情報が溢れる時代。どのようにしてユーザーに情報を届けるのか?

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デジタルとリアルを活用した多面的なアプローチを実施

九法氏:
続いて、大量の情報が飛び交う中で、如何にしてユーザーに刺さる情報を届けるのかという点についてうかがいたいです。デジタルコミュニケーションが当たり前な時代、メールを開封してもらえないこともあるでしょう。

そこで、武内さんにうかがいたいのですが、ふるさとチョイスをユーザーにリーチするための工夫などありますでしょうか?

武内氏:
まだまだ改善の段階ではありますが、メールマーケティングやMAツールを活用しながらOne to Oneのコミュニケーションを促進させることが大切だと考えています。

また、ホームページだとそもそも申し込み方がわからないという方に向けて、「ふるさとチョイスCafé」というリアル店舗も運営しています。ふるさと納税についての質問を受けたり、直接申し込んだりできる取り組みです。カタログと電話で申し込める取り組みも行っており、ユーザーに合わせたリアルのコミュニケーションを大切にしています。

ユーザーにとって役に立つ情報をオウンドメディアで発信

九法氏:
デジタルだけでなくリアルも大切にされているんですね。次に花里さんにうかがいたいのですが、VAIOではオウンドメディアを運営されていますよね?オウンドメディア運営は難しいと思いますが、どんな施策をされていますか?

花里氏:
働き方革命をテーマにした「Work x IT」というオウンドメディアを運営しています。IT系のお客様が最も関心を寄せてくれるテーマが働き方革命なんです。

VAIOとしては、ソニーから独立して自分たちで会社を立ち上げましたから、我々も働き革命をしてきたわけです。そこで実践したことを発信することでお客様の役に立てればなと思ったのがきっかけです。

関心の高い情報を提供し、そこでVAIOに興味を持ってもらう。そういった方々に商品情報をお届けしたり、今後リードとしてスコアリングしたデータをセールスにつなげていくことをするかもしれません。今はまだ準備段階です。

既存のアプローチ以外のデジタル時代の方法を模索

九法氏:
板橋さんにもうかがいたいのですが、「フジカラーの年賀状」のTVCMを2016年に止められたそうですね。止めたことで何か変化はありましたか?

板橋氏:
TVCMは「年賀状の季節をお伝えする」こと、「この機会に写真年賀状を作ってみませんか?」ということ、2つのメッセージが目的でした。前者はほかに企業様にお任せするとして、後者のメッセージには別のアプローチ方法があると考えて、TVCMは止めました。デジタルの時代、テレビ以外の方法もたくさんあるため、全体のビジネスとして影響はでませんでした。

まとめ

このイベントに登壇した3社に共通するのは、ユーザーとの関わりを非常に大切にしていることでした。如何にユーザーとのエンゲージメントを生み出すかに注力しています。

その方法は、ターゲットイメージを明確にアプローチしたり、リアル店舗やファンミーティングで直接接点を持つなど様々です。デジタルツールの台頭により簡単に大量のユーザーにアプローチできるようになりましたが、それらを活用しつつも、自社の商材のファンになってもらうための施策が重要と言えるでしょう。