私たちは毎日、大量の情報を企業から受け取っています。Webサイトから、メールから、チャットから、ソーシャルメディアから……あらゆるところに企業との接点が生まれています。

広告を出したり、メディアに取り上げられなくとも、企業が情報を発信できる、こうした光景はいまや当然のようになってきていますが、一昔前は消費者と直接つながるというのは到底考えられませんでした。

この大きな変化は、"インターネットの普及"と"ソーシャルメディアの浸透"によってもたらされました。情報発信は一部のプレイヤーに限定された行為ではなくなり、企業は日常的にユーザーとコミュニケーションをとっています。

そこで今回は、情報発信が当たり前になった今だからこそ企業が、特に中小企業がその手法を武器として活用することの重要性を解説します。

すでにホームページ上で情報を発信しているものの、そこに意味を感じられていない・見出せていない方、現在オウンドメディアの活用方法を検討されている方は、ぜひとも参考としてください。
  

進んできた企業のメディア化

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日本でソーシャルメディアが浸透し始めた2011年、小林弘人氏(現 株式会社インフォバーン 代表取締役ファウンダー CVO)が*「メディア化する企業はなぜ強いのか?」*を出版し、企業がメディア化していくことを予想していました。

ここでいう「メディア化」とは、自分たちの伝えたいメッセージをコンテンツ化して発信し、ユーザーとのエンゲージメントを高め、自社のファンとなるコミュニティを組成していくことを指します。

小林氏が予想したとおり、オウンドメディアを立ち上げたり、コンテンツマーケティングに取り組んだりと、メディア化に取り組む企業は2011年以降の数年で増加しました。

ただ、情報発信に取り組む企業が大多数かと言うと、そうではありません。過去に自分たちで情報発信に取り組んだ経験がない企業がほとんどでなので、いまだ情報発信に積極的に取り組むプレイヤーは少ない状態が続いているのも当然です。