動画広告のKPI設計のポイントは3つ

では、実際に動画広告を実施する際、どのようなKPIを設計すればいいのでしょうか。
ポイントは3つです。

1.視聴率・完全視聴単価

ブランドセーフティを前提に、どれだけ動画が見られたかという軸で判断しましょう。

どの面、どのコンテンツに流れているのかも重要なポイントです。
能動的にアクセスしているユーザーのインサイトとしっかりマッチしているか。
インサイトとマッチしているからこそ、ユーザーとのエンゲージメントが高くなり、視聴率もそれに伴って高くなっていきます。
そこの完全視聴単価がコミュニケーションプランにマッチして設計する必要があると思います。
動画は尺が短い方が再生回数は多い傾向にあありますが、最近では長尺での引き合いも増えてきており、今後更なる検証が必要になってきます。

2.ターゲットリーチ

例えば、女性をターゲットにすると、全人口の半分に絞られます。
その中でさらに、20代で東京に住んでいて、就職している人となると、さらにパイは小さくなっていきます。

ターゲットを細かくセグメントしていくと、当然パイは小さくなっていきます。
これではターゲットリーチ曲線は描きづらくなってしまいます。

デジタルマーケティングで刈り取りを行うとするとき、セグメントは重要です。
重要ですが、動画広告においては必ずしもそうではありません。

私は、広告の本質は*「広く告げること」*だと考えています。

3.ブランドリフト(態度変容)

動画広告の接触者・非接触者で、態度変容にどれだけの変化が出たのかも把握しましょう。
動画広告により、ターゲットの認知がどれだけ変化したのかを追うために、Webアンケートなどの事後調査を行う必要があります。

テレビ、トレインチャンネル、スマートフォンなど、複数のメディアで同じ動画広告素材を使った場合は、それらのメディアをクロス集計し、どのメディアがどれだけブランドリフトに寄与したのか認知経路別や、重複接触での調査もするべきです。

つまり、動画広告の効果を測定する際に重視するのは「広告は見られたのか」「ターゲットにリーチしたのか」「ユーザーの心を動かしたか」の3つです。

まとめ

成長著しいインターネット広告の中でもスマホ動画広告市場の期待は高く、eMarketerの調査によるとマーケティング担当者の半数近くが、高い成長を遂げる広告手法として動画広告を挙げています。

参考
動画広告市場の盛り上がり | video-ad.net

通信インフラが整備され、通信速度が飛躍的に向上した結果、スマホでもスムーズに動画を閲覧できるようになりました。
テキストや画像よりも一度に受け取る情報量が多い動画は、ユーザーとの新たなコミュニケーション手段として定着しつつあります。

大企業が活用しているイメージの強い動画広告ですが、今後インターネット上でのプロモーションを行うのであれば避けて通れない分野であり、普及するにつれて導入ハードルも低くなるでしょう。

インターネット広告の運用に課題を感じている方は、動画広告の導入を検討してみてもいいかもしれません。