未だ、ブログTwitter、Facebookなど、ソーシャルメディアを活用したプロモーションや制作を行えば、それが事業の収益化に結び付く(直結する)という認識の方も少なくないようです。

ただ実際は、そんな単純なことではありません。

事業の収益化のためには、まず戦術を立てそのゴールを設定し、オンライン上、オフライン上での目標値を決定することから始まります。

そこで今回は、事例からSNSや3メディアを用いて消費者心理に訴求する方法を考えていきます。ソーシャルメディアやそれに近しいツールなどを活用した具体的な施策を企画・検討されている方は、ぜひオススメです。
  

そもそもソーシャルメディアとは?

5929_001b.jpg

ソーシャルメディアとは、インターネット上で不特定多数の人がコミュニケーションを取ることで、情報の共有や情報の拡散が生まれる媒体のことです。
FacebookやTwitterなどのほか、ホームページ上の掲示板もこれにあたります。

参考:
ソーシャルメディア|ferretマーケティング用語辞典
  

例えば店舗ビジネスをしている場合、新規来店数増加と1人当たりの消費額を上げることをゴールとし、オンライン予約数をオンライン上の目標値、1人あたりの消費額をオフライン上の目標値とします。

そして,新規顧客獲得,既存顧客の育成(既存顧客離れ阻止)やブランディングなどにおいて,トリプルメディアの観点から具体的なプロモーションを考案していきます。

トリプルメディアとは、下記3つから成り立っています。

トリプルメディアとは

1. アーンド(Earned)メディア
消費者からの評判や信用などを得るメディアで、一般の人が情報の発信源となるブログやソーシャルメディアなどが分類されます。

2. ペイド(Paid)メディア
ペイドメディアとは費用を支払うことで広告の出稿し利用する、マス4媒体やweb広告といったメディアです。

3. オウンド(Owned)メディア
自社が所有し情報発信しているメディアです。

アーンドメディア、ペイドメディア、オウンドメディアの全てにおいて、経営戦略、戦術、具体的なプロモーションを念頭に全体像を意識し一貫性を持たせることが重要です。
  

ソーシャルメディアの活用事例

モデル企業:某地域の郷土・文化を中心に魅力を伝えるアンテナショップを運営するB社
  
5929_002b.jpg

【課題編】アンテナショップB社が抱えていた課題

1. 顧客、外部の消費者と個別にコミュニケーションをとる機会がない
2. 出展企業の商品購入の場がない

従来は、そもそもプロモーション活動の一環として、ソーシャルメディアを情報発信の場として積極的に使う発想が運営側にありませんでした。

そこで、お客様の業務改善に携わるにあたり、トリプルメディアを連携させて情報発信することが既存顧客の育成(既存顧客離れ阻止)やブランディングの浸透につながり、結果的に新規顧客獲得へとつながる提案をしました。その際、アーンドメディアであるソーシャルメディア策を実施することになりました。

その際、ポイントとしたのは、画像を用いて視覚と感性に訴えかけるブランディングができる点です。

そして、画像がタイムラインに1つずつ配置されるのではなく、多くの画像が見られるようにデザインされており、ユーザーは自分やフォローした人が投稿した画像をまるでアルバムを見るかのように閲覧できるという特徴から「Pinterest(ピンタレスト)」を採用しました。

参考:
ピンタレスト【Pinterest】|ferretマーケティング用語辞典
  

【解決編】アンテナショップB社が課題を克服して

1. ソーシャルメディア(Pinterest)の活用により90名のファン数を4063名に引き上げる
2. 出展企業の売り上げ増加

【課題解決】ツール選定について

B社が採用したPinterestは、ビジュアルコンテンツの種類がインスタグラムより多く、写真や動画に加え、コラージュやインフォグラフィックス等ユーザーに合わせてコンテンツの種類が選択できます。

Pinterest上で、「該当地域の食べ物・風景」といった特徴がユーザーに伝わるボードとともに、アンテナショップに出品している企業・メーカーの商品画像を掲載するボードを作成して投稿しました。

その投稿を通じて、「風光明媚な場所」「その地域で生活する人々の表情」、「おいしい名産品」等があり、画像を用いて情報発信を行うことで最も魅力的な形で消費者にアピールすることができる点が魅力です。

ここで、よく質問されるのが「なぜインスタグラムではなく、Pinterestを選んだ」理由です。
以下を参照ください。

ポイント|インスタグラムではなく、Pinterestを選んだ理由

大きな理由は、ユーザーがどのような目的でツールを活用するのか、という点にあります。
インスタグラムの主な利用目的は、コンテンツを自ら作り、世界観を発信することです。それに対して、Pinterestは興味があるコンテンツを集めてシェアすることが主な利用目的で、保持する情報量の多さを示すことに向いています。

画像がタイムラインに1つずつ配置されるのではなく、多くの画像が見られるようにデザインされており、ユーザーは自分やフォローした人が投稿した画像をまるでアルバムを見るかのように閲覧することが可能です。そのため、ユーザーの琴線に触れる写真を提供できる可能性が高まります。

  

【課題解決】施策詳細とKPI/KGI設定について

この施策のKGIを認知度の拡大や集客に、KPIをPinterestのアカウントのフォロワー数や投稿画像の「リピン」数の増加に設定しました。

目標達成のために、自社のターゲット層に共感される画像を多く投稿する、ユーザーの投稿に対し積極的にリアクションするといった施策を講じました。

商品写真を投稿する場合は、ユーザーのセンスや願望に共鳴するような画像を用います。

例えば、子ども向けの飲料を扱う企業であれば、「自社の商品のおいしい摂取法」や空き容器を用いた小物入れ等の「工作」のボードを作って、子どもがいるユーザー・健康やDIYに関心のあるユーザーに訴求するように仕掛けていきます。

このように積極的に画像を投稿することはもちろん、関連する画像を投稿したユーザーの画像を自分のボードに追加することでアカウントの存在をユーザーに知らしめ、KPIを達成する足掛かりとしました。その結果、ファン数を4063名に引き上げることに成功し、出展企業の売り上げ向上にもつながりました。
  

まとめ

以上が、Pinterestを効果的に用いることで企業の認知度向上、ブランディングを達成した事例となります。いかがでしたでしょうか。

現在、画像重視のソーシャルメディアというとまず頭に浮かぶのがインスタグラムではないでしょうか。

ただ、安易にインスタグラムを採用するのではなく、"何が目的なのか"という点に焦点をあてて考えることが必要です。情報をキュレートすることで消費者の問題解決にも一役買うPinterestか、ブランドとしての世界観や自社の個性、モットーなどを消費者に伝えていくのに適しているインスタグラムかというように、プラットフォームやメディアの持つ性格を把握して的確に使いわけていくことが重要になります。

また、Facebookとブログや、テレビCMとソーシャルメディア、オフラインコンテンツなど、他のメディア媒体と組み合わせるクロスメディア戦略をとるといったように、企業戦略に合わせて柔軟に策を講じていくことも必要でしょう。

企業価値の向上やビジネス成果の実現のためには、自社の商品やサービスの顧客化を促進するツールとしてメディアの特徴を理解することが大切です。その上で、そのツールを最大限に利用し、情報発信を行うことが消費者の心理に訴求することにつながります。