コロナ禍を契機に、インサイドセールスを導入する企業が増えています。遠隔で営業を行うインサイドセールスは、従来型の営業手法であるフィールドセールスやテレアポとは異なる戦略が必要です。

この記事では、インサイドセールスになったばかりの担当者や、これからインサイドセールス組織を立ち上げようと考えている方に向けて、インサイドセールスに役立つ記事・資料をまとめて紹介します。

立ち上げステップや導入後のポイントを押さえ、インサイドセールスを成功に導きましょう。

目次

  1. インサイドセールスとは
  2. インサイドセールス立ち上げ時の基本5ステップ
  3. インサイドセールスに欠かせない「マーケとの連携」
  4. 基本のステップを押さえて、インサイドセールス導入を成功させよう

▼資料:インサイドセールスの具体的なノウハウについて知りたい方はこちら

KPI設定からマーケとの連携まで!インサイドセールスメソッド

KPI設定からマーケとの連携まで!インサイドセールスメソッド

KPI設定からマーケとの連携まで、インサイドセールスの具体的なノウハウを解説

インサイドセールスとは

まずはインサイドセールスとフィールドセールス、テレアポとの違いについて、要点を理解しましょう。

インサイドセールスの役割

インサイドセールスの役割は、電話・メールでのコミュニケーションを介して見込み顧客を育成し、商談の機会を設定することです。

短期的なアポイントや売上獲得が目的ではなく、見込み顧客と長期的に向き合って、ニーズを汲み、いかにアプローチをすべきか戦略を立てていく取り組みです。そのため、マーケティングの知見も欠かせません。

フィールドセールスとの違い

フィールドセールスの役割は、インサイドセールスが獲得した商談の機会を引き継いで
顧客のもとへ直接訪問し、対面で商談を行い、自社商品・サービスの提案をすることです。商談から受注までを担当します。

従来のフィールドセールスは下図のように見込み顧客へのコンタクトからヒアリング、受注まで全て担当していました。しかしインサイドセールスの導入により、両者に役割分担が定められ、より効率的なセールスにつながる可能性が高くなっています。

フィールドセールスとの違い.jpg
[引用]インサイドセールスで効率的に顧客へアプローチ!基礎知識や導入のポイントを解説

テレアポとの違い

テレアポの目的は、新規顧客の開拓です。リードは獲得できているものの、まだつながりがない企業に対して電話でアプローチし、まず自社商品・サービスについて説明する機会を獲得するなど最初の関係構築を目指します。

インサイドセールスの役割が「長期的な関係構築を目指すこと」であるのに対し、テレアポは「いかに短期的に、会ってもらえる案件数を獲得し、新規顧客を開拓できるか」が求められていると言えます。

▼記事:インサイドセールスの導入効果を詳しく解説!
インサイドセールスの基礎知識や役割、確度の高い商談へつなげるためのポイントについても解説しています。
https://ferret-plus.com/7908

インサイドセールス立ち上げ時の基本5ステップ

次に、社内でインサイドセールスチームを立ち上げる際のステップを解説します。

【ステップ1】インサイドセールス導入の目的設定

まず、自社内におけるインサイドセールスチームの役割・立ち位置を明確に決めましょう。フィールドセールスチームとどのように分業するのか、始めに線引きをしっかりと決めておかないと、営業部門全体でうまく連携を取れず、成果獲得効率も悪化してしまいます。

インサイドセールスに求める役割として、以下の4パターンが考えられます。自社ではどの考え方を採用するのが最適か、考えてみましょう。

<例:インサイドセールスに求める役割>

A:リストを入手して架電するなどして見込み顧客を探し出す
B:マーケティングチームが獲得したリードを、商談できる状態まで育成する
C:見込み度合いが高まったリードにアプローチし、具体的な提案を担う
D:リード創出からクロージングまでを行う(※1)

(※1)比較的安価な商材では、インサイドセールスがクロージングまで担うパターンもある

▼資料:立ち上げ段階で押さえるべきポイントを解説!

BtoB向け・Webマーケ組織立ち上げの教科書

BtoB向け・Webマーケ組織立ち上げの教科書

Webマーケティング組織の立ち上げ段階で押さえておきたいポイントをまとめました。

【ステップ2】KPIの設定

チームを編成し、単に架電を行うだけでは思うような成果につながりません。そこで重要なのが、KPIの設計です。「見込み客へのコール数」「アポイント数」「商談化数」など数値によって計測できる目標を定めます。

「目標に対する達成状況の善し悪し」が数値によって可視化できると、例えば「アポイント数の達成状況が悪いので、トークスクリプトを見直してみよう」、「もっと架電数を増やそう」など、日々の活動の「量」・「質」ともに改善が図りやすくなります。

▼記事:KPI設定のコツ
インサイドセールスでよく設定される代表的なKPI項目や設定のコツ、成果を最大化するためのポイントについて解説しています。
https://ferret-plus.com/73760

【ステップ3】BANT条件の作成

「BANT」とは、アポイントの「質」を上げるために有効なフレームワークで、BtoB営業で必ずヒアリングすべき項目の頭文字を取ったものです。

・B Budget(予算):自社商品を購入するだけの予算が先方にあるか
・A Authority(決裁権):アポイントを取ろうとしている相手が決裁者か、もしくは決裁者は誰なのか
・N Needs(必要性):提案したい商材に、必要性を感じているか
・T Timeframe(導入時期):検討可能な時期か

この4項目をインサイドセールスがヒアリングしておくことで、商談の確度を判断しやすくなり、質の良い商談機会をフィールドセールスに渡すことができます。

すぐに商談に繋がらない場合でも、BANT情報をストックしておくことで、その後の見込み顧客育成に役立ちます。

▼記事:BANT条件についてもっと詳しく知りたい方は
営業やテレアポの質を上げるために意識したいフレームワーク「BANT(バント)」について詳しく紹介しています。
https://ferret-plus.com/4937

【ステップ4】トークスクリプトの作成

「トークスクリプト」とは、架電する際の「台本」です。文書化してチーム内で共有することで、属人化しがちなトークスキルの標準化に役立ちます。

たとえ同じ商材・サービスの提案であっても、構成や言い回しが変われば、相手が受け取る印象は変わってくるものです。

KPI達成状況に応じて「こんなアプローチの仕方なら、見込み顧客の心はより動くだろうか?」など考えて、定期的にアップデートすることも必要です。

▼資料:今すぐ使える!トークスクリプト集

今すぐ使える!インサイドセールスのトークスクリプト集

今すぐ使える!インサイドセールスのトークスクリプト集

インサイドセールスのトークスクリプトを、よくあるパターン別にまとめました。

▼資料:メールテンプレート集

インサイドセールスで使えるメールテンプレート集

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インサイドセールスで使えるメールテンプレートを、よくあるパターン別にまとめました。

【ステップ5】ツールの選定・導入

インサイドセールスチームの規模にもよりますが、KPI管理顧客情報管理の目的で、次のようなツールを導入するのが一般的です。

・オンライン商談ツール
・MA(マーケティングオートメーション)
・SFA
・CRM
・名刺管理ツール

ツールを活用することで、データ管理を効率化でき、フィールドセールスやマーケティング部門との連携もスムーズになります。

インサイドセールスチームが本来注力すべきは、見込み顧客へのアプローチです。それ以外の管理業務は、ツールの力を利用してできる限り業務効率化を図りましょう。

▼記事:ツール徹底比較!上手な選び方も解説
インサイドセールスを効率的に行うためのツールを比較し、選び方についても紹介しています。
https://ferret-plus.com/74163

▼記事:インサイドセールス立ち上げ時に必読!
BtoBマーケティングツール「ferret One」のインサイドセールスチームの取り組みをもとに、「インサイドセールス立ち上げ時に欠かせない」5つのポイントを紹介しています。
https://ferret-plus.com/72937

インサイドセールスに欠かせない「マーケとの連携」

インサイドセールスでよくある課題として、

  • リードが商談につながらない
  • マーケティング部門が良いリードをくれない
  • フィールドセールスがクロージングしない

といった部門間の壁が挙げられます。これらを解消するには、「他部門との溝をどう埋めるか?」というよりも、「他部門との溝はあるもの」という前提をまず理解した方がよいでしょう。

その前提を踏まえて他部門と上手く連携できるアクションについて、下記のインタビューで詳しく読むことができます。

▼記事:マーケ×営業でつくる「商談につながる良いコンテンツ」とは?
マーケティング部門と営業部門の連携における課題を解決するヒントを、セールスモデルの研究、開発を行う今井晶也氏に伺いました。
https://ferret-plus.com/74161

また、1,000人の購買経験者を対象に行った「どういう営業をされたいか」についての調査結果も、お客様を知るための情報収集の一つとしてぜひお役立てください。

▼資料:お客様が思う「されたい」営業とは?

1000人に聞いたお客様が教えてくれた「されたい」営業

1000人に聞いたお客様が教えてくれた「されたい」営業

1,000人の購買経験者を対象に行った「どういう営業をされたいか」の調査結果を紹介しています。

基本のステップを押さえて、インサイドセールス導入を成功させよう

コロナ禍以降、インサイドセールスを取り入れる企業は年々、増加傾向にあります。
営業をされる側も「リモート営業OK」「コロナ禍が終わったとしてもOK」といった受け止め方になってきています。

自社にインサイドセールスを導入してチームの成長を図るためには、目的・役割の明確化、KPI策定など、この記事で紹介したようなステップを戦略的に積み重ねていくことが大事です。

また、マーケティング部門や、フィールドセールスチームとの連携も非常に重要です。
ポイントを理解して、一歩ずつ、成功に近づいていくチームを作り上げていきましょう。

▼資料:BtoBマーケの戦略設計・各種施策のノウハウを網羅

基礎からわかる BtoBマーケティング実践ガイド【2024年最新版】

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本書は、これから“BtoBマーケティング”を本格的に行いたいという方向けに、マーケティングの戦略設計や各種施策のノウハウを網羅した資料です。