商品撮影やモデル撮影など企業で利用する写真の多くは、RAWデータで撮影することが一般的です。RAWデータはJPEGのような一般的な画像データよりも色の情報量が多く、非常に柔軟な加工ができます。

一方で、RAWデータは「写真」ではなく、カメラに収めた光のデータであるため、写真編集アプリケーションでは編集できない場合もあるのはご存じでしょうか。そこで、RAWデータの現像に対応したアプリケーションを利用するのが一般的です。

RAWデータの現像に対応した定番アプリケーションの1つとして、アドビシステムズの「Adobe Photoshop Lightroom CC(以下、Lightroom CC)」があります。RAWデータの現像や管理が簡単に行えることから、多くのカメラマンやレタッチャーに利用されています。

定番のアプリケーションですが、2017年10月にアップデートを行い、大幅にUIがリニューアルされました。いままでLightroom CCを利用していた方であれば、使用感の変化が気になる方もいるはずです。

今回、新しいLightroom CCの使い方について解説します。また、かつてのLightroom CCとの違いについても触れていますので、自社で活用している方であればぜひ参考にしてみてください。

参考:
RAWとJPEGはどう使いわける?Web担当者なら押さえたい特徴を解説|ferret [フェレット]

Lightroom CCとは

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http://www.adobe.com/jp/products/photoshop-lightroom.html

Lightroom CCとは、「Adobe Photoshop CC」や「Adobe Illustrator CC」を提供しているアドビシステムズの写真編集アプリケーションです。

RAWデータの読み込みや、露出・ホワイトバランス・レンズのゆがみ補正など、カメラマンやレタッチャー向けの機能が充実しています。

また、ラベリングやフォルダ分けの機能が充実しているため、大量の写真を扱うネットショップ担当者などにも活用しやすいのが特徴です。

いままでのLightroom CCとの違い

いままでのLightroom CCとの違いは主に下記の3つです。

・クラウドストレージ利用によりデバイスやOS問わず編集や同期が可能
・Adobe Sensei(人工知能)による写真検索
・現像メニューの簡易化

既存のスマートフォン版「Lightroom」のUIに非常に近い設計になっており、直感的に現像作業が行えるようになっています。詳細は後述しますが、PCとスマートフォンなどデバイスOS間でシームレスに同期できるため、ロケ先で作業をするカメラマンにとっても使い勝手が良いと言えるでしょう。

また、アドビシステムズの人工知能、「Adobe Sensei」を活用した写真検索機能が新たに搭載されました。手動でタグ付けやラベリングを行わずに目的の写真を検索することができるため、作業の効率化が図れます。

基本料金

Lightroom CCを利用するには、Adobe IDと有料プランの購入が必要です。

有料プランは下記の通りです。新しいLightroom CCを利用するという方であれば、Lightroom CCプランが適しています。

【Lightroom CCプラン】
料金:980円(税別)/月
利用可能ソフト:Lightroom CC
ストレージ容量:1TB

【フォトプラン】
料金:980円(税別)/月
利用可能ソフト:
・Lightroom CC
・Lightroom Classic CC
・Photoshop CC
ストレージ容量:20GB

【フォトプラン(1TBストレージVer.)】
料金:1980円(税別)/月
利用可能ソフト:
・Lightroom CC
・Lightroom Classic CC
・Photoshop CC
ストレージ容量:1TB