直帰率と離脱率は「高いから悪い」とは限らない

Googleアナリティクスの運用において、この2つの値の違いをどのように考えれば良いのかを解説します。
直帰率というのは「せっかくサイトに訪問したにもかかわらず他のぺージを見ることなく離脱したセッションの割合」と考えることができます。

「あるキーワードに引っかかって訪れたものの、ユーザーが想定していた内容や満足する質ではなかったためにすぐに離脱し、別のサイトへ行ってしまう」
このような場合は典型的な直帰の例です。

直帰率が高いほど、ユーザーがそのぺージのコンテンツに満足していない可能性が高いと思えます。
しかし、あるユーザーがランディングページに訪れて興味をかき立てられ、その後広告経由でコンバージョンした際も、直帰としてカウントされます。

つまり、直帰したからと言って必ずしもユーザーがコンテンツに満足しなかったかどうかは判断することはできないのです。

直帰率の高いぺージを判断する上で参考になる「滞在時間」

直帰率が高いぺージの良し悪しを判断する上で参考になる数値の一つに「滞在時間」があります。

実は、直帰したユーザーの滞在時間をGoogleアナリティクスで測定することはできません。
滞在時間はそのぺージと次に訪れたぺージとの差分で計測されるためです。「直帰したユーザーの滞在時間そのもの」はわかりませんが、判断基準の一つになります。

直帰率が高くても滞在時間が長ければ、ユーザーにしっかり読まれているぺージだと推測することはできます。
一方で直帰率が高く、かつ滞在時間が短いぺージがあれば改善の余地があると考えられるでしょう。

ランディングぺージの効果測定は直帰率だけでは判断できない

ランディングぺージの効果測定をする際にも注意するべき点があります。

コンバージョン(CV)が目的のランディングぺージは、不要なリンクが置かれることがありません。
そのため他のぺージよりも必然的に直帰率は高くなります。

ランディングぺージの良し悪しは必ずしも直帰率では判断できません。
いくら直帰率が低くてもCVがなければ意味がありません。
仮に直帰率が高かったとしても直帰しなかったユーザーのコンバージョンレート(CVR)が良ければ問題ないでしょう。

また、直帰率が高くなる原因の中には流入先のランディングぺージに問題があるのではなく、流入元の広告の方に問題があることもあります。
広告コピーとランディングぺージが一致していないと、直帰率は高くなります。

このように単純に直帰率だけではわからないこともあるので、他のデータを考慮しながら総合的に判断する必要があります。

離脱率を分析するうえで注意すべきポイント

離脱率の場合は、サイトの性質上重要な箇所だけ見ましょう。
ユーザーはどこかのぺージでは離脱するので、ぺージ全体の離脱率自体に重要な意味はありません。

しかし、注文確定前のぺージや、会員登録一歩手前のぺージで離脱率が高ければサイトを運営する上で早急に対策すべきであると言えるでしょう。

以上のように離脱率は特に重要なぺージからチェックしていくと良いでしょう。
離脱率を特に意識したいフォームでの離脱率を減らすことをEFOというのですが、詳細は以下の記事を参考にしてください。

参考:
EFO(入力フォーム最適化)って?フォームを改善して売上を上げるための20のテクニック|ferret [フェレット]