広告で人を呼び込もう」と考えた時、必ずしも全国規模で広告を出稿する必要はありません。
飲食店や医院などであれば、店舗を訪れる可能性の低い遠方まで広告を出稿するのではなく、むしろ地域住民に絞って呼び込みたいところでしょう。

今回は、特定の地域にのみ出稿・配信できる広告手法をまとめてご紹介します。
地域住民に対する広告というと電柱や駅内の交通広告のイメージを持たれている方も多いかもしれません。

ですが、実はWeb広告にも地域を絞って出稿する方法はあり、広告が見られた回数などの効果測定も行えるというメリットがあります。

現在広告を出稿されている方も、これから出稿しようという方も、まずはどのような広告手法があるのか把握しておきましょう。

オフラインでの広告手法

Webを利用しない広告は、紙や看板などで表現されます。
そのため老若男女問わず特定のスキルがなくても広告に触れられるのがメリットでしょう。

では、具体的にはどういった広告の手法があるのでしょうか。
5つの方法を紹介します。

1.チラシ/ダイレクトメール(DM)の配布

地域を特定して戸別にチラシ・ダイレクトメールを配布することで、地域住民へのアプローチを行えます。
広告代理店に依頼する方法のほか、自社で人員を用意して手軽に取り組めるのも強みでしょう。

また、クーポン券をつけることで、チラシを見て来店したおおよその人数計測できます。
一方で、チラシやダイレクトメールを断っているマンションや住宅が多い場合、配れる数が限られ自分の狙う層にアピールできない可能性があるでしょう。

2.交通広告

交通広告は電柱や電車内、駅のホーム、街中に設置する広告です。
交通量が多い場所に設置し、地域で商品やサービスの認知度を高めるだけでなく、店舗周辺に設置して店舗までの誘導として利用することもできます。

交通広告は多くの人の目に触れさせる広告である一方、特定の人に向けて多くの情報を発信するのには向きません。

参考:
[厳選100本!2014年マスコミ広告からネット広告まで宣伝媒体まとめ]
(https://ferret-plus.com/281)

3.新聞広告(地方新聞・地域のフリーペーパーなど)

新聞に掲載する新聞広告は読売新聞や朝日新聞といった全国紙だけでなく、地方新聞やフリーペーパーからも提供されています。
新聞やフリーペーパーの読者に対してアプローチを行える一方、読者以外には接触できないというデメリットがあります。

4.新聞折り込みチラシ

読売新聞や朝日新聞などの全国紙であっても、折り込みチラシであれば販売店単位で地域を特定して配布できます。新聞広告同様、読者に対してアプローチできる一方、読者以外には接触できません。

参考:
らくらく折り込み|朝日新聞
暮らしに役立つ折り込み広告|読売新聞

5.テレビCM(地方テレビ局など)

テレビ番組の間に放送するCMは、全国放送だけでなく地方のテレビ局でも提供しています。テレビCMは動画独自の表現が行えるだけでなく、サービスによっては番組とのタイアップCMも可能です。

デメリットとしては広告を届ける相手が視聴者に限られ、配信地域の特定できないということが挙げられます。
特に県内全域を対象にしている放送局の場合、自社の商圏以外の顧客にまでアプローチしてしまう可能性があるでしょう。

参考:
CM出稿について|チバテレ
[広告・CMについて|テレビトクシマ]
(http://www.tcn.jp/www/commercial/index.html)

オンライン(Web)での広告手法

Web広告は、チラシやCMとは異なり、広告から直接ハイパーリンクで自社ホームページに誘導できる強みがあります。
また、広告の表示回数やクリック率も計測できるので、広告の費用対効果を測りやすいのも特徴です。
デメリットとしては、そもそもWebを利用しない人は広告に触れられないというデメリットがあります。

それでは、具体的に3つの広告手法を紹介しましょう。

1.Google AdWordsディスプレイネットワーク広告(GDN)

Google_のディスプレイ広告___Google_AdWords_–_Google.png
https://adwords.google.com/intl/ja_jp/home/how-it-works/display-ads/

Googleではホームページ内やアプリに表示されるディスプレイ広告を提供しています。
GDNでは国や地域だけでなく、特定の地点の半径を基準とした配信が可能です。

ユーザーが見ているホームページの内容をもとにして興味や属性といったカテゴリでも配信できるので自社の商品・サービスにあったターゲットを選べるでしょう。
また、広告費はユーザーがクリックした回数に紐付いています。表示されただけでは費用はかかりません。

参考:
[広告のターゲット地域を設定する|Google AdWords]
(https://support.google.com/adwords/answer/1722043?hl=ja)

2.Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)

ヤフーのバナー広告「Yahoo_ディスプレイアドネットワーク_YDN_」│Yahoo_プロモーション広告.png
https://promotionalads.yahoo.co.jp/service/ydn/

Google同様、Yahoo!JAPANでもディスプレイ広告を提供しており、性別・年齢・地域を絞った出稿が可能です。

YDNに登録している各ホームページだけでなく、ヤフオク!やYahoo!JAPANトップページなどYahoo!JAPANに関連したサービスのホームページにも表示できるのも特徴でしょう。
広告費はクリックした回数に伴っており、表示されただけでは費用はかかりません。

参考:
[Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)とは|Yahoo!プロモーション]
(https://promotionalads.yahoo.co.jp/online/ydn_overview1.html)

3.Facebook広告

Facebook広告___Facebookビジネス.png
https://www.facebook.com/business/products/ads

Facebook広告は、Facebookのユーザー向けに配信する広告です。
年齢や性別、学歴などユーザーの登録データに基づいて広告を配信できるので、自社のターゲットに合わせた運用が可能です。

また、位置情報をもとに、国や地域名だけでなく特定の地点の半径を基準とした配信もできます。

まとめ

ここまでご紹介してきたように、地域を絞った広告手法はオフライン、オンライン双方に存在します。

チラシや新聞広告などのオフラインの広告は、媒体によって表現できる内容や対象者に違いがあります。
クーポンをつけることで広告を見て来店した人を計測する方法を除き、ほとんど効果測定の方法がないのがデメリットでしょう。

Web広告では地域を絞って配信することができ、広告が表示された回数やクリックされた回数などの数値を計測できます。
ただ、配信設定の元となる地域情報がどの程度正確なのか意識する必要はあるでしょう。

例えば、Twitter広告でも地域によるターゲットは可能ですが、地域の設定はユーザーの任意となっています。
そのため誤った地域を入力されていることもあり、実名登録を前提としたFacebookよりは精度が落ちるでしょう。

広告は手法そのものだけでなく自社に合わせたターゲットを決め、自社に誘導するまでの接点を意識することが大切です。「どれが一番いい広告手法なのか」という視点ではなく、自社にあった広告はなんなのかを考えて運用するようにしましょう。

また、広告手法を1つに絞らず、複数のメディアを利用して、広告の届かない層を減らす「メディアミックス」という方法もあります。より幅広い人の認知度を高めたい場合はメディアミックスを実施するのも1つの手段でしょう。

参考:
Twitter広告のビジネス活用|Twitter