Mastodonの利用状況

Mastodonが日本で話題になったのは4月中旬ですが、その後もインスタンスは増え続けています。8/20時点で1800以上のインスタンスが開設されており、日本だけで900以上のインスタンスが存在します。(※1)

また、アカウント数は77万人以上(※2)とされており、TwitterやFacebook、インスタグラムにはまだまだ追いつかない数字となってはいます。しかし登録者数上位のインスタンスは、1位、2位、4位を日本のインスタンスが占めており、日本でのMastodonへの期待感の高さが感じられます。

pawwo.png
https://pawoo.net/about
画像共有サイトpixivは一早くインスタンスを開設し、Pawooというインスタンスに登録者19万人を集めています。2017年8月現在で全世界1位の登録者数となっています。

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https://mstdn.jp/about
mstdn.jpは日本のローカルアカウントとして、多くの登録者を抱えています。22歳の大学院生が自宅で用意したサーバーで始めたインスタンスですが、Mastodonが話題になると同時に登録者が急激に増え、個人が世界最大のユーザー数を集めたことでも話題になりました。

自宅のサーバーでは負荷が集中するためさくらインターネットにサーバーを移したためリセットされてしまいましたが、現在でも14万人以上が登録し世界2位のユーザー数となっています。

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https://friends.nico/about
ドワンゴが運営しているfriends.nicoというインスタンスも5万人と世界4位の登録者数となっています。同社が運営しているniconico動画のアカウントと紐付けることができるなど、オープンソースだからこそできる試みがされています。

参考:
(※1) http://k52.org/mastodon/
(※2)https://lou.lt/@mastodonusercount

Mastodonのマーケティング活用への可能性

ソーシャルメディアマーケティングの次の一手として、Mastodonを活用しようと検討し始めた場合、どのような可能性が考えられるでしょうか?

クローズドなコミュニティを作る

Mastodonの最大の特徴であるインスタンスを活用すれば、ニッチでクローズドなコミュニティを作ることができます。これにより、ユーザーグループなどを作ることで、自社商品やブランドのファンのコミュニティを形成し、ロイヤリティの向上が望めます。

従来通りの企業アカウント

Mastodonでも企業が投稿するアカウントを持つことは可能ですので、従来のソーシャルメディアと同じようにフォロワーに向けて情報を発信することができます。自社のインスタンスに登録してくれている人であれば、すでに興味関心が高いとも考えられるため、コアなファン向けのコンテンツを出してリピーターの心掴むといった使い方を検討してみてもいいでしょう。

独自開発

Mastodonはオープンソースなソフトウェアであることから、独自のカスタマイズが可能です。「Pawoo」「friends.nico」では、それぞれpixivやniconicoという既存サービスとID連携が可能になっています。また、pixivはPawooのインスタンス用ビューアーアプリを開発し提供しています。アプリでは画像がサムネイルなどで見やすく表示されるようになっており、画像共有サイトのインスタンスだからこその機能が用意されています。

このようにブランドの特性に合わせたカスタマイズをしていくことで、よりユーザーにとって価値の高いコミュニティを形成できる可能性を秘めています。