インスタグラムを上手に使って成果を出そう!収益増を目指そう!

1. 投稿をコンバージョンにつなげる具体例

◆コンラッドホテルのインスタグラムアカウント

こちらは、コンラッドホテルが始めたのが、ホテルのインスタグラムアカウントからホテルの専用ページリンクし、宿泊予約ができるというサービスです。

コンラッドホテルのインスタグラムアカウントでは、世界各国に展開するホテルとその周辺観光地の写真を投稿しており、気に入った写真があればユーザーは専用ページへ移動して、予約ができるしくみを提供しています。
  
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専用ページにもインスタグラムアカウントと同じ写真が掲載されていて、その写真をクリックするとすぐにホテルを予約できる手軽さが売りになっています。

2015年2月のサービス開始時点で、日本のほか、バリや中国、イギリス、アメリカなど世界24ヵ国のホテルでサービスを提供。インスタグラムの写真を予約に直接結び付けるプロモーションであると同時に、顧客の利便性アップにもつながる、ユニークな取り組みです。
  

2. 店舗に訪れた顧客へファンの投稿を見せ成功している具体例

ニューヨークにある人気レストラン「Comodo」のお店にあるメニューには、「#COMODOMENU ON INSTAGRAM」との記載があります。

これはハッシュタグを活用して、ファンが投稿した料理の写真をインスタグラム上でお店のメニューに仕立て上げるプロモーションです。
  
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お店を訪れた人がメニューに書かれた「#COMODOMENU」の文字をハッシュタグ検索すると、過去に訪れた人が投稿した写真を見られる仕組みです。初めて店を訪れた人でも、料理の写真をその場で調べて、気になった料理を注文できるユニークな仕組みでお客様に喜ばれています。

この取り組みはメディアでも話題となり、多くのユーザーがインスタグラムでレストランの写真を見ることにもつながりました。

「今にも食べたくなる」「手にとってみたくなる」「今すぐ行ってみたくなる」ような質の高い写真が人気を集めるインスタグラムの特徴を上手く利用し、ロイヤルティ育成とブランディングを両立させた取り組みです。
  

3. O2Oイベントを企画し来店促進につなげている具体例

インスタグラムは、O2Oの手段としても注目されています。

O2OとはOnline to Offlineの略で、ネットとリアルをつなぐマーケティング概念です。
  
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インスタグラムは写真の投稿によってファンとのコミュニケーションが図れること、ハッシュタグによって拡散する文化が根付いていることから、O2Oにも活用できます。

「American Eagle Outfitters」は、2015年にO2O施策として「AEOラッピングトレインキャンペーン on Instagram」を実施しました。

街中を走行中の「AEOラッピングトレイン」をファンが撮影し、ハッシュタグ「#AEOTRAIN」を付けてインスタグラムに投稿して店舗のスタッフに電車の写真を投稿した画面を見せると、先着順で洋服をプレゼントするというキャンペーンです。

このキャンペーンは、その場で写真を撮ってハッシュタグを付けて投稿するだけの「参加ハードルの低さ」が特徴で、ユーザーが撮影したくなるような素材を用意したこと、店頭ですぐにインセンティブを入手できるようにしたことで、多くのユーザーの参加を促しました。
  
  
以下は、同社のFacebookでの宣伝投稿です。

ほかのSNSも利用してイベント告知することで、さらにキャンペーンを盛り上げて多くの参加者を獲得した成功事例です。活用事例の中でニューヨークにある人気レストラン「Comodo」が行ったメニュープロモーションの取組みについてさらに深堀します。

このプロモーションに適している企業は最近様々な料理やドリンクを出したり、新業態のお店が増えてきている飲食業界の中で特にリピーターのお客様が減っているという課題に直面しているF店について取り上げてみたいと思います。

そのF店が抱えている課題は次のとおりです。

F店が抱えている課題

・ 料理メニューなど他店との差別化に悩んでいる
・ お客様のニーズが多様化していて、どんな料理を提供していいのかわからない
・ 若者のお酒離れをなんとかしたい
・ 外国人定員を雇用しているが接客が不慣れ

  
そこでF店はインスタグラムを活用して以下の施策を実施しました。
  

インスタグラムを活用した施策内容

1. リアルな告知として店前のポスターやテーブル上のポップなどで、来店したお客様に注文した料理の写真をインスタグラムでハッシュタグ#◎◎◎付きで投稿してもらうキャンペーンを定常的に実施。そのハッシュタグで検索すると過去に訪れた人の投稿写真が見られ、初めて来店されたお客様でも何が人気料理なのかが直感的にわかる仕組みを取り入れた。

2. 日々の運用に際して、コンテンツカレンダーを作成して、定番メニュー、お酒によって合う料理特集、新料理などの投稿を計画的に実施。
1日 2日 3日 4日
肉料理      鍋料理      白ワインと牡蠣  赤ワインとステーキ
5日 6日 7日 8日
煮込み料理   日本酒とイカ料理 焼き魚      ハイボールと燻製
3. 投稿ルールなど運用ガイドラインを作成して、投稿頻度やトーン&マナー、ハッシュタグの使用、画像の加工規定などの観点から定期的にチェックを実施

4. PDCAサイクルを回すため、月に1回ほど投稿のエンゲージメントを評価し、短期的なKPIを見直し投稿に反映させる。

以上のようなインスタグラムを活用した施策を実施しているF店では、お客様が撮影した料理写真を話題に盛り上がったり、お客様同士のコミュニケーションが生まれたりすることでF店のインスタグラムアカウントのフォロワーを一気に増やすことに成功しました。

インスタグラムをブランディングに役立てたことで、リピーターのお客様も順調に増えて、たった3、4ヵ月で収益が300%UPにつながりました。