インタビュー結果をサービスの開発や改善につなげるには

せっかくインタビューをしても、そこで得た情報を分析し、商品やサービスに活かさなければ意味がありません。ですが、どのように分析を進めるべきか悩むこともあると思います。

そのために必要なプロセスについてご紹介します。これはあくまでも一例ですので、自身に合った形でアレンジしながら進めてみてください。

調査結果を整理する~KJ法の利用~

まずは調査結果を整理しましょう。そのための方法は様々考えられますが、よく用いられる手法の1つに「KJ法」があります。

古くから学問領域やビジネスの世界など、幅広い分野で活用されているデータ整理の手法です。ブレインストーミングなどのアイデア発想法と組み合わせて用いられることもあります。

KJ法は以下のようなプロセスを踏み、データを整理します。

  1. カードの作成
  2. グループ化
  3. 並び替え・図解化
  4. 文章化

それぞれの流れを見ていきましょう。

1.カードの作成

最初に、インタビューの際のメモや、音声の書き起こしなどを用意し、集めた情報をカード化していきます。

インタビューで得た1つ1つの情報を、ポストイットなどに記入します。気をつけることとしては、簡潔な表現を用いつつ、抽象的になりすぎないよう意識することです。

カード化したアイデアは、ホワイトボードや壁などに貼っていきましょう。

2.グループ化

情報のカード化が終了したら、それらをグループに分けていきます。関係性が深そうなカード同士をまとめていきましょう。

最初は大きな文脈というよりは小さなグループを複数作るイメージで固めていきます。グループを作ったら、今度はそれぞれのまとまりを表現する名前を付けていきます。
その後また、小さなグループ同士を再びグループ化...といった具合で繰り返していき、情報を整理します。

3.並び替え・図解化

グループ化が終了したら、今度はそれぞれのグループの間の関係性を考えましょう。
グループの配置を並び替えたり、矢印などの記号を用いることによって、相関図を作成します。

4.文章化

最後に、図解した相関関係を文章化していきます。
重要性が高いと思われる要素から文章化を進めていき、全体がどのような関係性でつながっているのかを文章にします。

ここまでの流れは容易ではなく、それぞれのプロセスを行き来することもあるでしょう。
しかし、インタビューで集めた情報は、こうした情報整理によって価値を発揮しますので、粘り強く情報を整理することが必要です。

参考:
KJ法とは?メリットやデメリット、実施方法をご紹介 | BizHint HR(人事の悩みにヒントを届けるニュースサイト)

ペルソナの設定とカスタマージャーニーの作成

さて、上記のKJ法のような手段でインタビュー結果を整理しました。そうした過程で、ユーザーの抱える本質的な課題や、潜在的なニーズが浮かび上がってきます。

それをもとに、改めて商品やサービスのターゲット(ペルソナ)を設定します。
これによって、ユーザーの抱えている課題や、そのために必要な商品やサービス像をイメージし、改善に向けたアクションが起こせます。

また、近年はスマートフォンの普及などによりユーザーとの関わり方が多様化していますので、先程のペルソナがどのような行動の流れで自社のサービスと接点を持つのかを表すカスタマージャーニーマップの作成を行うことも多いです。作成したことが無ければ、この機会に検討してみるのも良いかもしれません。

ペルソナの設定やカスタマージャーニーの作成方法に関しては、以下の記事などを参考にしてみてください。

参考:
ホームページ運営に欠かせない!ペルソナの設定方法とは?|ferret [フェレット]
カスタマージャーニーマップとは〜作成するために最低限知っておきたい基礎知識と活用事例|ferret [フェレット]