「人は自分が見たいものに意識を向けている」カラーバス効果を知ってビジネス活用しよう
普段何気なくみている広告や記事などで「30歳を迎えたあなたへ」「子育て中のママ必見」など、ある限定層に向けて発信されているコピーやタイトルなどを見かけたことはありませんか?
そして自分がそのコピーやタイトルに該当する場合、思わず広告をクリックして記事を読んでた......といった経験はないでしょうか。
これらは「カラーバス効果」という心理学効果による現象が起こしている行動です。
今回は、自分が見たいもの・普段から意識していること・自分ごととして捉えられることなどに自然に目がいく「カラーバス効果」についてご紹介します。ビジネスマンの方にオススメの活用事例5つもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
カラーバス効果とは
カラーバス効果とは、ある特定のものを意識し始めると関連情報が自然と目に留まりやすくなる心理効果を指します。
人混みや雑踏の中でも、自分に関係があったり興味があったりするキーワードを自然に聞きとることができる心理効果「カクテルパーティ効果」と類似しています。
例えば、今日のラッキーカラーが「赤」だったとします。すると、普段以上に赤色のものが目に入ってきた経験はないでしょうか。
これは事前にラッキーカラーという形で「赤に意識を向ける」という情報が脳内にインプットされ、いつも以上に赤色に注意が向いている、ということです。
では「赤に意識を向ける」ことを前提に、以下の画像を見てください。
「赤に意識を向ける」と仮定したため、画像の赤い部分がいつも以上に目に入ったのではないでしょうか。
このように、ごくわずかな部分であったとしても意識を向けることで人はたやすく情報を発見します。
カラーバス効果は、色に限定した効果ではありません。
意識した特定の情報に関連する、視覚・聴覚などから得られる情報を無意識のうちに取捨選択して積極的に認識する、という効果です。つまり「人は自分が見たいものに意識を向けている傾向がある」と言えます。
例えば自社がターゲットとしているユーザーが求めている「情報」に置き換えて考えてみると、マーケティングにおいても有効に作用させられます。
この場合は相手に「自分に向けて呼びかけている」と認識させなければならないため、ユーザーのことをよく知り「ユーザーが日常的に使うの言葉」を意識できるとよりよい効果を期待できます。
カラーバス効果の活用事例5つ
カラーバス効果は人間の認知傾向を示す心理学効果のため、普段から多くの場面で活用することができます。
カラーバス効果の活用事例5つをご紹介しますので、参考にしてみてください。
1.新しいアイディアが必要な場合
カラーバス効果は、アイディア発想法として活用することができます。
例えば「企業向けの新しいチャットサービスを考案したい」と仮定します。
カラーバス効果を最大限引き出すためには「常時そのことを忘れない」ことが重要ですので、例えば出退勤時やプライベートの時間も、頭の片隅において過ごします。
すると「企業向けの新しいチャットサービス」に関連したアイディアの基となる情報が、何も考えていないときに比べて認知しやすくなります。
「何気ない情報が意識を少し変えるだけで新しいアイデアに変わる」ことは、カラーバス効果のメリットのひとつです。
2.情報の「良い部分」と「悪い部分」を比較する場合
ビジネスシーンでは、何かしらの情報に基いて判断を下す場面が多々あります。
例えば、自分の担当しているプロジェクトの規模拡大をするべきか、このまま継続するべきなのかを判断するケースを仮定します。
プロジェクトの規模を決めるためには、多くの情報を元に判断しなければなりません。
カラーバス効果から「人は自分が望む情報に意識を向けがち」ですが、結果の出ている情報にばかり意識が向いているとリスクを抱えているという情報を見過ごしてしまう可能性があります。
「情報のよい部分ばかりに目が向いて、思わしくない情報を見過ごしていないか」と自問することで、最善の判断ができるようになります。今一度、自信の意識が特定の何かに向いていないか確認してみましょう。
3.ユーザーを惹き付ける施策を検討したい場合
「人は自分の望む情報に意識を向ける」というカラーバス効果から、ユーザーを惹き付けるためのマーケティング施策を検討する際にも応用できます。
例えば、ホームページのPV数を上げたい、キャンペーンで購入数を向上させたいなどの目標に対して具体的な方策を考えると仮定します。
「ユーザーの望む情報はなにか」「ユーザーのニーズはどこにあるのか」などの視点を持って施策を検討してユーザーの望む情報を提供できれば、企業側から過剰にアプローチをかけずともターゲットユーザーの意識にはたらきかけて認知させることができます。
企業としてユーザーの望むものを提供することは必須ですが、そこで担当者がカラーバス効果を意識しつつ施策検討を行うことでマーケティング戦略が成功する可能性は大きく高まります。
4.効果的な広告を発信したい場合
「ターゲットユーザーに意識させる」ことを応用し、広告をより効果的に発信することもできます。
例えば、赤色を基調とした新商品を発売すると仮定します。
キャッチコピーとして「ステキな記念日に、赤い○○を」というフレーズを定め、さらに赤を基調としたキャンペーンページを新設します。
その上で商品のメインターゲットは「記念日に贈り物をしたい方」なので、ターゲットユーザーに認知してもらえるよう広告配信を行います。
その後ターゲットとなるユーザーが記念日に贈り物を探すときになって、このコピーを想起し赤いものに意識が向くようになります。結果自社の商品を購入につながる、という流れが生まれます。
5.人間関係を改善したい場合
カラーバス効果を意識することで、人間関係の改善を狙うこともできます。
例えば、自分が苦手に感じている人がいると仮定します。
苦手に思ってしまうとカラーバス効果により「あの人は悪い人だ」という思い込みから、その人の悪い部分の情報に目を向けてしまいやすくなります。
もし相手がよい行動を取っていたとしても「この人が人助けになるようなことをするはずがない」と悪いように解釈してしまうことはないでしょうか。
ここで自分がカラーバス効果にとらわれていることを意識すると、相手に対する偏見をなくして、良い面にも目が向けられるようになります。
特にビジネスでは、内心苦手に感じている相手とも上手に付き合っていかなければならないことは多々あります。
そこで「苦手だ」ばかり感じていると自分にとって大きなストレスになるだけではなく、相手もそのことを感じ取ってしまい、関係性を保つことが困難になって企業にとっても大きな損失になってしまいかねません。
苦手な人がいる、ということは誰にでもあることです。その上で必要な関係性なのであれば「自分はその人のよい面を見ないようにしていたのではないか」「よい面を探そう」と自問し意識してみることをオススメします。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- タイトル
- ホームページのソースに設定するタイトル(title)とは、ユーザーと検索エンジンにホームページの内容を伝えるためのものです。これを検索エンジンが認識し検索結果ページで表示されたり、ユーザーがお気に入りに保存したときに名称として使われたりするため、非常に重要なものだと考えられています。「タイトルタグ」ともいわれます。
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- 広告
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- マーケティング
- マーケティングとは、ビジネスの仕組みや手法を駆使し商品展開や販売戦略などを展開することによって、売上が成立する市場を作ることです。駆使する媒体や技術、仕組みや規則性などと組み合わせて「XXマーケティング」などと使います。たとえば、電話を使った「テレマーケティング」やインターネットを使った「ネットマーケティング」などがあります。また、専門的でマニアックな市場でビジネス展開をしていくことを「ニッチマーケティング」と呼びます。
- マーケティング
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- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- PV
- ページビューとは、ホームページにおいて閲覧者が実際に見たページのページ数を言います。
- キャンペーン
- キャンペーンとは、インターネット上のサイトにおいて、ファン数を増やし、購買行動を促すためにおこなう懸賞キャンペーンなどのマーケティング活動のことです。キャンペーンにはファン数を増やすだけでなく、ファン獲得以上のリアル店舗の来店者数を増やす、資料請求者を増やす、実際の購買を増やすなどの目的があります。
- ターゲットユーザー
- ターゲットユーザーとは、自社の商品やサービスを利用するユーザー、または、運営するホームページの閲覧を増やしたいユーザーを、性別、年代、職業など、様々な観点から具体的に定めることを指します。
- マーケティング
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- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
- キャッチコピー
- キャッチコピーとは、商品などの宣伝の際に使用される文章のことです。 宣伝をする対象のイメージや特徴を簡潔にまとめつつ、見た人の印象に残る必要があります。一言で完結するものから数行になる文章など、実際の長さはバラつきがあります。 キャッチコピーの制作を職業とする人のことを、「コピーライター」と言います。
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