電話やメール、資料閲覧や写真撮影など、iPhoneはパソコンと同じくらい仕事に欠かすことのできないビジネスツールとなりつつあります。

iOS11で「ファイル」アプリが追加され、他社のアプリやクラウドサービスのファイルも一括管理できるようになり、さらにビジネスで使えるシーンも多くなりました。

しかし、iPhoneを使って画像や動画、PDF、ExcelやWordのファイルなど、日々大量のデータをやりとりしていると、本体の容量不足に悩まされることもあるのではないでしょうか。

パソコンでしたら外部メモリを利用してデータの移行をすれば良いのですが、iPhoneの場合は外部メモリを接続できません。パソコンにバックアップをとって本体のデータを削除するという方法もありますが、時間がかかります。

そこで見直したいのが本体設定やアプリの設定です。

今回は、本体設定の変更やアプリ操作でiPhoneの容量不足を解消する方法を紹介します。

iPhoneの空き容量を確認するには

iPhoneの本体容量は機種ごとに異なります。まずは自分が使っているiPhoneの本体容量にどのくらい空きがあるのか確認してみましょう。

設定アプリを開き「一般」→「iPhoneストレージ」の順にタップします。

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「iPhoneストレージ」を確認すると、自分が何にどのくらい容量を使っているのかを確認できます。多くの容量を使っているデータを削除すれば本体容量に空きができます。

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しかし、1つ1つアプリや写真を確認してデータを削除していくのは大変です。そこで、不要なデータを一括削除できる便利な方法を紹介します。

1.本体設定を見直して容量を節約する

iPhoneには、設定しておくと自動的に容量が節約できる機能があります。
いくつかの設定を見直してみましょう。

「非使用のAppを取り除く」をオンにする

空き容量が少ない時に自動で使用頻度の低いAppを取り除く設定をオンにしておきましょう。

「非使用のAppを取り除く」は、アプリのプログラムデータのみを削除し、容量不足を解消する機能です。アプリ内で作成したデータは削除されないので、必要なときにアプリを再ダウンロードすれば以前と同じように利用できます。

「非使用のAppを取り除く」をオンにするには、設定アプリを開き「一般」をタップします。

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「iPhoneストレージ」をタップし、非使用のAppを取り除くの「使用」をタップしましょう。

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「最近削除した項目」のデータを消去する

iPhoneの「写真」アプリで不要な写真を削除しても本体からすぐには削除されません。「最近削除した項目」にデータが残っています。

データは一定の日数が経過すれば自動的に消去されますが、手動で削除すればすぐに本体容量に空きを作れます。

「最近削除した項目」のデータを削除するには写真アプリを開き、「最近削除した項目」をタップします。

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「選択」をタップして、「すべて削除」を選びましょう。
消去後にデータの復元はできませんので、必要なデータが残っていないか確認をしてから行なってください。

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2.Googleフォトを利用して写真を保存する

Googleフォト」は無料で利用できる写真・動画のクラウドサービスです。Googleアカウントを持っていれば容量無制限(一部制限あり)で写真・動画を保存できます。

Googleフォトに写真を保存して、iPhone本体の写真を削除し本体容量を節約しましょう。

AppStoreよりGoogleフォトをダウンロードしてGoogleアカウントでログインをします。

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注:Googleフォトの利用にはGoogleアカウントの取得が必要です。

「バックアップと同期」をオンにして、画像の保存方式を「高画質」「元サイズ」から選択し、「完了」をタップしましょう。

「高画質」を選択すると画質はやや落ちますが、Googleフォトに無制限で写真・動画を保存できます。写真をプリントアウトしたり、拡大して使用したりしなければ充分な品質ですので、こちらがオススメです。

また、写真や動画のバックアップには多くのデータ通信が発生します。Wi-Fi環境がある場合は「Wi-Fiを利用できないときはモバイルデーター通信を使用」をオフにしておくことを推奨します。

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Googleフォトのアプリケーションを開いておくと、自動で写真がバックアップされます。
バックアップ未完了の写真には矢印マークが表示されます。このマークが表示されなくなったら、バックアップ完了です。

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すべてのデータがバックアップされたら左上の三本線をタップし、「空き容量を増やす」を選択します。

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「削除」を選択すると、Googleフォトにバックアップ済みのデータをiPhone本体から一括削除できます。

削除したデータはGoogleフォトのアプリから閲覧可能です。再度本体にダウンロードもできます。

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3.LINEアプリのキャッシュ削除する

LINEには、キャッシュと呼ばれる一時保存データを削除できる機能が存在します。
トーク履歴や写真・動画は削除せずに、一次保存された再ダウンロードが可能なキャッシュデータのみ削除できますので、活用してみてください。

LINEのキャッシュを削除するには、LINEアプリの設定画面を開き、トークをタップします。

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最下部の「データの削除」をタップし、「キャッシュデータ」のみにチェックを入れて「選択したデータを削除」をタップしましょう。

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4.Twitterアプリのキャッシュを削除する

Twitterアプリにもキャッシュを削除する機能があります。
Twitterのキャッシュには1度タイムラインに流れてきた動画・写真のデータや閲覧したブラウザのデータを次回以降高速表示するため一時保存する役割があります。

キャッシュを削除しても基本操作にほとんど影響はありません。本体容量節約のために削除してしまいましょう。

Twitterのキャッシュを削除するには、Twitterアプリでアイコンをタップし、「設定とプライバシー」を選択します。

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「データ利用の設定」をタップします。

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Twitterのキャッシュデータは、

・メディアストレージ(画像、GIF、Vine)
・ウェブサイトストレージ(Cookie、ログイン情報、Webサイトページ)

の2種類に分かれています。それぞれのキャッシュを削除しましょう。

まずは「メディアストレージ」を選択して、「メディアストレージを削除」をタップしてください。

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次に「ウェブサイトストレージ」を選択します。

「ウェブストレージを削除」を実行すると、Twitterアプリ内で表示したWebページの情報のみを削除できます。

「すべてのウェブサイトストレージを削除」を選択すると、ログイン情報やCookieも削除も同時に削除できます。すべて削除して良い場合は「すべてのウェブサイトストレージを削除」を実行しましょう。

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まとめ

iPhoneの本体容量が不足してしまうと、「必要な時に写真や動画の撮影ができない」「資料のダウンロードができない」「今すぐ使いたいアプリが動かない」などの不具合が生じます。常にベストな状態で仕事に臨めるように、iPhoneの容量不足には気をつけなければなりません。

今回紹介した方法は、すべてパソコン不要でできる簡単なものなので、今すぐ実行してみましょう。