*「自分の探している情報がどこにあるかわからない。ホームページ上のどこを見えばいいのかわからない」*という経験、ありませんか?
ホームページの制作側にとっては、そういったユーザーを迷わせてしまうページは作りたくないものです。

その時に重要となるのが「情報アーキテクチャ(IA)」という技術です。
今回はIAの意味と基本的なポイントを解説します。
情報アーキテクチャ(IA)」とは情報をわかりやすく伝え、ユーザー側から情報を探しやすくする技術であり、優れたUXには不可欠な要素でしょう。

情報アーキテクチャ(IA)とは

「アーキテクチャ(architecture)」とはもともと「建築様式」や「構造」を表す英単語です。
転じて、コンピューターシステムの論理的構造を意味する用語として用いられてきました。

なかでも、ホームページにおける*「情報アーキテクチャ(Information Architecture:IA)」とは、ユーザーにとって情報をわかりやすく・見つけやすくする技術全般*を指します。

情報アーキテクチャ自体は、実は新しい概念ではありません。
例えば、雑誌や書籍であっても「この記事はどこにあるんだろう」考えるユーザーに合わせて、情報を体系的に整理し、目次や見出しをつけてわかりやすくするでしょう。

同様にホームページにおいても掲載する情報を整理し、ユーザーにとってわかりやすく見せることが求められます。
「どのページにに自分が探したいものがあるのかわからない」「今、自分がどのページにいるのかわからない」ということになれば、ユーザーはそのままページから離脱してしまうでしょう。

実際に情報アーキテクチャを構成する要素としては「ラベリング」「ナビゲーション」「検索システム」などがあります。
これらの要素を体系付けて構成することで、すぐれたUXを生むことができるでしょう。

参考:
IAとUXデザインの違い
情報アーキテクチャ(IA)とナビゲーションの違い

情報アーキテクチャとインフォメーションアーキテクトとの違い

情報アーキテクチャとよく似た言葉として*「インフォメーションアーキテクト」*という言葉があります。どちらも「情報=インフォメーション」という言葉が使われており、略称も同じ「IA」なので混同してしまうこともあるでしょう。

アーキテクチャ(architecture)が「建築様式」や「構造」を意味する一方、アーキテクト(Architect)は「建築家」や「設計士」を指します。
つまり、構造そのものと、構造を作るという違いがあるでしょう。

インフォメーションアーキテクトは、情報アーキテクチャのスキルを持った人材を指します。「情報設計者」とも呼ばれ、具体的にはユーザー分析やシナリオ設計、ワイヤーフレームの作成などの幅広い業務にあたります。

参考:
インフォメーションアーキテクト対談
[Webサイト設計にインフォメーションアーキテクトは必要か]
(http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2008/12/04/4468)

情報アーキテクチャの基本的なポイント

情報アーキテクチャは主に大規模サイトにおいて利用される技術です。
ですが、そのエッセンスを掴むことによって、中規模のサイトでも役に立てていくことができるでしょう。

それでは、情報アーキテクチャの基本的なポイントを3つ解説していきましょう。

1.情報を「どの状況の誰に対して、どう提供するのか」を設定する

例えば、「転居してきたので住民票を移動したい」という人は、市役所のページで転居の手続きに必要な書類や窓口の開いている時間を知りたいと思うでしょう。
そういったユーザー像を想定すると、本当にわかりやすいホームページにするには「課ごとのリンクが貼られているナビゲーション」ではなく「住民票の移動手続きはこちら」というバナートップページに貼ることが必要とされるかもしれません。

このように情報アーキテクトにおいては、そもそもホームページを利用している顧客像を明らかにすることが重要です。

・誰に伝えるのか?
・ホームページがどのように利用されているのか
・どのような内容を伝えれば相手に意図が伝わるのか

上記の3点を意識して、ホームページにはどのような顧客が訪れ、情報は何を求められているのかを分析してみましょう。

参考:
[「理解デザインとしての情報アーキテクチャ」ワークショップ]
(http://yj-creative.tumblr.com/post/89921306287/%E7%90%86%E8%A7%A3%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%AE%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88)

2.コンテンツを体系化してまとめる

ホームページに求められている情報の見せ方が明らかになってきたら、実際にコンテンツを分類してまとめていきます。

その際にはLATCHという5つの基準をもとにすると、わかりやすくまとめられます。
LATCHとは「場所(Location)」「アルファベット順(Alphabet)」「時間(Time)」「カテゴリー(Category)」「階層(Hierarchy)」の5つの基準を指し、この5つを混ぜていくことでホームページ上のコンテンツも整理していくことができるでしょう。

例えば、ferretでは記事を「トレンド&ニュース」「ferret×PR TIMES(プレスリリース情報)」といったカテゴリーに分けています。

スクリーンショット_2017-03-24_19.32.09.png

このようにコンテンツを体系的にまとめていくことで、ユーザーにとっても求める情報が探しやすいホームページになるでしょう。

参考:
[情報アーキテクチャについて、映画『007/慰めの報酬』が教えてくれること(前編)]
(http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2008/11/19/4407)
整理が下手な人を助ける「LATCHの法則」

3.要素を絞って、そのページで行えることを明らかにする

ユーザーにとって情報を見つけやすくするためには、そもそも多くの要素を置かないという方法もあります。

例えば問い合わせフォームのような事例では入力完了のボタンの他に、関連ページリンクボタンが含まれていたら、どちらを押せばいいのか迷ってしまうかもしれません。

逆に要素を減らし、説明文をつけることでユーザーにとっても、自分の進むべき次のページが明らかになるでしょう。

参考:
ユーザーを迷子にさせない!コンバージョン率を劇的に上げる斬新で意外な3つのポイント