どういうビジネスシーンで必要となるのか

コーズ・マーケティングは、CSR活動と企業利益の増加、企業イメージの向上を同時に行いたい時に必要となります。

CSR活動は利益を求めない活動であるため、財政的に余裕がないとなかなか取り組みづらいものでもあります。しかし、商品の利益と結び付けて行うことで、顧客と協同で社会貢献活動を行うことができます。もしくは、元々CSR活動を行っていたものの、さらに拡大させたい場合などにも有効でしょう。
  

コーズ・マーケティングの事例

1L for 10L キャンペーン

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キリン株式会社は、ミネラルウォーターの「ボルヴィック」で「1L for 10L」キャンペーンを実施しました。2007~2016年までの10年間、ユニセフとの協同プログラムです。

ボルヴィックを1リットル購入すると、ユニセフをとおしてアフリカのマリ共和国に10リットルの水が提供されるというキャンペーンです。キリン株式会社は特設ページを設置し、毎年支援活動報告を行いました。

寄付だけではなく、その活動のレポートや結果を共有することで、顧客の信頼も得ることができた例だといえるでしょう。

参考:
1L for 10L|キリン株式会社
  

携帯利用料金の3%を寄付

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ソフトバンクグループは、ソフトバンクの携帯の利用料金の3%を非営利団体に寄付できるプログラムを行っています。

10の非営利団体を寄付先と定めており、顧客はどの団体に寄付するか、活動内容をチェックして選べます。その後、対象機種を新規か機種変更で契約することで、一定額の6,000円と、毎月の利用料金の3%を2年間寄付します。

利用顧客への負担はなく、普段通りに携帯を利用しながら社会貢献に参加できるプログラムとなっています。

参考:
チャリティモバイル|ソフトバンクグループ株式会社
  

日本の美しい景観に1円の寄付

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アサヒビールは、2009年から「美しい日本に乾杯!〜うまい!を明日へ!プロジェクト〜」を実施しています。スーパードライの対象商品1本につき1円が、日本の自然、環境、文化財の保護活動に活用されています。

毎年特設ページで寄付総額を報告しており、2014年には1億7,489万2,200円の寄付を行っています。また「美しい日本に乾杯!」というキャッチコピーのもと、美しい日本を撮影したフォトコンテストも行っています。

コーズ・マーケティングに紐付け、フォトコンテストなど顧客参加型のコンテンツで、顧客のエンゲージメントを高めている事例です。

参考:
美しい日本に乾杯!〜うまい!を明日へ!プロジェクト〜|アサヒビール株式会社
(2020年9月2日時点でページが存在しないためリンクを削除しました)