2017年7月7日、消費者のインターネット利用に関する最新の調査「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」が総務省より発表されました。
今回は、発表されたデータの中から、Web担当者がおさえておくべきポイントをご紹介します。

調査では、インスタグラムの利用率が全年代平均で20.5%と前年比6.2%上昇するなど、ソーシャルメディアの利用率の上昇、利用時間の増加も目立ちました。
自社の今後の戦略を考えていくためにも、最新のデータには目を通しておきましょう。

参考:
[「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表 |総務省] (http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_02000064.html)

各種サービスの利用率

平日のインターネット利用率は10代〜60代までの全年代平均で73.2%となり、さらに休日の場合も73.8%となっています。
では、、特に利用率が伸びているサービスは何なのでしょうか。

調査から、特に利用率の上昇がわかった「SNS」と「動画共有・配信サービス」の2つをピックアップします。

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引用:別添3 平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省第I部情報通信メディア・機器の利用時間と行為者率より

ソーシャルメディアの利用率:50代の利用率が10%近く増加

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引用:別添3 平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省
第5章 各種サービス(ソーシャルメディア、ニュースサービス等)の利用率より

「LINE」「Facebook」「Twitter」「mixi」「Mobage」「GREE」「Google+」のいずれかを利用している人は、全年代平均で73.5%、20代では97.7%となりました。
全年代平均の利用率は前年比4.7%の上昇となり2012年以降毎年4%以上の上昇率をキープしています。特に50代の利用率が上昇し、2015年度には49.4%だった利用率は2016年には60.8%となりました。

2016年度調査では、20代のTwitter利用率がはじめてFacebookの利用率を上回り、10代20代のTwitter利用率の高さが目立ちます。
また、10代30代のインスタグラム(Instagram)利用率が特に増加しており、20代では45.2%とFacebookに次ぐ利用率となりました。

動画共有・配信サービスの利用率:2-12歳までの子供の利用率は75.8%まで増加

YouTubeやニコニコ動画のようなオンデマンド型の動画共有サービスは、2013年から年々上昇し、2016年度の調査では全年代平均71.1%の人が利用しているという調査結果になりました。

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引用:別添3 平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省第5章 各種サービス(ソーシャルメディア、ニュースサービス等)の利用率より

2歳〜12歳までの子を持つ親への調査では、子供がネットで動画を視聴していると回答した親は全体で75.8%となり、若年層へのネット動画の広がりが明らかになっています。

利用時間

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引用:別添3 平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省第I部情報通信メディア・機器の利用時間と行為者率より

インターネットの利用時間は、平日で99.8分、休日では120.7分となり2012年から年々上昇しています。一方でテレビ視聴時間が大きな減少を見せておらず、テレビを見ながらインターネットを閲覧する「ながら見」が一定数いる事がわかります。

テキスト系メディア(新聞、雑誌、Webサイト等)の平均利用時間:Webサイトの利用時間が書籍の1.5倍まで増加

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引用:別添3 平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省第2章コンテンツ類型ごとのメディアの利用時間と行為者率より

新聞・雑誌・テキスト系のWebサイトなどテキスト系のメディアを平日に利用する時間の平均は、2016年度の調査ではテキスト系のWebサイトがもっとも多く95.1分となりました。

2015年にはWebサイトの利用時間は雑誌・書籍・コミックを上回り、もっとも利用時間の長いメディアとなっています。また、休日の利用時間も平日同様Webサイトの利用が最も長く、109.3分という結果になりました。

コミュニケーション系メディア(メール、通話、SNS等)の平均利用時間:10代男女におけるSNS利用時間の差が浮き彫りに

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引用:別添3 平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省第2章コンテンツ類型ごとのメディアの利用時間と行為者率より

メールや通話、SNSといったコミュニケーション系メディアの平日における利用時間は、ネット通話が最も長く2015年の46.1分から大幅に上昇し、88.7分となりました。

特に20代でのネット通話利用率が上昇する一方で、30代が携帯電話を使う傾向は前年と変わらず、利用時間全体が底上げされた事がわかるでしょう。

また、男性と女性を比較してみると、特に10代のソーシャルメディア利用時間に大きな差が現れています。
10代男性の利用時間は34.9分にとどまったのに対して、10代女性は84.4分と長くなっています。この背景には、女性のインスタグラム利用者数増加が挙げられるでしょう。

実際、ニールセンが2016年4月に行った調査によると18〜34歳女性におけるインスタグラムの利用者数は前年から409万人増となっており、男性の143万人増に比べてはるかに増加しています。

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引用:別添3 平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省第2章コンテンツ類型ごとのメディアの利用時間と行為者率より

参考:
[「Instagram」アプリの利用者数が2016年4月に1,000万人を突破 ~ニールセン、スマートフォンアプリの利用動向を発表~ | ニールセン デジタル株式会社] (http://www.netratings.co.jp/news_release/2016/05/Newsrelease20160531.html)

メディアに対する姿勢

目的別メディアの利用率:前年度から引き続き仕事や調べものに役立つ情報の収集源はネットという結果に

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引用:別添3 平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省第2章コンテンツ類型ごとのメディアの利用時間と行為者率より

利用目的ごとのメディア利用率としては前年同様「世の中の出来事や動きを知る」という点ではテレビの利用率が最も高く、逆に「趣味・娯楽に関する情報を得る」「仕事や調べ物に役立つ情報を得る」ではインターネットの利用率が高い傾向が見られました。

メディアの信頼度:ソーシャルメディアの信頼度が上昇

2016年から2017年にかけてはFacebookがフェイクニュースへの調査体制の強化を打ち出し、Googleも信頼性の高いページを検索順位が上がるようにアルゴリズムの改良を行うなど、ネットメディアにおける信頼性が問われた年でした。

そのような中、メディアに対する信頼度としては下記の通り、テレビが最も高く「政治経済問題(国内の場合)」83.9%の人が「非常信頼できる」「ある程度信頼できる」と回答しました。

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引用:別添3 平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省第7章メディアの重要度と信頼度88第7章メディアの重要度と信頼度

また、ソーシャルメディアへの信頼度の上昇も目立ちます。
「政治・経済分野(国内)」「社会問題(国内)」「海外ニュース」「原子力の安全性」「東アジアの外交問題」のすべてで上昇し、政治・経済問題(国内)においては全体の1/5の人がソーシャルメディアでの情報を信頼している事がわかりました。

参考:
[ 日本語検索の品質向上にむけて|Google ウェブマスター向け公式ブログ] (https://webmaster-ja.googleblog.com/2017/02/for-better-japanese-search-quality.html)
[偽ニュース対策:フェイスブック、ツイッターなど現状は?| 毎日新聞] (https://mainichi.jp/articles/20170303/k00/00m/040/110000c)

まとめ

今回の調査では、前年度に比べ、ますますインターネットの利用が進んでいる現状が明らかになりました。特に50代高齢者層以上のSNS利用率が上昇するなど、SNSの利用が社会全体に広がっている事がわかります。

また、10代男女におけるSNSの利用時間は男性34.9分・女性は84.4分と2倍以上の開きを見せました。この背景にはインスタグラムの大幅な利用者増が影響をもたらしているものと思われ、Facebook・Twitterに次ぐSNSとしてのインスタグラムの存在感を再認識する結果となりました。

ユーザーがどういった情報をネットに求めているか、またどのような時間で利用しているか想像することはWebマーケティングには欠かせない視点です。調査結果を見ながら、自社のユーザー層にどういった変化が現れているのか見てみましょう。