3.事業計画書の作成

事業計画書には、具体的な経営計画や出口戦略を落とし込んでください。以下のnanapiの計画書は具体的に示され、とても参考になります。

nanai
参考リンクネットで見れる企画書!3億3000万円を調達した「nanapiの事業計画書」を公開します。

【事業計画書の目次】
エグゼクティブサマリー
事業立ち上げの経緯
マネジメントチーム
会社概要
経営理念・事業理念
商品・サービスの概要
儲けの仕組み
市場および競合の分析
マーケティング/営業
立ち上げ戦術
成長戦略
オペレーション計画
人事戦略
財務計画
資金調達★★
出口戦略
リスク管理
プロジェクト管理
出典:ベンチャーキャピタル資金調達

経営者は、なぜVCからの出資なのか、どれくらい緊急なのか、いつまでにどれくらいの成長を見込んでいるのか、経費の内訳はどうなのかなど具体的に答えられるよう準備しょう。
上記の*テンプレはあくまでテンプレです。*十分な見通しや計画のもと丁寧かつ具体的に情報を盛り込みましょう。それは、どれくらいその事業について考えこまれているか、といった経営者の姿勢や熱意が試されるとも言えます。

どのシリーズなのか

出資は、企業がどの局面なのかによっても変わってきます。

<ラウンドごとの重点>
・シリーズAラウンド 投資の初期段階。技術開発、事業の離陸。
・シリーズBラウンド 事業の成功。
・シリーズC、D さらなる増資によるスケールアップ。

競合や経営環境によって変わってきますが、それぞれのシリーズで着実に成長することが求められますので、どこを目指すのかというイグジットをやはりここでも意識して、明確なビジョンを伝えましょう。

なお、事業が拡大してきたときには、グループシナジーやより高度なファイナンスの知識も必要になりますので、経営者はつねに情報や勉強をします。

参考リンクAmazon.co.jp: 起業のエクイティ・ファイナンス 電子書籍: 磯崎 哲也: Kindleストア
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参考リンク:シリーズBとは 〔 シリーズBラウンド 〕 - マネー用語辞典*(2020年8月14日時点でページが存在しないためリンクを削除しました)*

4.イグジット

株式上場やバイアウト(売却)などでVCはリターンを得ます。

上場できない場合でも、今後が見込まれるときには、協議などにより友好的な売却などに帰着することもあります。

ホームページの売却

VCからのまとまった出資ではなく、ホームページ単位で事業売却なども、資金調達という点では選択肢の一つになっています。

参考リンク日本最大規模のペット系ソーシャルメディア 3サイトセット【サイトM&A公式サイト】
サイトM&A

「ホームページ売買」などと検索しますと多くのホームページ売買事業者が見つかります。上図では、あるペットショップホームページが2300万円もの値で売却成立しています。

<チェックポイント>
・ページビュー
・ユーザー数
・会員数(性別・年代など属性付)
・月間売上
・固定費用
・競合の状況や運営コスト

これらの点が加味されて、評価額がきまります。アクセスや会員数、すでにどれくらい売上があるか、将来性などが価値として重視されます。この目安は前述のVCに対する審査でも参考にされますので、把握しておくと良いでしょう。