Webサイトの成果を決める指標の1つがCV(コンバージョン)です。そのCV数をより正確に測定するために必要なのが「コンバージョンリンカー」です。

今回はこのコンバージョンリンカーの必要性と、設定方法について解説します。

コンバージョンリンカーとは

コンバージョンリンカーとはクリックデータをグーグルのタグを使って測定するサービスです。Googleにはタグマネージャーというタグを管理する便利なツールがありますが、このクリックデータをもとにして、ユーザーのコンバージョン情報を計測することで、正確なコンバージョン情報を取得できます。

コンバージョンリンカーが必要な理由

もともとはCookieでコンバージョンデータが取得できていましたが、AppleのOSであるsafariのITPによってコンバージョンデータが正確に取得できなくなったため、そのITP対策の1つとして実装されました。

そもそもITP(Intelligent Tracking Prevention)はAppleによるセキュリティ対策の1つです。Appleは「ユーザーを複数のサイトにまたがってトラッキングするのは、セキュリティやプライバシー上、問題がある」という方針を公表し、実際に外部サイトのCookie情報が削除されるようになってしまいました。Web広告事業を持つGoogleやYahoo、FacebookなどはCookie情報が引き継げなくなったことで、ユーザーの行動が分からなくなり、ユーザーが広告経由で商品を購入したのかどうかの情報が取得できなくなってしまいました。広告の効果測定ができないのはWeb広告事業者にとっては致命的です。コンバージョンリンカーはこのようなITP対策のためだと考えられます。

設定するとできること

コンバージョンリンカーを設定することで、特別新しい何かができるというわけではなく、今まで通り(ITP適用前のように)Web広告効果が把握できるようになります。

コンバージョンリンカーを設定すれば、サードパーティーなど、サイトをまたがったユーザー行動が正確に分かるようになります。そのためWeb広告の効果も正確な情報が取得できるようになるので、今後の施策なども組みやすくなります。結果の分からない広告は運用に際してデータが取得できず改善の難易度が上がります。Google広告で正確な情報を得るのであれば、コンバージョンリンカーは必ず設定しておきたいところです。

設定の仕方

Googleコンバージョンリンカーを設定するには、Googleタグマネージャーを利用しますが、Googleタグマネージャーアカウント登録をしていない場合はアカウントを新規作成するところから始めます。ちなみにタグマネージャーアカウントGoogleアカウントのように個人でそれぞれ作成するようなアカウントではありません。通常は企業ごとに1つのアカウントを作成し、管理します。企業の広告に使うサービスなので1つのアカウントタグを管理したほうが情報もばらけないので正確な情報が不足なく収集できます。

以下は、Googleタグマネージャーアカウント作成方法です。

  1. タグマネージャーのサイトから「アカウント」項目から「アカウントを作成」をクリックします。
  2. アカウント名をオリジナルで入力してGoogleや他のユーザーと共有するかを選択します。
  3. 「続行」を選択します。
  4. コンテナ名を入力してコンテンツの種類を選びます。
  5. 作成をクリックします。
  6. 利用規約を一読した後に「はい」を選択します。

参考:タグ マネージャーの設定とインストール

Googleタグマネージャーアカウントを作成したら、コンバージョンリンカーの設定を開始します。まずは、Googleタグマネージャーの管理画面にログインします。

  1. 画面の左側に「タグ」項目があるので、タグをクリックします。
  2. 「新規」ボタンが表示されるので新規ボタンをクリックします。
  3. コンバージョンタグタイプを選択する画面になるのでコンバージョンリンカーを選択します。
  4. 「トリガーを選択してこのタグを配信」をクリックします。
  5. トリガー選択箇所があるので、Allpageを選択します。
    6.「保存」ボタンを押して、コンバージョンリンカーの設定は終了です。