皆様は、他の企業の決算書をチェックしていますか?
世の中の流れを知るためにも、自分の業務に関わる企業の決算資料は確認することをオススメします。
また、自社サービスだけでなく、IT業界をリードする企業の決算内容も知っておくと良いでしょう。

株主総会での決算説明用の資料はどこの企業も非常に理解しやすい内容で、今期の業績とその結果となった理由、今後の見通しがすっきりまとめられています。
変化が激しく、どういう方向で施策を進めていけばいいのか予測しにくいIT業界で、市場をリードする上場企業がどのような施策を行ってきて、今後どのような動きをしていくのかが把握できる決算資料は、Web担当者様にとっては非常に貴重な情報源になるはずです。

今回は、2月に発表されたIT系上場企業10社の決算資料をまとめました。
楽天、リブセンスなど各業界をリードする企業が集結しているのでぜひ確認してみてください。

1.GMOペパボ株式会社(2月4日発表)

GMOペパボ
http://pdf.pepabo.com/presentation/20150204p.pdf

業務内容

・ホスティング事業(レンタルサーバー:ロリポップ等 ムームードメイン:レンタルドメイン
・EC事業(ネットショップ運営サービス:カラーミーショップ)
・コミュニティ事業(ブログサービス:JUGEM PLUS)

売上と利益(2014年12月期)

売上高:45.3億円(前年同期比+8.8%)
営業利益:7.2億円(前年同期比▲0%)

レンタルサーバーの「ロリポップ」EC支援サービスであるカラーミーショップなどの事業が堅実な伸びを見せ、コミュニティ事業でも営業利益がアップしましたが、今後注力すると思われるサービス「minne」のプロモーションに投資したため、増収したものの、利益は0となりました。来期は引き続き「minne」に積極的に投資すると同時に、既存事業での有料契約数・顧客単価をアップさせるための施策を行うようです。

自社の魅力を「広く・深く」伝えるならferretの広告

ブランド認知広告を出稿した
効果を見てみる

2. GMOインターネット株式会社(2月5日発表)

GMOインターネット
http://ir.gmo.jp/pdf/presen/20150205_01.pdf

業務内容

インターネットインフラ事業
インターネット広告・メディア事業
インターネット証券事業
・モバイルエンターテイメント事業

売上と利益(2014年12月期 通期)

売上高:1,093億円(前年同期比+16.7%)
営業利益:129億円(前年同期比+17.6%)

GMOグループを総括するGMOインターネットは、2014年は増収増益と好調だったようです。
インフラ事業に関してはドメイン、ホスティング業界で圧倒的なシェアを誇っており、依然好調で売上に貢献しているようです。また、GMOクリック証券を提供するインターネット証券事業も大きく成長し、38.2%増収、108%の増益と過去最高を記録しました。
来期は、インフラ、証券といった強いところは更に強く、弱い部分はナンバーワン商材を持つことを目標に据えているようです。

3. GMOアドパートナーズ株式会社(2月5日発表)

GMOアドパートナーズ
http://www.gmo-ap.jp/uploads/2015/02/release20150206_1.pdf

業務内容

・グループ企業の統括

【グループ企業】
・GMO AD MARKETING(メディアレップ
・GMO NIKKO(インターネット広告
・GMO INNOVATORS(インターネット広告
・JWord(インターネット検索サービス)
・GMO MOBILE(スマートフォン領域に特化したメディア事業・アドテクノロジー
・GMO CONCIERGE(中国向けコンテンツ事業)
・GMO SOLUTIONPARTNER(Webプロモーション)

売上と利益(2014年12月期 通期)

売上高:237.4億円(前年同期比+25.5%)
営業利益:6.6億円(前年同期比▲0.6%)

インターネット広告事業、ソリューション事業が好調で増収となったものの、人件費の増加分を補填できず営業利益は前年比マイナスを記録しています。
2015年度はアドテクノロジー領域の強化を図り、SSP業界で国内1位を目指すようです。そのために5.6億円の戦略的投資を決定しています。

4.クックパッド株式会社(2014年12月期 通期)

※2014年より決算期を4月から12月に変更したため、2014年5月~12月の期間の決算となります。

クックパッド
https://cf.cpcdn.com/info/assets/wp-content/uploads/20150206191644/2014.12Q3jp0206.pdf

業務内容

・料理レシピサイト「COOKPAD」運営
-会員事業
-広告事業

売上と利益(単体)

売上高:59.9億円(前年同期比+43.9%)
営業利益:31.9億円(前年同期比+45%)

クックパッドは売上、利益共に40%以上伸びて大幅な増収増益となりました。
プレミアム会員(有料会員)は150万人を突破し着実に増加しています。月間のべ利用者数が5000万人のうち約3400万人がスマートフォンから利用しており、スマートフォン広告も順調なようです。

5.KLab株式会社(2月12日発表)

KLab
http://pdf.irpocket.com/C3656/nKx5/uRjd/pAQ6.pdf

業務内容

・ゲーム事業、その他

売上と利益(通期)

売上高:213.7億円(前年同期比+35.8%)
営業利益:21.6億円(前年同期比-%)

2014年第4四半期及び通期の決算報告です。
2014年第4四半期前年同期比では増収増益となっていますが、前期比(2014年第3四半期)よりは減収減益となっているようです。
通期で見ると増収増益となっており、「ラブライブ!」や「スクールアイドルフェスティバル」などのコンテンツが好調なのに加え、人員削減やオフィス縮小など大規模なコスト削減を実施した成果でもあるようです。

6.株式会社カヤック(面白法人カヤック)(2月12日発表)

カヤック
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS01527/551ea2d0/2dc5/4594/9ffa/e026505c989b/140120150216026942.pdf

業務内容

・日本的面白コンテンツ事業
(モバイル向けゲームアプリ事業、メディア運営等)

売上と利益(2014年12月期 通期)

売上高:28.9億円(前年同期比+3.3%)
営業利益:2億円(前年同期比▲9.7%)

売上が29億と過去最高を更新していますが、広告費投資のため営業利益は前年同期比マイナスとなっています。
ゲームアプリ「ぼくらの甲子園!ポケット」が売上を牽引しており、TVCM放映の影響もあり、アプリリリース後の2014年第4四半期は四半期最高の売上10億円を突破しています。
2015年度も引き続き、ソーシャルゲーム領域をメインに売上を伸ばしていく方針のようです。

7.楽天株式会社(2月12日発表)

楽天
http://www.irwebcasting.com/20150212/5/64c10b851f/mov/main/index.html

業務内容

インターネットサービス
-市場事業
-トラベル事業
-その他、国内インターネットサービス
-海外事業等

・金融サービス
-クレジットカード事業
-銀行事業
-証券事業
-電子マネー事業等

・その他
-通信事業
-プロスポーツ事業等

売上と利益(2014年12月期 通期、連結)

売上高:5,986億円(前年同期比+15.4%)
営業利益:1,064億円(前年同期比+17.9%)

2014年度の通期決算と2014年第4四半期決算が記載されています。
通期では売上、利益共に15%以上の伸びを示し、増収増益を達成しています。第4四半期に至っては営業利益が71%を超えており、楽天カード利用者数の堅実な伸びとKoboなどの赤字事業の損失縮小が功を奏したようです。

8.アライドアーキテクツ株式会社(2月13日発表)

アライドアーキテクツ
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material_for_fiscal_ym&sid=14151&code=6081

業務内容

・SNSを活用したデジタルマーケティング事業

売上と利益(2014年12月期 通期)

売上高:21.6億円(前年同期比+27%)
営業利益:2.2億円(前年同期比▲32%)

アライドアーキテクツは、2014年度の売上の9割をキャンペーンサイトである「モニプラ」が占めています。
Facebook上でのキャンペーンが売上に大きく貢献していましたが、Facebookの規約変更により2014年11月19日以降、いいね!をくりっくすることでインセンティブを与えるといったキャンペーンが実施できなくなりました。

参考

インセンティブで「いいね!」獲得は禁止!これからのFacebookマーケティングについてマーケターが考えるべき3つのポイント

この影響で成長は鈍化したものの、売上高は伸びたようです。
一方で人員増加や新サービス開発の為、利益は減少しました。

9.株式会社アサツーディ・ケイ(2月13日発表)

アサツーディ・ケイ
https://www.adk.jp/wp/wp-content/uploads/2015/02/e7224316e1dfb92b30db091eb0a2ef10.pdf

業務内容

広告代理店事業

売上と利益(2014年12月期 通期)

売上高:3529.8億円(前年同期比+3%)
営業利益:41億円(前年同期比+196.2%)

2014年はクールジャパン機構への出資やアニメや実写コンテンツの制作を手がける株式会社ディーライツの買収など、コンテンツマーケティングビジネスを行う上で必要な土台を固め、2015年にはそれらを世界展開し、「グローバル・コンテンツ・プロデュース会社」を目指して本格的なコンテンツビジネスを推進していくようです。

10.株式会社リブセンス(2月13日発表)

***
http://www.livesense.co.jp/ir/index.htm

業務内容

インターネットメディア運営事業

売上と利益(2014年12月期 通期)

売上高:237.4億円(前年同期比+25.5%)
営業利益:6.6億円(前年同期比▲60%)

リブセンスの主力サービスである「ジョブセンス」は、2013年の年末か2014年初旬頃に主要キーワード(「アルバイト」「バイト」等)の検索順位が急落しており、被リンクが原因でGoogleペナルティを受けたのではないかという憶測が飛び交っていました。

参考

リブセンスが受けた検索ペナルティとは?安全なSEO対策はある?

おそらくこのペナルティが影響し、特に2014年上旬は苦戦を強いられたようです。SEOが効かない分、リスティング広告等の費用が増大し、営業利益も大幅に減少しました。
2015年は全ての事業領域においてWebマーケティング(恐らくSEO領域の)の強化を図るとしており、今後の伸びに期待です。

まとめ

上場企業であればPRや広告に十分な予算を割けるところがほとんどなので、テレビCMや街中の広告などで目にする機会が多いと、感覚的に「流行っているのかな」「人気なんだろうな」と思ってしまいがちです。
しかし決算資料を確認することで、それらの広告がどの程度効果があったのかを知る事ができます。企業を評価するうえで一番見ておくべき部分は業績(売上と利益)です。
表層的なイメージに流されず、ベンチマークしている上場企業の決算をしっかり読み込んだうえで、今どのような施策が有効なのか、今後は何をしていけばいいのかを決めるヒントを吸収するようにしましょう。

このニュースを読んだあなたにおすすめ

Webマーケティングとは
Webマーケティングの基礎~3C分析を使ってみよう
マーケティングの基本である市場分析とポジション

Web戦略カリキュラム

Web戦略カリキュラム

Webマーケティングを実践するうえで、まずは押さえておくべきWeb戦略の基礎カリキュラムです。Web戦略の基礎は、様々なプロモーション手法やマーケティング活動の基本と言える考え方なので必ず押さえましょう。