自社の商品・サービスにファンを生むために必須な「ブランドストーリー」の作り方
自社の商品やサービスを販売するにあたり、競合にはない独自の価値をお客様に伝える必要があります。それを「ブランディング」と云います。
ブランディングを行うためには、お客様にブランド価値が伝わるストーリーの展開をしましょう。共感を呼び、ファンになってもらえるブランド価値を生み出せれば、長期的な販売にも繋がります。
「何ができるのか」「他と比較してどこが優れているのか」が明確に伝えることができれば、価格以外の強みを構築でききるでしょう。それに加え、商品が生まれた背景をして伝えることで「信頼感」を獲得できます。
結果として、リピーターに繋がる効果もありますし、初めて訪れたお客さんを惹きつけるキッカケにもなります。
今回は、「ブランドストーリー」の事例と作り方を解説します。
ブランドストーリーとは
ブランドストーリーとは、自社のブランド価値を紹介するコンテンツです。
商品が生まれた背景、ブランド独自の特徴、お客様が利用するメリットなどの情報を提供することで、ブランドの価値を高めることができます。
しかし、「ストーリー」といっても自慢話のような一方的な語り口調にならないように注意しましょう。あくまで、お客様から「共感」を得て、商品やサービスのファンになってもらうことをゴールにストーリーを作っていきます。
そこで、ブランドのコンセプト作りからストーリーとして展開するための方法を「ペルソナ設定」「3C分析」「定性的なストーリー」「根拠」という順でご紹介します。
革小物ブランド「ココマイスター」に学ぶブランドストーリー
まずは具体例として、革小物ブランド「ココマイスター」のブランドストーリーの事例を紹介します。
ブランドが掲げるこだわりとして、「日本の熟練職人が手仕事で革小物を仕上げる」ことが挙げられます。実際に職人が製作している様子を公開しており、信頼を感じさせる仕上がりです。
また、ブランドの会員になることで何度でも国内の工房で保証が受けられる点にも注目してみましょう。この手厚いサービスは、日本で製造販売しているブランドならではの特徴と言えます。
ココマイスターは、品質の高さやブランドが持つ価値を、お客様にとってのメリットとして明確に伝えることに成功しています。現在では革小物にこだわりのあるお客様に愛されるブランドとして地位を確立しています。
参考:
ココマイスターのこだわり
お客様に「共感」されるブランドストーリーの作り方
1.誰に使ってもらいたいのか「ターゲット(ペルソナ)」を設定する
まず、自社の商品やサービスを「誰に使ってもらいたいのか」を検討する必要があります。大まかに男性や女性といったターゲットは決まっていることが多いと思いますが、ターゲットを明確に定めることで具体的なストーリーをお客様に提案することができます。
まるで実在するレベルに事細かな人物を想定することを「ペルソナ」と言います。例えば、性別や年齢だけでなく、職種や趣味、性格といった「個人」が浮かび上がるほど細かく設定することがポイントです。
ペルソナが明確になれば、お客様が求めているものがわかり、抱えている課題の抽出が行えるでしょう。
参考:
ホームページ運営に欠かせない!ペルソナの設定方法とは?
2. 3C分析から「USP(お客様に対して約束できる自社の価値)」を抽出する
次に、明確になったターゲットイメージを利用して3C分析を行います。3C分析とは「顧客 Customer」「競合 Competitor」「自社 Company」の特徴をまとめ、戦略を導き出すフレームワークです。
3C分析では、USPを抽出することができます。USPとは、お客様に対して約束できる自社の価値のことを指します。このUSPはストーリーを作る上で非常に重要な素材です。
「明確になったターゲットの特徴」「競合の商材の特徴」「自社の商材の特徴」をまとめ、「ターゲットにとって自社はどのような利益を提供できるのか」といったUSPを抽出してみましょう。
参考:
顧客を呼びこむ「USP」とは?
3.「直感」「気持ち」に訴えかけるストーリーを作る
「ターゲット」と「USP」という独自の素材が揃ったら、ブランドストーリーを構成していきます。この2つの素材を軸に、「直感」や「気持ち」に訴えかけるストーリーを目指してみましょう。
じつは、人は「直感的な思考」が「論理的な思考」に比べて優先して働くという特徴があるのです。これは、『ファスト&スロー』という書籍にて「システム1(速い思考)」「システム2(遅い思考)」として紹介されています。
具体的な例として、難解な長文よりもシンプルな短文、論文よりも小説が認識しやすいと考えるとわかりやすいでしょう。
そのため、初めて自社ブランドに触れたお客様を惹きつけるためには「感覚」や「気持ち」に訴えかけるような構成でストーリーを作ってみましょう。具体的には、企業の理念や従業員の想いなどを製作秘話として、商品の「USP」に盛り込むのです。
参考:
ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか?
4.顧客の決断を促すために「根拠」で補足する
明確なターゲットに向けて、自社のUSPを気持ちに訴えかけるように伝えることがブランドストーリーを作る上で重要です。しかし、お客様を惹きつけることができても「検討」にとどまってしまい、購入に至らない可能性もあります。
先にも紹介したように、人は最初に直感的な判断を下します。そこで「購入」に至らず「検討」してしまった場合、なにか迷いがあるはずです。
「本当にこの商品で良いのか」「他社と比較したとき劣らないか」そういった迷いや不安を取り除けるのが定量的なデータを用いた「根拠」です。
ココマイスターのホームページを例に確認してみましょう。「ココマイスターのこだわり」では日本の職人たちが丁寧に仕上げている様子が伺えます。日本製ならではの品質の高さを直感的に感じる方も多いのではないでしょうか。
そして、さらに読み進めていくと革の仕入元や、納期、検品といった具体的な品名や日数が提示されています。また、製造過程(事実)をすべて公開しているため、お客様は「本当に品質が高いのかどうか」といった判断ができます。
このように、商品に触れ、興味を持ち、欲しいと感じ、購入するというお客様の心理段階を辿りながら展開することで、効果的なブランドストーリーを生み出せるのです。
- リピーター
- リピーターとは、商品やサービスに愛着を持ち、繰り返し利用してくれるお客様のことです。 リピーターを獲得することは、ホームページを使って売上を上げるためにも重要な指標の一つと言えます。
- コンテンツ
- コンテンツ(content)とは、日本語に直訳すると「中身」のことです。インターネットでは、ホームページ内の文章や画像、動画や音声などを指します。ホームページがメディアとして重要視されている現在、その内容やクオリティは非常に重要だと言えるでしょう。 なお、かつてはCD-ROMなどのディスクメディアに記録する内容をコンテンツと呼んでいました。
- コンセプト
- コンセプトとは、作品やサービスなどに一貫して貫かれている考え方をいいます。デザインと機能がバラバラだったり、使い勝手がちぐはぐだったりすると「コンセプトが一貫してないね」などと酷評されてしまいます。
- 3C分析
- 3C分析とは、市場や競合などの外部要因の分析を通じて自社の戦略策定に活かすためのフレームワークのことです。3Cは、市場(customer)、競合(competitor)、自社(company)の3つの要素を表します。
- 3C分析
- 3C分析とは、市場や競合などの外部要因の分析を通じて自社の戦略策定に活かすためのフレームワークのことです。3Cは、市場(customer)、競合(competitor)、自社(company)の3つの要素を表します。
- フレームワーク
- フレームワークとは、アプリケーションソフトを開発する際によく必要をされる汎用的な機能をまとめて提供し、アプリケーションの土台として機能するソフトウェアのことです。 元々は枠組み、下部構想、構造、組織という意味の英単語です。アプリケーションのひな形であり、これを開発に利用することで、大幅な効率の向上が見込めます。
- 3C分析
- 3C分析とは、市場や競合などの外部要因の分析を通じて自社の戦略策定に活かすためのフレームワークのことです。3Cは、市場(customer)、競合(competitor)、自社(company)の3つの要素を表します。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
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