一般的にセールス担当者はテレアポをして訪問営業を行い、商談した上で顧客獲得に至ります。

このような"担当者が新規開拓から成約まで一貫して担う"という営業スタイルを採用している企業は、日本国内にはが数多く存在します。皆様の会社ではいかがでしょうか。

しかし、新規開拓のテレアポからクロージングまで全て1人で行い、資料作成や移動時間を考えると1日のアポイント件数は3~5件というのがこの手法で営業展開している企業の現実です。つまり、決して効率が良いとはいえない状態と言えます。

そこで、"もっと効率的な営業スタイルで売上げアップにつなげたい"と感じている方にオススメしたいのが「インサイドセールス」という手法です。「インサイド(内側)」という名のとおり、企業への訪問を行わないセールス手法で、主にメールや電話を通じて見込み顧客の育成を行い、確度の高い商談へつなげる役割を果たします。

今回は、インサイドセールスという手法の基礎知識と役割について、さらには実施する上での押さえておきたいポイントについてもご紹介します。

営業リソースが足りず、効率的に新規顧客獲得、休眠顧客の掘り起こしといった部分が手付かずになっている企業にオススメです。
  

インサイドセールスとは?

インサイドセールスとは、先にも述べたとおり顧客企業への訪問を行わない「内勤型」の営業スタイルで、国土が広く、国境を跨ぐビジネスの多い欧米圏で「効率的に」「ムダなく」営業を行うために考えられたセールス手法です。

主に、メールや電話、メッセンジャーサービス等を活用して営業を行います。短期的な案件獲得は目指さず、長期的にコミュニケーションを取り、顧客の情報収集やニーズを汲み取り戦略を立てることを重視するのが特徴です。

内勤のセールスということから「テレアポ」と混同されやすいのですが、業務内容は大きく異なります。

テレアポは、新規開拓のためのアポイント取得までが目的ですが、インサイドセールスは見込み客を育成し商談につなげることが目的です。そのため、コミュニケーションスキルだけではなく、マーケティング戦略を立てるスキルも必要になります。

インサイドセールスは、"リードナーチャリングを通じて将来顧客になりえる見込み顧客"に対して情報を聞き出し、そこで獲得した情報をもとに"商談からクロージングまでの受注につながりそうな確度の高い顧客"を担当するのが、いわゆる一般的に営業担当者と呼ばれている「フィールドセールス」という部隊になります。

現在は、このように役割を明確にわけて、分業体制で営業活動を行う企業が増えてきています。
  

インサイドセールスの役割

インサイドセールスは見込み客の育成を目的とした役割を担います。具体的には、将来顧客になりえる見込み顧客の方から情報やニーズを聞き出し、その企業が抱えている課題を抽出していきます。そして、その課題を解決するためのノウハウを提供するなどして、自社商品の成約につながるコミュニケーションを図ることで見込み顧客の方の興味度を育成していきます。

インサイドセールスはフィールドセールスと異なり、直接訪問を行わないため、接触できる見込み客の母数も増加します。結果的に、フィールドセールスはインサイドセールスが育成した「確度の高い見込み客」との商談に専念することができ、これこそ分業体制ならではのメリットと言えるでしょう。
  

インサイドセールスを導入する上でのポイント

次に、インサイドセールスを導入する上で重要なポイントをご紹介しますので、参考にしてみましょう。
  

1. 顧客情報とニーズの収集

インサイドセールスを導入する上で最も重要なのが、顧客情報とニーズの収集です。具体的には企業名や所在地、担当者の連絡先、企業が抱える課題など営業活動に必要な情報の管理を行います。また、「過去に取引を行っていた」「社員に知り合いがいる」のように、対象の企業との接点の有無も確認しましょう。

顧客情報は、「帝国データバンク」や「東洋経済データベースサービス」など、法人リスト販売のサービスを利用することで効率的に収集できます。収集した顧客情報は、CRMというツールを用いて管理することで情報の一元管理が行えるので活用してみましょう。

参考:
「CRM」とは?今さら聞けない基礎知識を解説|ferret
  

2. リードジェネレーション(潜在的な見込み客の設定)

リードジェネレーションとは、見込み客を獲得することを指します。例えば、自社ホームページでのホワイトペーパー配布や展示会での名刺交換などを行い、自社に興味を持った人の顧客データを獲得するのが主な目的です。

将来的に、自社サービスの顧客となる可能性のある「潜在的な見込み客」として設定し、セールスのアプローチを行いましょう。

参考:
リードジェネレーションとは?用語の意味とリードジェネレーションに使われる5つの手法を紹介|ferret
  

3.リードナーチャリング(見込み客の育成)

リードジェネレーションを行った潜在的な見込み客に対して、課題をヒアリングし、具体的なノウハウの提供を行ったり、自社商材のメリットを伝えることで成約の確度を徐々に高めていきます。これを、リードナーチャリングと言います。

自社商品のメリットを伝えるものの、短期的な商談につなげるのではなく、コミュニケーションを深めることを重視しましょう。見込み客とのやり取りを通して、購買傾向を分析することで、成約につながる商談をフィールドセールスに引き継ぐことができます。

参考:
これからの営業には中長期的なフォローが必要?リードナーチャリングの基本を解説 |ferret
  

4.マーケター、フィールドセールスとの連携

上記のポイントからわかるように、インサイドセールスはマーケティング業務とセールス業務の中間に位置する業務を担います。そのため、社内のマーケターとフィールドセールスとの連携が非常に重要です。

また、マーケターが上記ポイントの2番目までを担う場合もあります。マーケターが獲得した見込み客をインサイドセールスが育成し、フィールドセールスにつなげるという連携を意識することで、互いの役割がより明確になり、案件獲得の流れがスムーズになるはずです。
  

まとめ

効率的に顧客へアプローチできるセールス手法がインサイドセールスです。見込み客の育成を行い、商談はフィールドセールスに任せるといった連携が非常に大切です。「ターゲットの設定」や「ニーズの収集」などマーケティングの要素も含むため、社内のマーケターとの連携も行います。自社サービスとクライアントをつなぐ重要な役割と言えます。

実際にインサイドセールスを社内で実施するにあたり、組織体制の見直しを行う手間こそかかりますが、セールスの効率化を目指す手段として活用できます。上述したポイントを参考に、実施してみてはいかがでしょうか。