1度の業務で10枚〜100枚単位の写真を利用するネットショップやWeb制作担当者もいるはずです。写真の枚数が多くなるほど、その管理方法に悩むことはないでしょうか。

たとえば、管理を適当に行い、利用する写真のファイル名がバラバラだと、「あの写真はどこに…」「ページに掲載した写真の順番を間違えていた…」のようなトラブルになりかねません。

写真をフォルダ分けし、1枚ごとにナンバリングすることで防ぐことができます。とはいえ、写真の枚数が多いと管理に手間が掛かるので面倒と感じることもあるでしょう。

じつは、Macユーザーであれば、写真の整理をほぼ自動化できます。

今回は、Macに標準搭載されている「写真」アプリを使った写真整理の方法と、作業を効率化するためのショートカットをご紹介します。

Mac標準アプリ「写真」とは

「写真」アプリとは、Macに標準搭載されている無料の写真編集アプリです。OS X Yosemite v10.10.3以降のMac OS Xに搭載されるようになりました。それ以前のOSでは、「iPhoto」という写真アプリが搭載されており、iPhotoの後継アプリとして「写真」があります。

「写真」アプリでは、撮影した写真や保存した写真を1つのアプリで一元管理できるのが特徴です。また、Adobe Photoshopのような写真の編集機能も搭載されているため、管理だけでなく簡単なレタッチ作業も行えます。

写真アプリの最大のメリットは、写真の整理がほぼ自動化で行えることです。もちろん任意の写真を選択してまとめることもできますが、写真の条件を設定することで、手動で写真を選ばずに分類できます。

OS X Yosemite v10.10.3以降のMacユーザーであれば誰でも無料で利用できるので、写真の整理を快適に行いたい方はぜひ活用してみましょう。次に、具体的な使い方についてご紹介します。

参考:
Photoshopいらず? Mac標準の「写真」アプリの基本機能と活用方法を解説|ferret

「写真」アプリを使った写真整理方法を解説

「写真」アプリには、任意の写真を手動で整理できる「アルバム」機能と、まとめたい写真の条件を設定した上で自動化できる「スマートアルバム」の2種類の写真整理方法があります。

写真のナンバリングやサイズ変更の方法と合わせて順番に解説していくので参考にしてみてください。

1.任意の写真を選んでまとめる方法

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まず始めに、整理したい写真を「写真」アプリに読み込みます。

上部メニューから「ファイル→読み込む→フォルダ選択→読み込む項目を確認」の順で選択すると「最後の読み込み」というフォルダに読み込んだ写真が一覧で表示されます。

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最後の読み込みから、フォルダ化したい写真を選択してアルバムを作成します。

任意の写真を選択し、上部メニューから「ファイル→新規アルバム」の順に選択してみましょう。そして、アルバム名を入力し、「OK」をクリックして完了です。

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アルバム内に格納した写真は、並び替えや削除を直感的に行えます。並び替えを行うことで、並べた順番でナンバリング(番号付け)が行えるため、ぜひ活用してみましょう。

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また、アルバムに格納したものの不要な写真は「delet」キーを押すことで簡単にアルバムから削除できます。アルバム上で削除されますが、PC内から削除はされないため、再度アルバムに追加することもできます。

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アルバムで整理していたものの、アルバム自体が増えすぎてしまった場合、「フォルダ」を活用してみてください。フォルダは、アルバムを格納する場所です。

フォルダは上部メニュー「ファイル→新規フォルダ」で作成できます。あらかじめ作成するアルバムのジャンルが決まっているのであれば、最初に作成しておくと整理が楽になるでしょう。

2.特定の条件を指定して写真を自動でアルバム化する方法

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次に、アルバムに格納する写真を自動選定できる「スマートアルバム」の使い方についてご紹介します。

先ほど紹介した方法と同様に「写真」アプリに整理したい写真を読み込みます。そして、上部メニューから「ファイル→新規スマートアルバム」をクリックしてみましょう。

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すると、スマートアルバムの設定画面が表示されます。スマートアルバムでは、特定の条件をもとに自動選定する基準を決めることができます。

例えば、「写真が」「お気に入り」「である」という条件を設定すると、「お気に入り(ハート型のタグ)」をつけた写真が自動的にアルバムに格納されます。スマートアルバム作成後に「お気に入り」をつけた場合も同様です。

その他の条件に「日付が」「ファイル名が」「(撮影時の)絞りが」「(撮影時の)レンズが」のように様々な条件で指定することができます。

3.写真のサイズ変更とナンバリング設定をして書き出す

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「アルバム」もしくは「スマートアルバム」で写真を整理したら、最後に行うのが書き出しです。写真ファイルとして書き出したいアルバムを選択し、すべての写真を選択します。

そして、上部メニューから「ファイル→書き出し→○枚の写真を書き出す」を選択しましょう。

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書き出し画面設定で写真サイズとファイル名を指定します。

「サイズ」のメニューから「カスタム」を選択すると1px単位で写真サイズを指定できます。幅・高さ・大きさから任意の項目を選択しましょう。

「ファイル名」のメニューから「連続」を指定することで、先ほど並び替えた写真の順番に連番で保存されます。

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連番で保存した写真ファイルは上記のように、ナンバリングされます。

1商品あたり、1ページあたりなど業務の分野ごとに写真を整理するなど、業務内容に応じてナンバリングしてみてはいかがでしょうか。

写真アプリの作業を効率化できるショートカット一覧

上記でご紹介した操作は写真アプリのメニュー上からマウス操作で全て対応できますが、さらに作業を効率化するためにショートカットを覚えておくと便利です。写真整理に必要なショートカットをまとめています。

【新しいアルバムを作成する】
Command + N

【スマートアルバムを作成する】
Option + Command + N

【フォルダを作成する】
Shift + Command + N

【写真を選択する】
Space

【写真を編集ビューで開く】
Return

【写真を書き出す】
Shift + Command + E

まとめ

MacBookやiMacなどに購入時から標準搭載されている「写真」には、写真の整理が簡単に行える機能があります。

手動で任意の写真をまとめ、並べ替えることもできますが、「スマートアルバム」を活用することで、写真の分類を自動化することもできます。特に大量の写真を一括で整理したい場合に役立つでしょう。

写真整理に関するツールは様々なベンダーから提供されているため、珍しい機能ではありませんが、標準搭載アプリかつ全機能を無料で利用できるため、Macユーザーであればぜひ活用してみてはいかがでしょうか。