この記事は、2017年12月13日に公開された記事を再編集しています。

SNSを運用する上で注目すべきポイントのひとつに「エンゲージメント」があります。最近よく耳にする言葉ではあるものの、明確な定義があるわけではないため、あいまいな理解のままになっている方もいるのではないでしょうか。

今回は、エンゲージメントの基礎知識から、主要SNSであるTwitterとFacebookにおけるエンゲージメント率の計算方法について解説します。
それぞれ注目しているポイントが異なるため、計算方法も異なります。特にSNS担当者の方は、本記事を参考にマスターしておきましょう。

エンゲージメントとは

エンゲージメントとは、英語で「engagement」と書き、直訳すると「約束」や「契約」を意味します。

近年ではSNSにおけるユーザーと運営側の繋がりを測る指標として用いられることも多く、意味合いとしては「絆」「繋がり」のほうが近いでしょう。ではなぜ、エンゲージメントが注目され始めているのでしょうか?

それは、SNSが一般的に普及し、ユーザーとのコミュニーケーションが容易になったこと、企業の認知度や売上を向上していく上で、ユーザーからの共感が重要なポイントになったことがあげられます。

では、その「絆」や「繋がり」が上がったか下がったかはどのようにしたら把握出来るのでしょうか?それを把握するのが「エンゲージメント」です。

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エンゲージメント率とは

エンゲージメント率とは、FacebookやTwitterなどのSNSにおいて、ユーザーが投稿に対して反応を示した割合を示す値です。
エンゲージメントは「企業やブランド、商品、サービスなどに対してユーザーが愛着を持っている状態」を意味しており、エンゲージメント率はマーケティングの指標のひとつとして使用されます。

エンゲージメント率が高ければ高いほど、ユーザーの愛着度が高いと言えます。
投稿内容や時期などによってひとつひとつの投稿に対する閲覧数が大幅に変動したとしても、エンゲージメント率を高く保てていれば、ファンは安定して支持していると判断する材料のひとつとなります。逆に、閲覧数が多くてもエンゲージメント率が低い場合は、ファンは少ないと考えられます。

では、よくビジネスでも活用される主要SNSである、TwitterとFacebookのエンゲージメント率の計算方法について見ていきましょう。

Twitterのエンゲージメント率

Twitterのエンゲージメント率の計算方法

engagement02.png
Twitterエンゲージメント率は、エンゲージメントの数をインプレッションの合計数で割って算出すると定義されています。

engagement01.png
エンゲージメントとしてカウントされるアクションは、「クリック」「リツイート」「返信」「フォロー」「いいね」の5種類です。
アクションを行った人数ではなく、アクションの総数で計算されます。

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インプレッションは、ユーザーTwitterでツイートを見た数のことです。また、インプレッションの合計数は「総数」を指します。
ユニーク数では同じユーザーが同じツイートを3回見た場合でも「1」とカウントされますが、インプレッション数では「3」とカウントされます。
同じユーザーが同じツイートに対して何度もアクションをすると、エンゲージメントは低下しやすくなるということです。

Twitterにおけるエンゲージメント率の計算式は以下の通りです。

**【Twitterでのエンゲージメント率】
アクション(クリック・リツイート・返信・フォロー・いいね)の総数÷インプレッションの総数**

Twitterのエンゲージメント率の確認方法

図1.png

Twitterのインプレッションとエンゲージメント率は、Twitterの管理画面から確認できます。まずは「プロフィールと設定」項目から、アナリティクスを選択して下さい。

図2.png

ナビから「ツイート」をクリックすると、各投稿のインプレッションとエンゲージメント率を確認することができます。

更に個別のツイートをクリックすると、以下のようなエンゲージメントの内訳も確認できます。

【エンゲージメントの内訳】
- プロフィールのクリック数
- 詳細のクリック数
- メディア(画像)のエンゲージメント
- リツイート
- いいね
- ハッシュダグ

自分のツイートの傾向を知ることができるので、このTwitterのアナリティクスは非常に便利な機能です。

参考:
Twitterアナリティクスを活用したアクセスアップ手法+便利ツール3本|ferret

Facebookのエンゲージメント率

Facebookのエンゲージメント率の計算方法

Facebookのエンゲージメント率は、投稿がリーチし投稿にアクションをした人数を、投稿がリーチした人数で割って算出すると定義されています。

エンゲージメントとしてカウントされるアクションは、「いいね!」「コメント」「シェア」「クリック」の4種類です。
いいね!やコメント、シェアをすると友達から見えてしまうため、特に密かな趣味の情報などはクリックするのみにとどまる人も少なくありません。
こういった場合でも、ユーザーと投稿の間にはエンゲージメントが生まれていると言えるため、クリックについてもアクションのひとつとして計算されます。

また、アクションをした人数はユニークユーザーの数値を指します。
投稿に対してアクションをした人数の割合を算出しますので、総数ではなくユニークユーザー数を使用して計算した方が、正確な数値を算出することができます。

**【Facebookのエンゲージメント率】
アクション(いいね!・コメント・シェア・クリック)を行った人数/投稿がリーチした人数**

Facebookのエンゲージメント率の確認方法

図3.png

Facebookページのインサイトから、「投稿のエンゲージメント」をクリックすることで、各投稿のリーチやエンゲージメントを確認することができます。各投稿をクリックすれば、更にエンゲージメントの内容(いいね!、投稿、シェア)を見ることができます。

参考:
Facebookページインサイトの活用方法|ferret

エンゲージメント率の高め方

では、エンゲージメントを高めるためには一体どんなことをすれば良いのでしょうか。
そもそもエンゲージメントは前述したとおり「絆」「繋がり」のことです。ユーザーと運営側に「絆」「繋がり」が生まれることを意味します。
では、ユーザーに「絆」「繋がり」を感じてもらうには何をすべきなのでしょうか。

それは、運営側がユーザーを理解し、ユーザーに親近感や特別感を抱いてもらい、好きになってもらわなければいけません。
そのためにも、具体的に下記のようなことを実践していくことをオススメします。

- 作成したペルソナに適した発信
- ユーザーとの頻繁なコミュニケーション
- ユーザーが特別に感じるような情報の発信(先行公開など)
- ユーザーの行動に対するリアクション
- 動画など様々なコンテンツの展開
- ユーザーのシェアや反応へのお礼

ユーザーとの関係性を深める方法は工夫次第でたくさんあります。参考にしてみると良いでしょう。

Twitterのエンゲージメント率を高めるコツ

投稿回数

Twitterでは、フォローするユーザーの数が多いほど、タイムライン上で投稿内容が埋もれやすくなります。つまり投稿側からすると、ユーザーの目に触れやすくするためにはある程度の数を投稿する必要があります。それでは、どの程度の投稿回数が望ましいのでしょうか。

Twitterランキングサイトの「meyou」で、「企業・メーカー」のランキング上位10社に絞って一日の平均ツイート数を確認したところ、1日の平均は約4.6回でした。基本的に1日1回は投稿しているようです。

参考:
meyou

投稿時間

投稿時間は、当然業種業態やB2CなのかB2Bなのかによって異なります。ただ、株式会社ユーザーローカルによると、「Twitterで拡散されやすいのは、朝5時台に配信された記事」との調査結果が出ています。

朝5時に配信された記事は、他の時間帯に比べるとTwitter1.5倍拡散されやすいそうです。このデータを基本に、平日や休日などでも同様の結果が出るか、自社でも試してみると良いかもしれません。

参考:
ニュース記事をいつ配信すると、SNSで話題になりやすい?~ SNSで拡散させるのに効果的な配信時間を、SNS別・記事ジャンル別に調査 ~|株式会社ユーザーローカル

投稿文章の長さ

100文字以内のツイートでは、エンゲージメントが17%高くなるという調査結果が発表されています。文字数については140文字を全て使うというよりも、簡潔に内容を伝えた方が良いということでしょう。

参考:
10 surprising new Twitter stats to help you reach more followers|TNW

投稿の内容

投稿にハッシュタグを活用することで、エンゲージメント率を高めることができます。富士重工業株式会社が「#スバルの新車が今日発表」というハッシュタグを活用し、多くのツイートを集めることに成功しています。Twitterアナリティクスでトレンドを確認することができるので、効果的にハッシュタグを活用していきましょう。

参考:
実際どうなの!?企業のTwitter広告事例23選|ferret

Facebookのエンゲージメント率を高めるコツ

投稿回数

ソーシャルメディアのツール開発を行う英・ロコワイズ社の調査結果によると、Facebookで最も効果的な投稿は「週に1〜4回」、頻度が高いほどパフォーマンスが低下するとあります。

Pages that posted one to four times a week achieved engagement from 12% of people that they reached.
引用元:How Facebook Page Posting Frequency Impacts Reach

頻度が多くなればなるほど、エンゲージメント率は低下するため、エンゲージメント率を下げてでも回数を増やして総数を取りに行くか、少ない投稿で行くかしっかりと決めて運用していく必要があるでしょう。

投稿時間

social.pdf.png
引用:
Strategies for Effective Wall Posts:A Timeline Analysis
|BUDDY MEDIA

Buddymedia社の調査によると、就業時間外の投稿の方がエンゲージメント率は約20%高くなるというデータが出ています。

しかし、これも業種業態にもよるため、1つの参考例として留めておくようにしましょう。

投稿文章の長さ

Buddymedia社の調査によると、ローマ字80文字以下の投稿はエンゲージメント率が23%高くなる結果が出ています。日本語の全角文字に換算するとその2/3の約50文字程度だと言えます。FacebookはTwitterと違い文字数に制限があるわけではないですが、Facebook投稿に長文を書いても多くのユーザーは見ない可能性が高いといえます。

参考:
Strategies for Effective Wall Posts:A Timeline Analysis
|BUDDY MEDIA

投稿の内容

1.png
参考:
Strategies for Effective Wall Posts:A Timeline Analysis
|BUDDY MEDIA

Buddymedia社の調査によると、投稿の内容について、ユーザーに何かを素直にお願いしたり、質問を投げかけたりすることで、エンゲージメント率が高まります。特に質問は効果的で、質問投稿のエンゲージメント率は、他の投稿に比べて92%も高いという定量的な結果も出ています。

ただ、ユーザーを質問攻めにすれば良いというものではありません。通常の投稿の中にユーザーへの質問を混ぜるというふうに、投稿のバランスは取っていきましょう。

まとめ:数値以外のユーザー行動にも着目しよう

ユーザーの関心度が数値化されるため、評価や分析の対象として便利なエンゲージメント率。ただ、例えば「いいね!」が100ついたとしてもその動機はユーザー一人ひとりによって異なります。

エンゲージメント率を正しく数値化することはもちろん重要ですが、単純に数値だけで判断するのではなく、どのタイミングでどのようなアクションがあったのか、数値以外のユーザー行動にも着目することを忘れないようにしましょう。

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