この記事は株式会社ヴァリューズ様のDockpitの事例記事をもとに作成しています。

ソニーのコンテンツ・テクノロジーと電通のマーケティング・コミュニケーション力を融合させ、新しいブランディングプロフェッショナルファームを目指し設立された、株式会社フロンテッジ。

同社のソリューションクリエイティブディビジョン・デジタルマーケティンググループにて戦略立案や効果検証に携わる、渡邉 寛文氏に、Web行動ログ分析ツール「Dockpit」のデジタルデータをどのように有効活用しているのかお伺いしました。

目次

1.ソニー×電通の強みを活かして設立。そのミッションとは?
2.ディレクトリ分析も可能な「Dockpit」に期待値が上昇
3.ターゲットの閲覧メディア分析と検索キーワード分析で分かった『想定外の打ち手』
4.データを集めるための創意工夫が重要
5.「Dockpit」で出来ること

想定外の打ち手を発見できる機能がそろったDockpitの資料をダウンロード

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ソニー×電通の強みを活かして設立。そのミッションとは?

Dockpit:
まず、御社の事業概要や強みをお聞かせ頂けますか?

渡邉氏:
株式会社フロンテッジは、ソニーと電通の資本からなる会社で、ソニーのコンテンツ・テクノロジーと電通のマーケティング・コミュニケーション力を融合させた、全く新しい「ブランディングプロフェッショナルファーム」を目指して設立されました。

支援内容は、ブランディング、デジタルマーケティングなど多岐にわたります。

具体的には、ソニーの持つ事業主視点での戦略立案、プランニング、コンサルティングといったものから、電通の持つアセットなどのリソースを活用しながら、多くのお客様からコミュニケーションパートナーとして高く評価頂いています。

プロフィール

株式会社フロンテッジ 渡邉 寛文(わたなべ・ひろふみ)氏
ソリューションクリエイティブディビジョン デジタルマーケティンググループ デジタルストラテジスト
デジタルマーケティングをソリューションの中核に置いた組織で、デジタル起点での戦略立案や効果検証プランニングなどを担当。

ディレクトリ分析も可能な「Dockpit」に期待値が上昇

Dockpit:
デジタルマーケティングの戦略立案に、Web行動ログツール「Dockpit」を活用しているそうですね。「Dockpit」導入の背景を教えてください。

渡邉氏:
導入の決め手は「きめ細やかさ」と「キーワード分析」の2点です。

実は、以前はヴァリューズさんにとって競合となる分析ツールを導入していました。
フロンテッジは、多くのナショナルクライアント様にお取引頂いています。そのナショナルクライアント様自身や競合企業のオウンドメディアは、ドメイン自体は企業単位で持っているが、手がけているブランドはディレクトリ単位で管理されているというケースが相当数存在します。

そのようなケースにおいては、ディレクトリ毎の分析が必要ですが、以前のツールだとドメイン単位での分析により大元のデータしか拾えず、ブランドごとの分析など、よりきめ細やかに競合分析をするうえで課題を抱えていました。

また、フロンテッジはクリエイターが多数在籍しているため、ソリューションの質を高めていくためには、クリエイティブプランニングの提案プロセスにおけるデータ活用は不可欠で、データに基づいたインサイト分析や、ユーザーニーズの発掘は強化していくべき領域です。

その点、検索ワードから潜在ニーズを確認できる「キーワード分析」は、サイト流入後の限られた顕在ニーズからインサイトを逆算するのではなく、サイト流入前の膨大な潜在ニーズからインサイトを発掘することができ、よりクリエイティビティが発揮できるプランニングプロセスだと捉えています。

「Dockpit」は、ディレクトリ単位での分析も可能ですし、キーワード分析では潜在顧客のユーザーニーズも探索できます。我々が考えるインサイト分析にも活用出来ると判断し、本格導入に至りました。

キーワード分析で潜在ニーズがひと目で分かるDockpitの資料をダウンロード

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Dockpit:
「Dockpit」について、第一印象はどのようなものだったのでしょうか?

渡邉氏:
私は前職で「Dockpit」と同じくヴァリューズさんが提供する「eMark+」を利用していたのですが、全てのツールをフルに活用していたわけではありませんでした。ただ、競合分析に加えて、キーワード分析が出来るのがとても良かったと記憶しています。

フロンテッジに来てからご紹介を受けたのが「Dockpit」です。その無料版を見た印象は、まず、どのデータもとても見やすくなっていたということ。

そして、先にもお話しした通り、ディレクトリ分析が可能だったり、さらにキーワード分析にも長けているといった機能的にも進化している点に期待値も上がりました。スクロールすれば簡単にサマリが掴めるというUIも、非常に使いやすくて良いと思いました。

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Dockpit「キーワードサマリー」のダッシュボードイメージ
検索ユーザー数の推移をはじめ、検索者の性別・年代・居住地域などの属性、検索キーワード、掛け合わせワード、関心ワード、類似ワード、季節比較、流入サイト、流入ページなどが一画面で手早く確認できる。

ターゲットの閲覧メディア分析と検索キーワード分析で分かった『想定外の打ち手』

Dockpit:
現在どのように「Dockpit」を利用されているのでしょうか?

渡邉氏:
大手食品会社さんの案件で、女性向け健康食品の競合提案の機会を頂き、トライアルで「Dockpit」を活用した時の事例をお話しします。

課題は「ある健康食品の購買離脱層の再獲得」を目標にした案件でした。
ターゲットは40代女性。その人たちの興味関心を「Dockpit」を用いて調査したものを
メディアプランニングに活用しました。

主に利用したのは、直近2ヶ月間の当該商品利用者の閲覧メディア分析です。

ターゲットユーザーがどういうメディアを見ているのかを分析したところ、当該商品は健康食品であるにもかかわらず、健康系サイトではなく、美容系サイトが多数閲覧されていることが分かりました。

また、当該商品の購入・検索をしているユーザーが、他にどんなキーワード検索をしているかという掛け合わせ検索の分析を試みたところ、ある美容系商品が浮上しました。

そこで、その美容系商品の購買データを別途収集し、浮き彫りとなったユーザー層も潜在顧客層として取り込み、新規顧客獲得最大化といった案を提示しました。

このデジタルマーケティングの部分はクライアントからもかなり好評を頂き、次の商談にもつながりました。

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Dockpit:
「Dockpit」を導入し、今までと大きく変わったところはありますか?

渡邉氏:
「こういうことに興味があるのではないか?」という予測の話に、より説得力が増したことでしょうか。

例えば、具体的に検索している人数のボリュームまで見えるのは、データとして大きな裏付けとなります。これにより、自信を持って根拠のある提示が出来るようになったのは大きいです。

また、データで示せる資料も増え、そういったデータで可視化できる説得力を持っていることも提案の大きな強みとなり、案件を前に進める機動力になると思います。

Dockpit:
実際に利用されてみて、「Dockpit」の機能やサポートはいかがでしょうか。

渡邉氏:
ワークショップで私以外の社員にも機能などについて説明いただきましたが、「Dockpit」の「Amazonからの流入詳細が見られる機能はとても良いね」という言葉を多く耳にしました。
また、サポートに関しても、過去に提供を受けていた企業と比べると手厚いと感じています。ツールの使い方、データの見方などの勉強会的なものが定期的にあると、活用再活性化につながる機会にもなるので嬉しいです。

ツールのアップデートも約3ヶ月に1度あるというのは多い方だと思いますね。またレベル感としても、「かゆいところに手が届く」的な機能拡充が毎回実施されていると感じています。

データを集めるための創意工夫が重要

Dockpit:
最後に、今後のデータ活用展望をお聞かせください。

渡邉氏:
データの活用については、事業主・支援会社の各社が最適解を模索しています。
データ自体にも色々な法規制が進んでいることで、これまで活用してきたサードパーティデータの価値や利用法が苦しくなってきているのも事実で、ゼロパーティーデータを含めたファーストパーティデータの重要性がより高まっていく現実があると思います。

そういった重要かつ良質なデータを集積するには、「いかに積極的にユーザーがデータを預けたくなるような仕組みを作れるか」ということが重要視されていくのではないでしょうか。

私個人は、「何か体験をさせることで、データを集めやすくなったりしないか」などと考えたりもするのですが、要はユーザーが「このデータを預けるとどんな良いことがあるのか」と考える場面、そこには独自の企画力だったりクリエイティビティが必要だと思うのです。

闇雲にデータを集めて、エグゼキューションのため、ターゲティングのためにどう活用するかという話ではなく、今後はデータを集積するための創意工夫の重要性が増していくと思っています。
その場面においても、当社が得意としているクリエイティビティやブランディング戦略などを積極的に組み込み、データマーケティングにおけるマネジメントを図っていくことができれば理想的ではないかと考えています。

そして最終的には、しっかりと法規制に則った上で、どうデータを使うのかを的確に模索しつつ、プランニングという面では、我々が得意としているクリエイティビティでユーザーの心を動かしていきたいと思っています。

Dockpit:
本日は貴重なお話をありがとうございました!

「Dockpit」で出来ること

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