年末も差し迫り、これからお歳暮の準備をしようという方もいるかもしれません。お歳暮を贈る時期は11月下旬~12月20日が基本であり、急いで手配を行っている方も多いでしょう。

2016年に株式会社シニアコムが行った調査によると、全体のうち65%の人がお歳暮を贈る予定があるとしており、社会でも広く慣習として残っていることがわかります。ですが、お歳暮に馴染みのない方からすると、上司から「取引先に贈っておいて」と指示されても、「何を」「どのように選んで」「どうやって送ればよいのか」と困惑してしまう方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな方に向けて贈る時期から品物、贈るのをやめたい時の対応法まで、お歳暮の基本的なマナーを紹介します。

お歳暮の品揃えが豊富なネットショップも紹介するので、これからお歳暮を準備しようという方は参考にしてみてください。

参考:
お歳暮を贈るシニアは7割近く 一方、いつまで続ければいいのか、困っているシニアも|SankeiBiz(サンケイビズ)(2020年8月7日時点でページが存在しないためリンクを削除しました)

お歳暮の基礎知識

お歳暮とは

そもそも「歳暮」という言葉は、年の暮れを指しており、「お歳暮」は年の暮れ、つまり年末に贈る贈り物を指します。
  

お歳暮の歴史

中国の道教では、宗教上重要とされる神様のそれぞれの誕生日を「上元」「中元」「下元」として、神様にお供え物を捧げるお祝い事の行事が行われていました。

「お歳暮」の起源には諸説ありますが、この行事と、日本国内にもともとあった正月に先祖の霊を迎えるためのお供え物の文化が結び付き、「お中元」「お歳暮」という文化が生まれたとされています。

もともとはお供え物だったため、お神酒や塩鮭・鰤・餅などの日持ちする食べ物が選ばれていたようです。そのような品物は、分家や嫁いだ人から本家に対して直接手渡して贈られていました。

このような慣習は室町時代に上流階級で広まり、江戸時代に入ってからは一般庶民にも広まるようになりました。中でも商人が年末に1年の間にたまっていた支払いを行う際の挨拶周りで、日頃の感謝の気持ちを込めて贈り物を渡しに行く事を「歳暮(せいぼ)回り」と呼びます。そこからやがて、贈り物自体が「お歳暮」と呼ばれるようになりました。

また、明治30年頃になると親族だけではなく、仕事で関係性のある得意先やお世話になっている人にも贈るようになり、現在の形へと変化してきました。

参考:
お歳暮の歴史|起源は中国にあり!お歳暮の歴史を紐解きます|楽天市場
お歳暮はいつからはじまった?歴史と由来、マナーを調査!|カタログギフトのマイプレシャス
お歳暮、トレンドは“自分買い”“小分け”|日テレNEWS24
  

2016年、2017年に見られるお歳暮トレンド

2016年に大手百貨店が行った調査によると、お歳暮として選ばれる品物で洋菓子の売上が伸びており、中でも商品が個包装された小分けの商品が主流になっています。また、1人鍋用のセットが発売されるなど、家族の数や好みに合わせて楽しめる品物が注目されています。

これに対し、2017年は家事代行サービスの利用チケットのような品物以外の贈り物や、色鮮やかなゼリーとムースの詰め合わせ、切ると断面の絵柄が変わる羊羹などのSNSでシェアしたくなるような品物が販売されているのが特徴です。

参考:
お歳暮、トレンドは“自分買い”“小分け”|日テレNEWS24
お歳暮商戦幕開け、インスタ映え意識 百貨店、流行を重視|日本経済新聞
  

金額感

品物の価格としては、親戚や知人には3,000〜4,000円、仲人や上司には5,000円前後、特別にお世話になった方は5,000〜10,000円の品物を用意するのが相場です。実際に、株式会社シニアコムが2016年に行った調査では、38.8%の人が3,000〜4,000円の品物を贈るとしており、もっとも多くなっています。

参考:
お歳暮を贈るシニアは7割近く 一方、いつまで続ければいいのか、困っているシニアも|SankeiBiz(サンケイビズ)(2020年8月7日時点でページが存在しないためリンクを削除しました)