ネットショップの売上アップ方法を模索する時、コンバージョン(CV)に至るプロセスばかりに目を向けていないでしょうか。広告ランディングページ、入力フォームなどのコンバージョン経路を改善していくのは大切ですが、コンバージョンした後に表示される「サンクスページ」にも目を向けてみましょう。

サンクスページは自社商材に関心を持ち、商品やサービスの購入、申し込みに至ったユーザーのみがアクセスするページです。そのため、メルマガの登録や、おすすめ商品の紹介をすれば、興味を持ってくれる可能性が高いと言えるでしょう。サンクスページを工夫すれば、さらなる売上アップやリピーターの獲得に繋がります。

今回は、「ありがとう」では終わらせないサンクスページの作り方について紹介します。

サンクスページとは

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サンクスページとは、商品の購入や予約申し込みなどが完了した直後に表示されるページのことです。サンキューページとも呼ばれています。

サンクスページは、「お買い上げありがとうございます」「ご登録ありがとうございます」などを記載し、企業側からユーザーへ感謝を伝えるページです。また、ユーザーに商品購入やサービス申し込みなどが完了したことをお知らせする役割もあります。

なかには、「このページを工夫するよりも、ここにたどり着くまでのプロセスに力をいれた方がよいのでは」と思うWeb担当者もいるでしょう。

もちろん、広告ランディングページ、入力フォームの設計も大切です。しかし、サンクスページにたどり着くユーザーは、自社商材への関心が強く、リピーターになる可能性があるユーザーであることを忘れてはいけません。

サンクスページを工夫すれば、

  • 追加購入で売上アップ
  • SNSのフォローやメルマガ登録
  • リピート率の増加

など、様々な効果を期待できます。

参考:
見落としていませんか?サンクスページの見直しでコンバージョンをアップする方法

コンバージョンタグの設置ページとしての役割も

サンクスページはコンバージョンしたユーザーしかアクセスしないページです。
つまり、サンクスページコンバージョンタグを設置すれば、アクセス解析でコンバージョンの測定ができるようになります。

広告や特定の流入元経由のコンバージョン率を計測したい場合、コンバージョンタグサンクスページに設置するようにしましょう。

参考:
リスティング広告のコンバージョンの種類と計測・活用方法 | アドリス

「ありがとう」では終わらせないサンクスページの作り方

ユーザーに次のアクションを促すために、サンクスページにいれておきたい要素を紹介します。

1.SNSのシェアボタンを設置する

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サンクスページにはSNSのシェアボタンを設置して、ユーザーが商品購入や予約したことをすぐにシェアできるようにしておきましょう。

「平成29年消費者白書」によると、友達がSNSにシェアした投稿をきっかけに商品を購入した経験を持つ人の割合は14.3%です。最も割合が高い10代後半の女性だと、37%が友人のSNSをきっかけに商品を購入したと回答しています。

ユーザーのSNS投稿をきっかけに、さらなる認知拡大や新規顧客の獲得が期待できるでしょう。また、SNSのシェアボタンを設置するときは、1種類だけではなく複数のSNSに対応しておくのがおすすめです。

参考:
平成29年版消費者白書|消費者庁

2.メルマガの購読を促す

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コンバージョンしたユーザーは、自社商材に強く興味・関心を持っているユーザーです。この機会にメルマガの購読も促してみましょう。

その際、ただメルマガを勧めるだけではなく、「割引クーポンプレゼント」「セール情報をお知らせ」「最新トレンドを配信」などユーザーのメリットを訴求すると良いでしょう。

3.追加の商品購入をおすすめする

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ユーザーが購入したものと関連のある商品をおすすめしましょう。交換が必要になる消耗品やよく一緒に購入されている商品などが良いでしょう。その場で購入すれば、会員登録や再ログインといったユーザーにとって煩わしい行為が必要ありません。商品購入直後は、追加購入をしてもらう大きなチャンスと言えるでしょう。

ネットショップでは、おすすめ商品の紹介を忘れずにしておきましょう。

4.クーポンを発行する

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リピーター育成のため、お買い物割引券やイベント無料招待券などのクーポンを発行してみましょう。「○時間以内に購入ならさらに割引」「○月○日まで無料」のように、期限設定をしておけばユーザーが行動するきっかけにもなります。

Amazonのサンクスページ事例

大手ネットショップ「Amazon」のパソコン版サンクスページを見てみましょう。
Amazonでは、ユーザーの商品閲覧履歴や購入履歴などの情報から、多くの関連商品を紹介しているのが特徴です。

ただし、SNSのシェアボタンや関連コンテンツの紹介など、おすすめ商品以外の情報もしっかりと掲載されています。

自社のサンクスページと比較して、サンクスページをリニューアルする時の参考にしてみましょう。

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引用:Amazon

1.お礼と注文確定のお知らせ

まずは、商品購入のお礼と注文が確定したことをお知らせしています。

また、合わせて到着予定日も掲載して、今後どのようなスケジュールで商品が届けられるのかユーザーがわかるようにしています。

2.SNSシェアボタン

購入した商品をSNSでシェアするためのボタンが設置されています。
Amazonでは、Facebook、Twitter、Eメールでシェアができます。

3.購入した商品の関連商品

ユーザーが購入した商品に関連するものをAmazon側で選定しお知らせしています。

4.ユーザーの欲しいものリスト

ユーザーが「欲しいものリスト」にいれている商品を掲載しています。お買い物直後に表示すれば、何かのついでに購入することにつながるでしょう。

5.ユーザーの興味に基づくおすすめ商品

ユーザーの商品閲覧履歴に基づくおすすめ商品が表示されています。ユーザーが閲覧している=気になっている商品であると想定できるため、追加購入を促せます。

参考:
Amazon.co.jp ヘルプ: おすすめ商品について

6.Amazonのおすすめ商品

Amazon側でユーザーの注文履歴や閲覧履歴を加味したおすすめ商品を表示しています。

7.関連コンテンツの紹介

自社の関連コンテンツを表示させて、利用を促進しています。

8.SNSアカウントの紹介

自社のSNSアカウントを紹介し、フォローを促進しています。

まとめ

注文や申し込みが確定した後に表示されるサンクスページで、ユーザーに感謝の気持ちを伝えるのは大切です。しかし、せっかくホームページにアクセスしてコンバージョンしたユーザーに対して、「ありがとうを伝える」以外のアクションをしないのはもったいないです。

関連サービスや商品の紹介、メルマガ購読やSNSフォローの促進、リピートしてもらうためのクーポン配布など、サンクスページでできることは多数あります。

売上アップやリピーター増のために、サンクスページの見直しをしてみましょう。