コミュニティは新たな顧客を呼んでくれる

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小島氏:
コミュニティの存在はマーケティングに非常に有効です。

AWSには「JAWS」というユーザーコミュニティがあります。
AWSサミットでは100セッションやってますが、ユーザーコミュニティが企画してるイベントでは50セッションぐらいやってるんですよね。

ユーザー自身で立ち上げて、Webサイトも作られています。
全国に支部があって、ほぼ毎週どこかの支部で勉強会をやっています。

これをまわしてるのがコミュニティです。
そもそもコミュニティってなんだという話ですが、私は粒度の問題かなと思います。
話の粒度が合う人が集まるところなのかなと。

コミュニティを形成することで、マーケターにとって何が良いのか。
まず、コミュニティが新しいお客様を獲得してくれるんですよね。

自分が好きなものってついつい語っちゃうと思うんですが、そこから派生して新規のお客様にリーチできる。
集客チャネルを使って自分でリーチしていくよりも、コミュニティを形成した方が良いんです。

これってBtoCビジネスでしか機能しなさそうなイメージがあるかもしれませんが、BtoBビジネスであるAWSでもうまく運営されています。

あとは、炎上ってたびたび話題になりますよね。
実際に被害が出ていれば真摯に対応するべきですが、誤解だったり噂だったりする場合も多いですよね。
でもコミュニティができていれば、正しい情報を流通して味方になってくれるんですよね。

コミュニティを通じて、より多くの方にリーチするという考えで形成していくと良いと思っています。

マーケターはコミュニティから得るものが大きい。

自走イベントの醸成に必要なのは、「商品力」と「企業からの働きかけ」

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徳力氏:
JAWSのような大きなイベントをユーザーがやってくれてるんですよね。ユーザーが自らがやりたいと思って動いたから1400名集まっちゃうという。

小島氏:
雪だるま式に来場者が増えていきますね。回を追うごとにどんどん会場が大きくなっていってます。

徳力氏:
普通逆ですよね。箱を借りて、そこを埋めるためにどう集客すればいいかを考えますから。
イベント主催者からすると、すごくうらやましい話ですよね。
そのような、自走するイベントを主催してもらうためのポイントはなんでしょう?

片山氏:
我々のサービスは出たばかりなんですが、ローンチする前にβ版を使っていただいたユーザー様ですごく良いと言っていただいた方をメインに形成されていったかんじですね。

徳力氏:
コミュニティ形成のために主催者側で誘導やサポートはしたんでしょうか?

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片山氏:
ユーザーグループを作りませんか、という提案はしました。それに乗ってくれた方に入っていただきました。
製品情報だけでなく、ユーザーが欲しいと思われる旬な情報を提供する場を作りました。

徳力氏:
宣伝したい気持ちをぐっとこらえてユーザーの役に立つことを優先するわけですね。
そもそも、ユーザーの発火点はどこなんでしょう。やはり商品の魅力でしょうか?

片山氏:
我々が重視しているのはそこですね。
実際に使っているユーザーが欲しいと言っていた機能を追加したり、魅力的と思ってもらえるようアップデートしていくことが重要。

小島氏:
みなさんが欲しい情報、欲しい場を提供していくというのが重要ですね。
ユーザーのメリットになっていれれば、より自分ごととして感じてくれる。
企業側のメリットを押し付けているのではうまくはいかないですよね。

徳力氏:
Amazonを利用しているユーザーがたくさんいるからうまくいくと思っていたけど、実はそうじゃないんですね。
むしろサイクルを回し続けていったからこそコミュニティを醸成できた。

自然発生に任せるというよりも、まずは企業が誘導して、ユーザーとの双方向性を持ちながら形成していくものなんですね。