ミニマルなのに効果的なアプリをデザインするために必要なプロセス

残念ながら、単に今リリースしているアプリの要素を削ぎ落としただけでは、ユーザーに求められている「ミニマル」とは程遠くなってしまうでしょう。
重要なのは、単に機能を絞るだけではなく、「使いやすそう」「役に立ちそう」だとユーザーに1回使ってもらうだけで感じてもらうことです。

1. ゴールの策定と綿密な計画


画像引用元:Dribbble

*「Less is more」(少ないほうがより多くの結果を産む)*という言葉がありますが、あれもこれも機能を詰め込んでしまうとかえってごちゃごちゃしてしまい、ユーザーが1回でアプリを消してしまう原因となってしまいます。

*キーコンピテンシー(成功のカギとなる重要な機能)*を絞り込み、その機能をアピールできるようにしましょう。

2. 適切なカラーパレットを選ぶ


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ミニマルなアプリケーションの場合、使う色の選定は非常に重要なプロセスの一部となります。
色が持つイメージがそのままユーザーの印象として残るケースもあり、また色がそのままアイデンティティとなる場合もあります。

一方、さまざまな色を、ルールを定めて利用するのは効果的ではありますが、やみくもに使っていくとかえって複雑になってしまい、ユーザーがアプリを消してしまう原因となってしまいます。
できるだけ色の数を絞ってデザインしたほうが、ユーザーにも分かりやすく伝わるでしょう。

3. ホワイトスペースを十分に使う


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画面領域の広さは限られていますが、そうだからと言ってコンポーネントを詰め込みすぎてしまうと、かえって情報量が多くなりすぎてしまうことがあります。

一方で、ホワイトスペースを十分に取ることによって、数少ないUI一つひとつに注目を集めることができるので、エンゲージメントも高くなることが期待できます。

4. タイポグラフィを活用する


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iOSのシステムフォントにはSan Francisco、AndroidのデフォルトにはRobotoが使われていますが、もしプラットフォームがカスタムフォントをサポートしているのであれば独自のタイポグラフィを使ってもいいでしょう。

その際、フォントサイズを調整するのが重要です。
Appleは11pt以上、Googleは12sp以上を推奨していますが、それ以下になると文字が小さすぎて読みにくくなってしまいます。

また、行間や字間の詰めすぎは可読性を低くします。
十分にスペースを取って読みやすくしましょう。

5. 戦略的にアイコンを使う


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アイコンは文字の代わりとなるだけでなく、与えられる情報量も多くなり、ナビゲーションとしての役割も果たします。

最近では線(ストローク)だけで描画されるアイコンも増えてきましたが、認識されやすく、記憶に残りやすいアイコンを選んだほうがいいでしょう。