集客や販促の手段には、オンラインだけでなくオフラインの施策もあります。自社のターゲット層や業種によっては、新聞広告や郵送DMなどオフラインのマーケティング施策が効果的です。

この記事では、オフラインのマーケティング施策の種類や成功のポイント、オフライン通販の事例などを紹介します。様々な施策の特徴を知り、新たなマーケティング施策に取り組んでみたい方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. オフラインのマーケティング施策の重要性
  2. オフラインマーケティングの主な施策
  3. オフラインのマーケティング施策を成功させるコツ
  4. オフライン通販の事例を紹介
  5. オフラインとオンラインの組み合わせでマーケティングの成果を高めよう

オフラインのマーケティング施策の重要性

マーケティングの施策がオンラインのみに限定されていると、機会損失をしてしまうリスクがあるため注意が必要です。メールやWeb広告などに加えて、オフラインの施策も検討してみることで、新たな集客経路が見つかる場合があります。

ここでは、オフラインマーケティングの重要性について解説します。

ターゲット層によってはオフライン施策が効果的

自社がターゲットとしているユーザー層によっては、オフライン施策の方がオンラインよりも効果的です。

例えばターゲットユーザー年齢層が高い場合、若年層と比べて新聞の購読率が高いため、新聞広告で効果的にアプローチできます。また、店舗ビジネスを運営している企業がターゲットの場合、FAXDMによる広告が可能です。

特定の地域にだけ広告を出したい場合、折込チラシなどの施策により、インターネットをあまり見ないユーザーにもリーチできます。

オンラインだけの施策よりも多くのユーザーに接触できるため、オフライン施策が重要です。

顧客接点を増やせる

新規顧客を開拓できるだけでなく、既存顧客との接点を増やせることも、オフライン施策に取り組むべき理由として挙げられます。

例えば、はがきや郵送DMなどでクーポンやキャンペーンのお知らせを送ると、顧客接点を増やすことが可能です。メルマガなどのオンライン施策には反応しなかったユーザーも、オフラインの施策には反応してくれるケースがあります。

オフライン施策で顧客接点を増やし、有益な情報をユーザーに届けることは、LTVの向上にも効果的です。また、休眠顧客の掘り起こしにつながる可能性もあります。

オンライン施策以上の反響が得られる場合がある

オンライン施策よりも短期間大きな反響を得られるケースがあることも、オフライン施策が重要な理由の一つです。

新聞広告やテレビCMなどのマス広告がヒットすると、Web広告などのオンライン施策以上の反響が得られる場合があります。媒体によって短期的に多くのユーザーにリーチできることがオフライン施策の特徴です。

オフラインマーケティングの主な施策

オフラインのマーケティング施策には様々な種類があります。施策によって特徴が異なるため、自社のターゲットや目的に合うものを選ぶことが重要です。

ここでは、オフラインマーケティングの主な施策を紹介します。

新聞広告

新聞広告は、全国紙や地方紙などの新聞に掲載できる広告です。一般的に、代理店を通じて新聞広告を出稿します。

新聞広告のメリットは、媒体としての信頼性が高く、企業のブランディングにもつながることです。特に60代、70代以上への影響力が大きい媒体となっています。また、リーチできるユーザーの数も新聞広告のメリットです。

一方、媒体によっては審査に時間がかかることや、細かなターゲティングが難しいことがデメリットとして挙げられます。

新聞広告の掲載費用は、広告枠のサイズや配置、発行部数などによって様々です。小さなサイズの広告枠では1回あたり30万円~50万円から出稿できます。

雑誌広告

雑誌広告は、特定の雑誌の誌面に掲載できる広告です。枠内に自社の広告クリエイティブを掲載できる広告と、記事の一部のような形で掲載されるタイアップ広告の2種類があります。

雑誌広告のメリットは、ユーザー層を限定しやすい点です。雑誌によって読者の年齢層や性別、趣味趣向などが異なるため、自社のターゲットを狙って広告を出稿できます。

雑誌広告のデメリットは、広告の掲載までに時間がかかることです。目安として、原稿作成や掲載までの工程に1か月半~3か月程度かかります。

雑誌広告の費用相場は、30万円~400万円程度です。雑誌のジャンルや掲載面などによって掲載費用は異なります。

テレビCM

テレビCMは、全国や地方などのテレビ局で放映できる広告です。15秒~30秒程度の動画を、番組の間に流せます。

テレビCMのメリットは、媒体の信頼性が高く、ブランディング効果が得られることです。また、数多くのユーザーにリーチできることもテレビCMのメリットとなっています。

テレビCMのデメリットは、他の媒体と比べて広告費用が高いことです。特に、全国区のテレビ局や、視聴率の高い時間帯は広告費用が高く設定されています。

テレビCMにかかる費用は、30万円~300万円が目安です。放送局に支払う放映費と、広告代理店に支払う製作費が含まれます。

折込チラシ

折込チラシは、新聞や雑誌、フリーペーパーなどに折り込んで配布される広告です。配布先の地域や日付などを指定できます。

折り込みチラシのメリットは、商圏内のユーザーにリーチできることです。特に、地域密着型のビジネスでは折込チラシが効果を発揮します。

折り込みチラシのデメリットは、掲載できる情報量に制限があることです。B4サイズまたはB3サイズのチラシに、伝えたい情報をレイアウトする必要があります。

折り込みチラシの費用相場は、1枚あたり3円~4円程度です。配布する地域やチラシのサイズによって費用が異なります。

FAXDM

FAXDMは、企業などのFAX番号宛てに送信できる広告です。FAXDMの業者に依頼することで、配信先リストの抽出やFAXの送信などができます。

FAXDMのメリットは、業種などを絞ってアプローチできることです。例えば、製造業や学習塾など、自社がターゲットとする業種に広告を配信できます。また、FAXは広告が用紙に印刷されて届くため、内容が必ず目に入ることも特徴です。

一方、FAXDMのデメリットとして、白黒印刷のため伝えられる情報量が限られていることが挙げられます。また、受信料は受け手側が支払う仕組みのため、クレームにつながりやすいこともデメリットです。

FAXDMは1通あたり5円~8円程度で送信できます。

郵送DM

郵送DMは、印刷物などを個人や法人の郵便受けに送付するオフライン施策です。チラシパンフレットなどの印刷物だけでなく、商品の無料サンプルなどを同梱して送付するケースもあります。

郵送DMのメリットは、伝えられる情報量が多くデザインの自由度も高いことです。クーポン券などを同封し、購買を促すこともできます。

郵送DMのデメリットは、送料が比較的高いことです。また、封筒に入れて送る場合、未開封のまま捨てられてしまうリスクがあります。

郵送DMの費用は、送付物のサイズや重量などによって異なります。1通あたりの目安は100円~400円程度です。

オフラインのマーケティング施策を成功させるコツ

オフラインのマーケティング施策を成功させるためには、いくつかのポイントに注意する必要があります。自社に合った媒体選びや、反響を計測するための仕組み作りが大切です。

ここでは、オフラインマーケティングを成功させるコツを紹介します。

ターゲットや商材にあわせて媒体を選ぶ

オフラインのマーケティング施策では、自社のターゲット商材目的に応じて適切な媒体を選びましょう。

例えば、自社サービスの認知度を高めたい場合、テレビCMや新聞広告などのマス広告が効果的です。ただし、若年層にリーチしたい場合は新聞広告よりも雑誌広告の方が適している可能性があります。

ターゲット層の属性を考慮して媒体を選ぶことが、オフラインマーケティングを成功させるコツです。

反響を計測できる仕組みを用意する

オフラインのマーケティング施策を行う場合、反響を計測できる仕組みを用意しておく必要があります。

例えば、電話反響計測サービスを活用すると、オフラインの広告をきっかけにかかってきた電話の件数やコンバージョン数の記録が可能です。

また、アクセス解析用のパラメーターを付加したURLをQRコード化して掲載おくと、オフライン施策からのWebサイトのアクセス数がわかります。

反響を計測できる仕組みを用意し、施策によって得られた成果を数値として把握しましょう。

データをもとにPDCAを回す

オフラインのマーケティング施策は一度取り組んで終わりにするだけでなく、データをもとに改善していくことが重要です。

クリエイティブや配信先を変更し、反響数や費用対効果などのデータを比較することで、PDCAが回せます。より高い成果が得られたパターンから成功要因を分析し、次の施策に活かしましょう。

オフライン通販の事例を紹介

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最後に、オフライン施策による通販事業の成功事例を紹介します。

株式会社インターカラーは、成果報酬型のオフライン広告サービス「インターペーパー」を提供している企業です。同社では、新聞広告を掲載し電話で注文を受け付けるオフライン通販で、複数の成功事例が生まれています。

コロナ禍による自宅消費需要の伸びもあり、桃の通販では月間6,000件の電話反響を獲得しました。また、高級ミカン「せとか」は2年連続で4,000件の電話反響を実現しています。

オフラインとオンラインの組み合わせでマーケティングの成果を高めよう

メールやWeb広告などのオンライン施策だけでなく、オフラインの施策にも取り組むことで、成果の最大化が可能です。オフラインの施策には複数の種類があり、媒体によってリーチできるターゲット層や伝えられる情報量などが異なります。

各媒体の特徴を押さえた上で、自社に合うオフラインマーケティング施策に取り組んでみましょう。