYO 2015」を主催する株式会社ホールハート代表取締役CEO。広告業界に広い人脈を持ち、1万人以上の求職者をサポートしてきた実績を持つコミュニケーションエージェント。

現在、マーケターの社内の仕事は?

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左から、小野氏、西井氏、安倍氏、川上氏

小野氏:
皆様の、マーケターとして行われている仕事内容を教えてください。

西井氏:
オイシックスに転職したのは1年前なんですが、週2日のみやってます。私は横断プロジェクトのマネジメントの仕事が多いですね。

例えばサイトのUIを改善するときって「誰がやるの?」ってなりがちなんですが、その時に各部署から人材をピックアップして進めています。

あとはネーミングや価格設定など、宙に浮いちゃいがちな仕事を進めるのが仕事です。

小野氏:
CMOの仕事ってどういうものなんでしょう?

西井氏:
オイシックスは元々マーケティングの意識が高いんですが、社長から言われてるのは、*「CMOは上からモノを言うんじゃない。底辺の仕事だ」*ということです。

現場の声が上に届かないことって多々あると思うんですが、その届かない声を拾って届けるのが僕の役割ですね。

サイト改善も、皆やりたいと思っていても誰がやるとかなかなか決まらない。そこを推進していく形ですね。

安部氏:
僕自身は経営者でありマーケター責任者だと思っています。アメリカと日本ではCMOの設置率が大きく違うんですが、それは両国のマーケターの定義が違うんだなと。

アメリカでは、市場調査から物流まで全て含めてマーケティングであり、それを統括する役割としてCMOが設置されている。

日本では、マーケティングというと広告に限定されてしまっているから、アメリカのように本来の役割を担うCMOが根付きにくい。

そこで言うと、西井さんがやられているのはまさしくCMOの仕事だなと思います。

CEOとCMOは立ち位置だけ違うだけで、同じ視点を持ってなきゃいけないですね。

川上氏:
一番心血注いでいるのは製品開発ですね。

数年前は製品開発だけで良かったんですが、それだけでは商売にならなかった。なのでコスト削減や物流までを横断的に見る必要が出てきたので、そこまでを見ているのはマーケターとしての仕事だと思います。