将来、Webサービスで起業を考えている方にとって、現在展開されているWebサービスがどのように収益化を図っているのかは気になるところではないでしょうか。

今回は、6つのマンガアプリのビジネスモデルを分析し、収益を得るための各社どういった取り組みを行っているのかを解説します。

講談社のような大手出版社から、ITベンチャーまで、様々な企業がWebマンガ市場に参入しています。
基本無料で提供されているマンガアプリでどのように収益化をはかっているのか学び、Webサービスにおけるビジネスモデルを学ぶきっかけにしましょう。

Webサービスの主なビジネスモデル

Webサービスでは主に5つのビジネスモデルが取られています。

1.広告収益モデル|画面上に表示する広告で収益を得るモデル
2.ネットショップ販売収益モデル|商品の販売へとつなげることで収益を得るモデル
3.コンテンツ/サービス課金モデル|サービス内の一部コンテンツを販売するモデル
4.マッチングサービス(手数料)モデル|利用者と企業のマッチングをはかることで手数料を得るモデル
5.キャリア/ISP課金モデル|インターネット回線の利用量に対して課金するモデル

では、マンガアプリにおいて、どのようなビジネスモデルが取られているのでしょうか。
6つのアプリと、それぞれの収益化のポイントを解説します。

参考:
Webサービスはどうやって収益化する?インターネットの主なビジネスモデル5つを解説|ferret [フェレット]

6つのマンガアプリのビジネスモデルとは

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1.サイコミ

無料マンガ配信サービス「サイコミ」公式サイト___Cygames.png
https://cycomi.com/

ゲームアプリの制作を中心に展開する株式会社Cygamesが運営するマンガアプリです。
同社が運営するアプリゲーム「グランブルーファンタジー」「神撃のバハムート」のコミカライズを中心に、30作品以上の連載を抱えています。

すべてのコンテンツを無料で提供しているのが特徴で、読める話数の制限もありません。ゲームアプリのプロモーションとしての機能のほか、オリジナル作品は単行本化にもつながっています。

連載作品の中には系列会社のサービスである「AbmaTV」においてドラマ化されているものもあり、「サイコミ」だけでなく、複数のサービスを横断して展開しているのが特徴でしょう。

参考:
【インタビュー】年内50作品掲載、さらに書籍化も視野に 漫画事業を立ち上げたCygames伊藤氏が語る新たな野望 | Social Game Info

2.comico

comico(コミコ).png
http://www.comico.jp/

「comico」はNHN comico株式会社が運営しているマンガアプリです。
韓国企業「ネイバー」の子会社としてスタートしましたが、現在はグループ再編により、日本の法人として運営されています。

日本だけでなく、韓国やタイなどグローバルにサービスを展開しており、海外ではドラマ化や舞台化につながった作品もあります。

アプリ内では「ストア」として、一部の作品について有料で購入・レンタルすることで収入を得ています。また、企業とのタイアップ漫画の掲載にも精力的に取り組み、広告による収益もはかっています。
過去には、連載作品のグッズを取り扱ったネットショップ運営も行っており、複数のビジネスモデルを組み合わせたサービスと言えるでしょう。

参考:
[「an超バイト」×『comico』新企画が本日スタート!|NHN comico Corp]
( http://www.nhn-comico.com/news/index.nhn?m=read&docid=10627184)
[『comico』人気作品の商品化を推進、ECストア「comico SHOP」を1月15日にオープン|NHN comico Corp]
(http://www.nhn-comico.com/news/index.nhn?m=read&docid=7672501)

3.マンガボックス

マンガボックス__MangaBox____人気マンガ家の新作連載が無料で読める!.png
https://www.mangabox.me/

「マンガボックス」は株式会社ディー・エヌ・エーが運営するマンガアプリです。
プロのマンガ家による連載作品のほか、アマチュアでも作品を投稿できるのが特徴です。

2016年4月には累計1,000万ダウンロードを突破し、有料コンテンツを扱うストアでの取り扱い高は1年で40倍にまで増収しています。

同社の中でも新規事業として位置づけられており、IP(知的財産)の創出を目的としています。アプリ内では広告を掲載するなどの収益化もはかっていますが、将来的には「マンガボックス内」の作品から新たなビジネスを展開する可能性もあるでしょう。

参考:
[2016年度第4四半期業績のご報告|株式会社ディー・エヌ・エー]
(http://v3.eir-parts.net/EIRNavi/DocumentNavigator/ENavigatorBody.aspx?cat=ir_material&sid=72454&code=2432&ln=ja&tlang=ja&tcat=ir_material&disp=simple&groupsid=26874)
『マンガボックス』が累計1,000万ダウンロードを突破 | 株式会社ディー・エヌ・エー【DeNA】

4.pixivマンガ

pixivマンガ___無料で読める漫画や新刊情報のマンガ総合サイト.png
https://comic.pixiv.net/

イラストコミュニケーションサイト「pixiv」が展開するマンガアプリです。
オリジナルコンテンツだけでなく、『ゲッサン(月刊少年サンデー)』や『少年ジャンプ+』『マンガ百合姫』などの出版社が発行しているマンガ雑誌のコンテンツをピックアップして提供することで、豊富なコンテンツを実現しています。

連載作品の単行本化により収益を得ているだけでなく、アプリ内には広告も掲載しています。独自の広告枠を販売しているだけでなく、企業とのタイアップ企画も行っており、広告をメインとしたビジネスモデルと言えるでしょう。

参考:
広告 | ピクシブ株式会社

5.マンガワン

マンガワン.png
http://manga-one.com/

「マンガワン」は小学館が展開しているマンガアプリであり『週刊少年サンデー』を中心に『ビッグマンガスピリッツ』や『Cheese!』に掲載されている人気作品を基本無料で読むことができます。

2017年5月時点で1000万ダウンロードを達成し、1日にアクセスするユーザー数は130万人を超えています。
「マンガワン」では過去の人気作品を掲載することで、制作費用は抑えつつ、タイアップイラストの制作や独自の広告枠の販売などを行うことで収益を得ています。また、人気作品のグッズを取り扱うネットショップも展開し、グッズ販売による収益化もはかっています。

参考:
マンガワン 1000万ダウンロード突破!新媒体資料公開しました。 | AD NEWS | AD Pocket <小学館 広告局>

6.LINE マンガ

無料連載|LINE_マンガ.png
https://manga.line.me/

「LINEマンガ」はメッセージアプリ「LINE」が運営するマンガアプリです。
オリジナルの連載作品のほか、出版社から発行されている人気作品も掲載しています。

連載作品のうち一部は有料コンテンツとして配信しており、「LINEマンガ」単体で2017年第二四半期の決済高は28.6億円にも上ります。
日本国内で7,000万人もの月間アクティブユーザーを抱える「LINE」だからこそ、このように安定した収益を得ているのかもしれません。

参考:
[2017年12月期第2四半期決算説明会資料|LINE株式会社]
(https://scdn.line-apps.com/stf/linecorp/ja/ir/library/Q2_presentation_JP.pdf)

まとめ

マンガアプリでは大きく分けて、全編無料にして広告費で収入を得る方法と、一部のコンテンツを有料にすることで収入を得る方法があります。
今回紹介した6つのアプリでは、どれか1つのビジネスモデルをとるのではなく、複数のモデルを組み合わせて収益をはかっているのが特徴的でした。

また、人気作品が生まれることで、単行本やグッズなどの販売につながっている例もあり、IP(知的財産)を基軸としたビジネスとしての側面も伺えるでしょう。

マンガアプリは新しい市場だからこそ、各企業しのぎを削っています。
どういったアプリが収益を上げていくのか注視していくことで、どういったビジネスモデルが成長するのかの勉強にもなるでしょう。