欧米を筆頭に加熱する動画マーケティング。その勢いは国内にも及び、FacebookやYoutubeなどの動画広告が国内市場を牽引しています。

それに加え、企業のマーケティング活動の傾向として、これまでのような画一的なアプローチから顧客一人ひとりに合わせたOne to One マーケティングに注目が集まっており、それら2つを兼ね備えた動画マーケティングの形として“パーソナライズド動画”が生まれました。

動画マーケティング先進国の欧米では既に数年前から注目されていたこともあり、今年1月にferretでもパーソナライズド動画をご紹介しましたが、つい最近になってますます盛り上がりを見せてきたようです。

今後国内でも新しい動画マーケティング手法として注目されるであろうパーソナライズド動画の可能性について、パーソナライズド動画サービス「OneDouga」を提供する日本写真印刷コミュニケーションズの監修のもと、改めて触れていきたいと思います。

動画によってOne to One マーケティングを実現する「パーソナライズド動画」とは

前回の記事でも触れていますが、改めてパーソナライズド動画についてご説明いたします。まずは、パーソナライズド動画のサンプル動画をご覧ください。

※スマートフォンでうまく見れない方はこちら

一見すると、ネットショップのプロモーション動画のようにも見えますが、冒頭に名前が記載(山田 花子様へ)されていることにお気づきになりましたか? さらに後半では、自分のポイント残高まで動画内で紹介され、販売促進にも繋がる内容となっています。

こうした顧客のパーソナルな情報が盛り込まれていることに加え、動画によるエモーショナルな表現が視聴者にインパクトに与えることはもちろん、自分ごととして情報を受け取りやすいのがパーソナライズド動画の特徴。

パーソナライズド動画の仕組み

パーソナライズド動画制作にあたって、前述のサンプル動画にもあったように顧客の情報を盛り込むため、顧客情報との連携や各種素材が事前に必要となります。

仕組みとしては、数パターンの動画に音声やテキストといった各種素材を組み合わせて作成された動画を顧客情報からグルーピングされた顧客群にそれぞれ配信するというもの。

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つまり、誰に向けてどういった動画を配信するか、事前にシナリオ設計が必要となります。以下は、実際に16シナリオの違いを比較した動画。

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パーソナライズド動画の市場状況

冒頭にもあったように欧米では、パーソナライズド動画が通信、保険、金融、医療、旅行、Eコマースまで幅広い業種で活用されており、米国でパーソナライズド動画の草分け的存在であるサンデースカイ社は6月に約30億の資金調達に成功。国内でも2月にNTTが資金提供を行い、3月には株式会社電通と株式会社電通テックが同社と協業するなど、パーソナライズド動画の注目度の高さが伺えます。

実際に、海外の調査結果(※1)によるとパーソナライズド動画を導入した企業の中にはCTRが4.5〜10倍、LP滞在時間が伸びる、CV数増加といった結果をもたらしたようです。このことからもパーソナライズド動画の効果が実証されつつあると言ってもいいでしょう。

国内企業のパーソナライズド動画活用目的

さて、国内での導入については2014年を皮切りに住宅、不動産、金融(証券、銀行)などの高額商材を扱う業界を中心に広がりをみせているようです。
以下は、チューリッヒ生命のパーソナライズド動画事例。

導入の背景には、いずれの業界も顧客管理が重要であり、CRM活動に力を入れているといった共通項が見えてきます。このことからも、パーソナライズド動画が解決する課題は大きく3つ。

顧客のナーチャリング活動支援

マーケティング活動の潮流として、CRMをはじめとする育成型(ナーチャリング)のマーケティングに力を入れている企業が増え、いかに顧客との関係性を築き、解約率の低減や優良顧客へと育成していけるかが重要視されています。

一方で、それらを営業チームが満遍なく対応するのにはリソースの限界があるため、そういった課題に対してOne to Oneの情報を顧客一人ひとりに配信できるパーソナライズド動画は有効と言えるでしょう。

差別化されたコンテンツで新規顧客獲得

パーソナライズド動画の活用次第では、新規顧客獲得としても応用できます。例えば、メールアドレスと簡単な情報さえあれば配信できるので、キャンペーンや資料請求によって獲得したリードに対して顧客化を促すことも可能。

一般的なテキストや静止画のみのメルマガに比べても動画だからこそのエモーショナルな表現は差別化されたコンテンツであり、情報伝達としては最も分かりやすい手法であることが強みです。

コンテンツもパーソナライズド化

今では広告のターゲティング精度が非常に高くなり、パーソナルな情報に絞って広告を表示することが可能な一方、クリエイティブは変わっていないのが現状です。

パーソナライズド動画サービスの中には、Webページに埋め込み可能なものもあるため、こうした広告と組み合わせた使い方によって、よりOne to Oneを意識したアプローチも可能。

2017年はパーソナライズド動画元年

現状、国内ではパーソナライズド動画を導入する企業が増えている傾向にあるものの、どの企業もまだテスト段階で本格的な運用については、しばらく時間が必要と言えるでしょう。

また、歴史が浅いことからも改善の余地が残されており、例えば動画コンテンツならではの通信料問題は、パケットの負担を顧客に負わせることにも繋がるため、今後のパーソナライズド動画においては軽量化が重要なテーマとなりそうです。

恐らくパーソナライズド動画元年と言える日は来年頃と考えており、それまでに技術的な変化として「インタラクティブ性」と「リアルタイム性」の2つが拡充されるのではと予想しています。

インタラクティブ性という観点からは、①HTML5プレイヤーの活用、②動画そのものにクリッカブル領域を設ける、という二つの技術方向があり、パーソナライズド動画に限らず拡充されていくのではないでしょうか。

それに付随してリアルタイム性のあるアプローチとして、顧客から何らかのアクション、データを受け取ったタイミングで動画が生成されれば、より最適なタイミングでOne to Oneマーケティングが実施できるでしょう。

『OneDouga』から安価にパーソナライズド動画を配信する新プラン登場

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前述にもあるようにパーソナライズド動画は、まだ改善の余地があり、特にコスト面で折り合わない企業が多いことも問題でした。パーソナライズド動画導入コストとして数百万というのも一般的で、予算の潤沢な大手でなければなかなか手が出せないというのが本音。

そういった問題を受け、前回もご紹介した日本写真印刷コミュニケーションズ株式会社が提供する国産パーソナライズド動画『OneDouga』では、安価にパーソナライズド動画を配信できるプラン『OneDougaテンプレート』が新たに登場。

OneDougaについては以下の過去記事を参照。

過去記事:“動画元年”に相応しい、視聴率9割の最新動画マーケティング「パーソナライズド動画」とは

これによってオーダーメイド型とSaas型の2プランが選べるようになりました。オーダーメイド型は、パーソナライズド動画制作から運用までを全て代行するといった内容で、言ってしまえば丸投げできてしまったので楽ではあるものの、その分のコストが跳ね返ってきます。

そこで新たに登場したSaas型では、クラウド上に用意された動画テンプレートを使って、企業側がパーソナライズド動画を制作、配信までを行うことでパーソナライズド動画を安価に利用できるようになったほか、2〜3ヶ月必要だった導入期間もSaas型であれば即日可能になりました。

ちなみに、料金形態は初期費用0円で配信は事前チャージ式となっているため、チャージした金額だけ利用できるのでキャンペーンのときだけ、限定した顧客にのみ配信したいといった短期的な活用もできます。

パーソナライズド動画を検討していたがコスト面がネックになっていた企業や、メールマーケティングを実施していたものの、伸び悩みが続いている企業にとっては試験的にでも始めやすいプランと言えるでしょう。

是非、以下よりOneDougaについて問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

>>>OneDougaを詳しく知るにはこちらから

(※1)Businesses See 500% Lift in Email Conversion with Personalized Video