キーワードプランナーの見積額は万能ではない

キーワードプランナーは広告出稿前に「平均クリック単価」と「1日あたりの費用」を確認できるとても便利なツールです。ただし、この金額はあくまで目安です。
想定金額との差が出ることが知られています。とくに次の2つのケースでは、見積額と実際の金額に差が出やすいケースが多いようです。

  • アカウントを作成して間もない場合
  • 検索数の少ないキーワードを狙う場合

アカウントを作成して間もない場合
「平均クリック単価」と「1日あたりの費用」は、ログインしているアカウントに蓄積された情報と他の広告主のデータの平均をもとに割り出されます。
そのため、アカウント作成後間もない場合「アカウントに蓄積された情報」がなく、他の広告主のデータのみを参考に金額を出てしまうためです。

検索数の少ないキーワードを狙う場合
検索数の少ないキーワードの場合、今までの統計データが少ないため、正確な見積額が出せません。

キーワードプランナーで出した数字は検索ボリューム以外にも、SEOで上位表示されたときの売上予想や想定サイト流入数などを調べるためにも使えます。
早速その方法を解説していきます。

キーワードプランナーの数字で売上予想を算出する方法

キーワードの検索ボリューム数を調べよう

コンバージョンの伴うWebサイトでの売上げは以下の計算式で大抵算出できます。

流入数×CVR(コンバージョンレート)×単価=売上げ

この計算式をベースに算出を行います。

まず、キーワードプランナーで特定キーワードにおける推定サイト流入数を調べてみましょう。
サイト流入数を算出するためには、検索ボリュームが必要となりますので、前述した方法で検索ボリュームを算出します。
今回は「SEO」というキーワードの検索ボリューム数を出してみました。

3_R.jpg
棒グラフは月別の平均検索ボリュームを表しています。
SEOというキーワードは40,500回/月で検索される可能性があるということがわかります。その下にはSEOというキーワードと掛けあわせた複合キーワードの検索ボリュームも表示されています。

この数字データをダウンロードしておきましょう。

上位表示された時の想定クリック数を算出する

検索ボリューム数はわかりましたが、上位表示されるとどれくらいクリックされるのか。これを算出しているデータがあります。
英Net Boosterが、検索結果のクリック率 (CTR) を独自に調査したデータです。
***

順位 クリック率
1位 19.35%
2位 15.09%
3位 11.45%
4位 8.68%
5位 7.21%
6位 5.85%
7位 4.63%
8位 3.93%
9位 3.35%
10位 2.82%

1位と10位のクリック率には約7倍の開きがあります。あくまでもデータなので、キーワードやタイトルの付け方などで変わってきますが、参考値として覚えておきましょう。

これを検索ボリュームに掛け合わせることで、推定流入数(その順位で表示された場合)が算出できます。これをエクセルやスプレッドシートなどで管理します。

5_R.jpg

キーワードプランナーでダウンロードしたcsvファイルを上記のように整理し、前述した平均CTRを掛けます。

6_R.jpg

これでそのキーワードで上位表示された際の、推定流入数を算出することができます。
ただし、これはあくまでも推定です。タイトル名などによっても左右されるため、必ずこの数の流入があるわけではないので参考数値として理解してください。